ステートパーク:アメリカ人の余暇の過ごし方?
オハイオには40−50のステートパーク(州立公園)があります。
コロンバスはオハイオの真ん中に位置していますから、州の一番端まで行っても、車で3時間(300kmちょっと)。

ステートパークは非常に良く整備されており、キャンプとかボート、水上スキー、バーベキュー等が楽しめる設備があります。また宿泊施設を備えているところもいくつかあり、リゾートになっています。

今までいくつかのステートパークに行きましたが、今回はオハイオで一番大きなステートパークに行き、1泊してみる事にしました。場所は私の家から200km少しの 'Salt Fork State Park' で、広さは70平方キロもあるかなり大きなステートパークです。

ロッジの予約はインターネットで5分で終了。着替えとかパジャマをスーツケースに入れ、飲み物とお菓子を持って、車のトランクにポーンと入れて、出発準備完了。
公園の案内所

どのステートパークも入り口に案内所があり、ここで公園内の施設の説明とか、地図をもらうことができます。

Salt Fork は縦に長い公園で、一番長いところで10km以上はありますから、地図がないと道に迷ってしまいます。道に迷うと、車も人影も見えませんから、大変です。

この日は日曜で、案内所はお休み!
仕方ないので掲示してあった地図を頭に叩き込んで、出発。
まあ、特にこれと言った予定もないのだから、迷っても夕方までにロッジに着けばいいか。
ロッジの入り口

とは言うものの、やっぱり地図が欲しい。
ロッジまでの道順を確認して、まずロッジへ行って地図をもらう事にしました。

利口からロッジまで6−7Kmです。カウンターで地図をもらって、どこへ行くか思案。70平方キロもある敷地ですが、食べ物とか飲み物を売っている場所は殆どありません。

ですから夏の時期だけではなく、このような場所に行くときは、飲み物と少しの食べ物の持参は必須です。
ハーバー

どこのステートパークも湖があり、ボート遊びができるようになっております。
ここもカエデの葉っぱの形をした10平方キロ以上の広さの湖があり、モーターボートで走りまくれます。

但し地図を見ると、波を立ててはいけない場所とか、細かく決められており、どこでもすっ飛ばすというわけにはいきません。

レンタルのボートもありますが、残念ながら私はライセンスを持っていないので、借りる事ができませんでした。
今度ライセンスに挑戦してみようかな?

ボートを岸から浮かべる

オハイオではボートを持っている人は非常に多く、値段も中古の車1台くらいからいろいろとあります。台車の上に乗せてミニバンで引っ張って湖まできます。

アメリカは牽引の免許は特別に必要はありませんので、みんなこのボートを引っ張って、高速道路を100kmくらいで走ります。

ボートは安い、車も安い、免許も簡単に取れる(多分10ドルか20ドル)、家の敷地が広いから、ボートを庭に置いてもじゃまにならない。

アメリカならではのレジャーですね。
ハイキング

パークの中には様々なハイキングコースが設定されており、距離も1.5kmから長いものでも5kmくらい。
それぞれのコースは特徴がありますが、いずれも自然を満喫できるようになっております。

写真はその中の一つ、ちょとだけ危険、コースは各人の責任において回る事と、あえて書いてありましたので行ってみました。

かなり険しいコースで、崖を登っていく感じ。右は5−6mの崖のような感じで、ずるっと落ちたら下まで落ちるしかありません。
逃げるカミさん

しばらく行くとせり出した岩の間をくぐって行く場所に突き当たりました。この写真の左側は20mくらいの急な谷になっており、向こうから歩いてきたのです。

何故カミさんは背中が写っているか、ですって?
カミさんはこの岩の間をくぐるのを拒否して、私を置き去りにして逃げていくところなのです。

このコースに入った時に1組の家族連れに会っただけで、回りには人は誰もおりませんし、第一駐車場にあった車は私達の車だけでした。
落ちたら確かに大変な事になりそうです。
大洞窟

この右側は20m以上の谷で、円形に上がぽっかりと空いた洞窟です。歩けそうな所は幅1mもありませんので、結構危険です。
丁度すり鉢の縁の上を歩いていく感じで、縁をすべると、底に落ちていくしかありません。

なかなかスリルがあると感じましたが、カミさんは逃げたし、転落しても誰も助けてくれそうもないので、ぐるっと回るのは止めました。

大きさをわかりやすくするために、矢印を貼っておきました。大体この長さが、人の身長です。
湖のビーチ

ビーチという事になっておりますが、ビーチって「海岸」沿い、つまり海辺の事だろ? ここは湖なのに、何で「ビーチ」なの?
でも地図には「Beach」って書いてあります。

