東京の桜:09−04
緊急の用事を済ませるために10日ほど予定を繰り上げて日本に向けて出発。
日本に着いたのは金曜日の夕方、翌日の土曜日はお休みなのですが関係者に会社に集まって頂き、朝から夜まで細かい打ち合わせ行い、日曜日を挟んで翌週もいろいろな雑用を含め、週末には一応業務は消化。一息です。

テレビでは盛んに桜前線の報道がされており、東京のあちこちの桜の名所の様子が映し出されております。この時期に日本に行くのは初めてで、かつ少し時間的な余裕もできたので、ザーっと名所の一部を回ってみました。
上野公園(1)

京成上野駅横の階段を上って、右に曲がると桜通です。ここの桜はやはり見事です。
平日の朝9時半頃に行ったのですが、既にこのような人出になっています。

仕事盛りの年令の方から、年配の方、若い方、様々です。
目立つのは外国人で、外国人の場合は若い女性が多い感じがしました。しゃべっている言葉は中国語と韓国語が殆どでした。
上野公園(2)

桜の木の下は道路以外はびっしりと水色のビニールシートが敷き詰められています。
これは夜桜を見ながら(別に昼間でもOKです。)宴会をやるためです。

会社の名前が書いてあったり、場所取要員が座り込んでいたりで、かなり熾烈な場所取り合戦がありそうです。

桜の花の色より、ビニールシートの青色が目にしみるのであります。
上野公園(3)

桜は八分咲き、といったところでしょうか。多くの人がカメラで写真を撮っています。

しかしカメラを向けても提灯やら、青のビニールシートやら、多くの人の頭等が視野に入ってしまい、なかなかアングルが決まりません。

やはり都会のど真ん中の花見というのは人工物なしで自然だけで楽しむというのは無理なようです。
上野公園(4)

公園内はどこに行っても食べ物屋の屋台でごった返しています。
ありとあらゆる食べ物が売られています。
焼き鳥、イカ焼き、焼きそば、鮎の塩焼き、ホルモン焼き、焼き芋、etc

時間がお昼にはまだ少し時間がありますので、まだ食べている人は多くはありません。

でもいい臭いが通りには充満しています。本当に懐かし臭いです。
上野公園(5)

これは伝統的なイカ焼きです。この臭いは強烈であります。
これをつまみながら、まずは麦ジュースを一杯。喉が潤ったところで米の汁に切り替えて、焼き鳥もつまみながら、、、、。

私は一人で来たのですが、もうこらえるのに必死!
今晩はKさんとTさんに会うし、会うと結構重くなるから昼間はやはり止めておこう、、、、。

な〜んて、桜の事は殆ど頭の中にありません。
上野公園(6)

上野東照宮横の五重の塔です。
この付近は上野公園の中でもなかなかいい雰囲気で私は好きなところです。

一所懸命にカメラアングルを調整して、俗物が視界に入らないようにして撮った写真がこれです。

でもにこも、おでん、焼き鳥の臭いは周囲に充満していますけど。
上野公園(7)

朝はコーヒーショップでコーヒーとサンドイッチしか食べておりませんのでとうとう我慢できず、私は焼きそばを食べることにしました。

食べ始めてしばらくするとフランス人(フランス語を話していた)の親子が隣の席で食べ始めました。

お母さんは私と同じコテコテのソース焼きそば、お父さんは焼き鳥、一人の子どもは長が〜いソーセージ、残りの2人はお父さん、お母さんのからのおすそわけを食べていました。
上野公園(8)

液体燃料の山です。屋台の裏には、それこそ誰が飲むのだろう、とおもうぐらいに大量にストックがしてありました。

ちなみにアメリカでは公園での飲酒は違法で、飲んでいるとすぐに通報され、警官に逮捕されます。我々の常識から言うと、とんでもないアホな法律です。液体燃料のない公園でのイベントなんてやらない方がましです。

夜桜を見ながら、ちょっと寒い中を熱燗を飲みながら夜桜を見る、、、この感覚、彼らにはわからないだろうな〜、、、。ま、わかってもらおうなんて思ってはいませんけどね。
上野公園(9)

不忍池から(確か)東天紅、横山大観記念館の方向をみたところです。
こうやって上野公園の中を桜を見ながら歩いていると、東京というのはビル街の中に公園がある、というのが実感できます。

不忍池の周囲も立派な桜並木があり、池とのコントラストがなかなか見応えがあります。
上野公園(10)

不忍池の周囲は例のブルーのビニールシートをあまり見掛けません。この辺での宴会は禁止されているようです。
多分酔っぱらって池に落っこちて、死人が出るからでしょう。

このお二人は桜の木の下でお弁当を開いて、楽しそうに食べておりました。
飲み物はお茶のようでしたので、足がふらつく心配はありませんね。

なかなかいい雰囲気でした。
上野公園(11)

水上音楽堂横にあった食べ物屋の縁台です。いいアングルでしたので1枚撮ってみました。遠くに弁天堂が見えます。

この辺までくると私も結構歩き疲れてきました。やはり革靴ではダメですね。スニーカーを履いてくるべきでした。

この辺りから江戸風俗博物館の付近まで、骨董品市をやっていました。
いずれも個人が出しているという感じではなく、業者のようでした。
上野公園(12)

おでんの屋台です。不忍池も東端は道路と池の間に柵があるので、酔っぱらっても池に落ちることはなさそうで、再び屋台の列が始まります。

屋台の周りでは皆べたっと座り込んで、おでん食べながらチビチビやっています。

お昼前からこの調子ですから夜になればどんな状況になるのでしょうか。
酔いつぶれたおっさん、おばさん、あんちゃん、ねえちゃんがあちこちにゴロゴロって感じなのかな?
上野公園(13)

