就活シーズン到来 : 1211
最近のテレビとか新聞・週刊誌を見ているとある就活について盛んに報道されています。
この就活は学校の卒業間近の学生などによって行われる毎年のものではなく、日本国籍で25才以上又は30才以上という年齢制限のもと基本的に4年又は6年ごとに行われる活動です。

最近報道されているのはこのうちの4年ごとに行われる採用人数500人の就活についてです。この就活の特徴はいろいろとありますが、採用を決めるのは20才以上の日本国民となっています。
就活にエントリーするのは上記の制限をクリアーしていれば誰でもできます。現在1400名ほどがエントリーしているそうです。

ではこれらの人はどんな仕事をしたくって就活をしているのか、ほとんどの人はズバリ、"政治ごっこ"、にうつつを抜かしたいという事のようです。
仕事は"政治ごっこ"ではありますが、採用されると直接・間接で年間数千万円の収入が保証されます。

また採用されるとナゼかみんな"先生"と呼ばれます。そしてほとんどの連中は採用決定者であった日本国民を無視して、好き勝手な事を始めます。
ちょっとややこしいのはこれらの連中のやる事は"政治ごっこ"ですが、本物の政治の場で本当の政治を動かしてしまう事です。

それはともかく就活では政治ごっこに対する考えとか、どういう風に政治ごっこをやるかという自己PRを真剣な顔でやります。
採用決定者である国民はその内容が面白そうだとか、自分の得になりそうだとか、その連中のわかりもしない人柄がよさそうだとか、中にはカッコいいかどうかで採用を決めてしまいます。

就活ですから連中の多くは採用決定権のある国民の関心の高い、とりあえずの事に対してみんなが喜ぶようなPRをテレビ・新聞・集会などを通じてやりまくります。
でもそれを実行するととんでもない事になってしまう事でも堂々と、「やります!」、と無邪気にPRします。
例を一つだけ挙げます。それは"原発の廃絶"についてのPRです。就活メンバーの多くはあと10年〜20年で日本から原発を廃絶します、というPRをしています。即廃絶、なんてのもいます。
それをやるのは可能なのですが、廃絶したらどうなるか、については全員何も言いません。

再生可能エネルギーでまかないます、とかちょっとだけ言う連中がいますが、そんなのできっこないのはこの1年くらいで証明されています。
多くの国民は心の中では「原発廃絶?ほんまかいな?」、と思っているのですが連中に聞きません。聞いても連中がまともに答えをしないのをよく知っているからです。

何度も言いますが原発の廃絶はできます。でもその結果何が起きるのか、これを言わなくてはなりません
ズバリ、原発を廃絶すると国民の生活を1950年代、つまり昭和30年前後のレベルに戻すことになります。今から60年前の生活とはどんなものなのか、簡単に言うと今の世の中を一家四人が月収15万円くらいのレベルで国民のほとんどが生活する、というイメージを頭に描けばいいと思います。

外食?そんなのありません。 海外旅行?そんな事言ったらお父さんに張り倒されます。 エアコンが欲しい?うちわで我慢、せいぜい扇風機です。 車?自転車が一家に1台です。

原発廃絶は放射能汚染のリスクの排除が目的ですが、リスクは日本の原発とは関係なくどんどん増える傾向にあります。
それは日本列島の風上にはいい加減な技術で作られた原発が既に何十基も並べられて運転をしており、風上の国の連中はこれを更に50基くらい増やす計画です。

これらが故障したら風下にある日本列島はどうなるか、中学生でもわかることです。これらの原発施設は専門家によると安全性において大きなな問題を抱えているそうです。IAEAも指摘していますが、特に報道はされません。

つまり日本の原発廃絶は国民の生活レベルを何十年前のレベルに引き下げるというのと引き換えにあること、それと実は放射能汚染リスクは日本の原発より風上に位置する国の原発の方が格段に大きいことは就活中の連中は誰も言いません。

不思議です。
就活をやっている連中はグループを作ってPRをやります。
また採用された後はグループでないと政治ごっこができない、または難しいという仕組みになっているのでどのグループに属するかが就活者にとっては大きな関心事項です。

今回の就活では既に10以上のグループが乱立していて、これが毎日くついたり別れたりもうメチャクチャな状態ですから採用を決める国民は何の事やらわからなくなっています。
そしてグループとしてのPRも採用者である国民の耳に快く響くことしか言いません。それらは原発廃絶と同じくそれを実行するとプラス面とマイナス面がある訳ですが、マイナス面は絶対に言いません

また本当の意味を変形させた言葉を使います。
・ 年金制度見直し ⇒ 支給年齢引き上げ/支給金額減額
・ 富裕層への増税⇒ 準社会主義の導入
・ アメリカからの自立 ⇒ 中国へのにじり寄り
・ 柳腰外交 ⇒ 相手の言いなり外交


みんなが国民の耳に快く響くことしか言いませんので、どのグループも言う事はほとんど同じです。グループの意見交換会を聞いてもみんな同じ事を言っていますので、議論にはなりません
ですからどこのグループが政治ごっこをやっても大差ないように聞こえます。

かつての「政治ごっこ」は、「日本国の繁栄」と「国民の幸せ」という2つのコンセプトだけは一応守られていたような気がします。
ところが今の就活では「日本国の繁栄」、というのはPRの中にはっきりと出てきません。もう日本国というのはあまり意識しない、というのが流行のようです。これがどんな結果をもたらすか、誰も言ってくれません。
国家観というものがここまで希薄な日本人、みんなどこかの国の属国になる事を望んでいる気配を感じます。

いずれにせよこれから国民が採用を決める500人は、この先4年間も政治ごっこに従事します。本当は今回の採用人数は50人くらいにしたいと多くの国民が思っていても500人の採用をしなければならないのです。

困った仕組みです。
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