オハイオは海のない州、海を見ようと思えば700km、車をぶっ飛ばして6時間はかかります。 ひょっとしたら一生海を見ないで過ごす人がいるかも知れません。

この湖の「ビーチ」にはたくさんの人が泳いだり、肌を焼いたりして楽しんでおりました。
蛇の展示

これだけの大自然ですからいろいろな動物がおります。。ここは「Nature Center」という看板がかかった建物で、いろいろな動物を展示しておりました。

でも蛇以外の動物は全部剥製。
アメリカ人のオジサンと私が、ガラスの容器の中の蛇を一生懸命見ていたら、この女の子、ドア−の向こうから別な蛇を持ってきてくれました。

アメリカ人のオジサンは後ずさりして近寄りませんでしたが、私はあちこち触りまくってみました。やはり蛇チャンの身体って、冷たいのですね。
ロッジの裏庭−1

公園内を地図を見ながらあちこち車で走って、夕方にロッジにチェックイン。
2−4人が宿泊できる部屋が150近くあるロッジで、料金もまずまず。
1人で泊まっても、4人で泊まっても1日、125−150ドルくらいです。

この季節、さすがのオハイオも日中の気温は日本の真夏と同じで、汗だくになります。

洞窟と、蛇で少しは涼しくなったものの、早く冷たいビールが飲みたい。
ロッジの裏庭ー2

大きなプールがあり、夜の8時半くらいまで、大盛況。
私達は食事を終えて部屋に戻るところだったのですが、ここで食事をしている家族も大勢おりました。
何を食べているかと見ると、コーラとピザ。これが皆さんのディナーと見受けました。

お父さんも、お母さんも、子供達もみんな幸せそう。朝から晩までプールで泳いで、夜は寝るだけ。

私は子供の頃は海辺で育ったので、この子達と同じ、朝から晩まで海で泳いで、夜は寝るだけ。夏休みって、勉強なんかした事はありませんでした。
ここにいるアメリカ人の子供と同じだったなー。
ロッジの部屋の中

そんなに広くはありませんが、マズマズの部屋です。

建物、部屋の中、全てが木でできている以外は普通のホテルと変わりはありません。
窓を開けると、延々と続く森。大自然の中のロッジです。

でもクーラーの音がうるさかった。
ガーガ−と大きな音で、これではゆっくりできない。という事でクーラーを切って寝ましたが、丁度良い温度でした。
ロッジの食堂(レストランと言う人もいる)

ロッジは満室で、恐らく500人以上の人が泊まっているハズなのに食堂はいつもガラガラ。私達はここで3食を食べました。
お味はまあまあ。

公園内はここ以外にレストランはありませんから、みんなどこに食べに行くのだろう? 
多分、ピザの宅配(一番近くの町は20km以上ありますが、宅配してくれます。)とか、町まで出掛けて行って食べているのだと思います。
鹿の群れ

9時30頃ふと外を見ると鹿の群れがいるではありませんか。空はまだ少し明るさが残っています。

子供達が近づいても逃げません。何かエサをやっている様子です。
私達もドライブ中のオヤツである、お菓子を投げたところ何頭かがすぐそばまでやってきました。

鹿は投げられた餌が、「鹿せんべい」でなくて、若干不満そうな顔をしておりましたが、、、、。
おっと、ここはアメリカ。鹿せんべい知ってるのは奈良の鹿だけかな?
キャビンエリア

公園で宿泊をするにはロッジ以外にキャビンと呼ばれる一戸建ての別荘が全部で50軒ほどあり、これを利用する事もできます。
キャビンは長期滞在、又は5人以上の人数で泊まるときに便利なようです。
泊まっている人たちを見ると、やはり6人とか7人とかの大家族が殆どでした。

写真の左後ろの木の陰にもキャビンが写っておりますが、それぞれ大きく距離が離れており、プライバシーも保てるようになっております。
魚釣り

大きな湖ですから、魚もいっぱいおります。
釣りは指定した場所以外ではダメで、しかも15インチ(約37.5cm)以下の魚が釣れた時は、すぐに逃がすこと、という条例があります。

この15インチという数字は湖によって異なるようで、別なステートパークでは12インチというのを見たことがあります。
私の前任者が魚釣りをやったそうなのですが、2回で止めてしまいました。ナゼカって?
釣れ過ぎて面白くなかったからだと言っておりました。
月曜日のビーチの駐車場

私達がここに着いたのは日曜日の昼、翌日の昼には帰途につきましたが、その前にもう一度「ビーチ」に行ってみようという事で行ってみました。

昨日は4−5割が車で埋まっていたこの駐車場はナント私達の車を含めて2台だけ。
ビーチには誰もおりませんでした。

ビーチは2kmくらい続いており駐車場は一杯あるのですが、見渡す限り、ゼロ!
ちょっと驚きました。
ナショナルパークを始め、アメリカではXXXパークと名のつく公園は無数にあります。
その全てが自然を楽しむだけの目的で作られており、この中でのキャンプも盛んです。キャンプといってもテントではなく、多くの場合キャンピングカーでキャンプをします。

どこかの有名なところに観光で行くのもいいのですが、言ってしまえば何もない、このようなパークでゆったり過ごすのが、どうもアメリカ人の余暇の過ごし方のようです。
私もちょっぴり真似をして、ロッジで森を眺めながら、本を1冊読んできました。

さて次はどこのステートパークに行くかな?
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