チャリティーの似顔絵描きさん達。
全部で6人の絵描きさんが、1人当たり10分〜15分で仕上げていきます。
私も思いきって描いてもらいました。あまり似ていませんでした。

「こういうのは記念ですからね。思い切って描いてもらうのが大事なんですよ。」
私を描いてくれた絵描きさんは言いました。

1枚1000円と格安でした。
上野公園(14)

上野公園に来たら、この人に挨拶なしで帰る訳にはいきません。
この付近に桜の木はほとんどありませんでした。

しかし平日でこの人出ですから休みの日はどうなるのだろう。人、人、人で身動きできないのではないでしょうか。

また平日の特徴として、子ども連れを殆ど見掛けませんでした。
ホテル入り口の桜

ホテルの入り口にも数本の桜が見事に咲いていました。
宿泊客、通りがかりの人、何人もの人達が写真を撮っていました。

都内はブラブラと歩いていると、このように並木にはなっていないものの桜の木を無数に見つける事ができて、ブラブラと散歩するのが本当に楽しい季節です。
市ヶ谷の桜

JR市ヶ谷駅を降りて橋を渡り、少し西に行ったところです。お堀(神田川?)とビルと桜がよくマッチしています。

お昼休みの時間帯だったので、周りのビルから食事後の散歩に出てきた人達がカメラを構えて写真を撮っていました。
巣鴨の桜(1)

JRの駅を出て北方向に行ったところです。数本の桜でしたが、大変きれいでした。
巣鴨に降りたのは13年振りで、オハイオに行く直前に来て以来です。

気温は20℃、汗をかく程ではもなく、湿気もなく非常に快適です。
巣鴨の桜(2)

陸橋から池袋方面を見たところです。どれくらい続いているのかよくわかりませんでしたが、きれいな桜並木がありました。

山手線に乗って外の風景を見ていると至る所に桜が植えられているのがよくわかります。
日本って、桜だらけの国なのですね。
北の丸公園付近の桜

靖国どおりに掛かっている陸橋の上から日本武道館方面を見たところです。
見事な桜が遠くに見えます。

この日は某私大の入学式が武道館で行われており、一目でわかる新1年生、それに多くの付き添いの親などで付近はごった返しておりました。

北の丸公園も中に入っていけば桜をたくさん見る事ができると思いましたが、この日は時間の都合で行くことができませんでした。
靖国神社(1)

靖国神社の名前を知らない人はいないと思いますが、ここも桜で有名なスポットです。
ここは大きな鳥居が2つありますが、手前が第一鳥居、奥が第二鳥居と言うそうです。

第一鳥居から第二鳥居の間の北側の桜の木の下は大宴会場になっており、上野公園に負けない状況にありました。

尚第二鳥居の奥は宴会は禁止になっていました。
靖国神社(2)

桜の下はテーブルが並べられ、その周りには屋台が取り囲み、お酒と食べ物を売っています。

実に ”花よりダンゴ” の世界となっております。

ここも夜遅くまでやっているらしく、夕方からは会社帰りのサラリーマンで一杯になる、という感じです。

イエ、既にネクタイ締めたサラリーマン風の人がカップ酒あおっておりました。何か会社でも面白くないことあったのかな〜、、、。
靖国神社(3)

せっかくここに来たのですから拝殿まで行ってみる事にしました。(本殿はこの奥にあります。)

靖国神社は何かと話題になるところですが、理由は何であれ、結果はどうであれ、国に殉じた人を祀るのは万国共通です。

これに意義を唱える外国人が時々いますが、日本人ではないので、どうぞご自由吠えて下さい、という感じです、私は。
靖国神社(4)

祭儀所横の桜です。靖国神社の桜は宴会場と同居していないので、写真を撮るのもアングルに苦労しません。
ですからここには屋台も、水色のビニールシートも、酔っ払いもおりません。

この日もお天気も良く、気温は更に高めで22℃。
桜の花はほぼ満開、実にラッキーでした。
靖国神社(5)

祭儀所と能楽堂の間の桜は実に見事です。桜の木は大木ではありませんが、この下を歩くのは何とも言えない贅沢な気分になります。

この日は少し風邪があり、風邪がさーっと吹くと、桜の花びらが雪のように舞、周りの人からは、「オーッ!」、という声が聞かれる程でした。

写真マニアの方でしょうか、かなり本格的な装備で桜の写真を撮っている方を何人も見受けました。
靖国神社(6)

靖国神社には遊就館という戦没者の遺品等を公開
しているところがありますがこの日はパス。

遊就館の横には”護国海防艦”という記念碑がありました。
180隻建造されて70隻が失われたとあります。生き残ったものは復員業務に従事し、その後戦勝国に賠償艦として取られたともありました。

自分が生まれる少し前にこういう歴史があった、というのが最近特に気になります。
靖国神社(7)

靖国神社の一番奥、多分本殿の裏に近いと思うのですが池があり、この周りにも桜があります。
ちょっと疲れたので、ベンチに腰を下ろして休憩をします。
東京のど真ん中とは思えない、静けさです。

私はこうやってブラブラする時は、ポケットラジオを聞きながらやりますが、トーク番組も花見の話題です。
やはり夜桜を見ながらの一杯、というのが楽しみのようです。
靖国神社(8)

さてぼつぼつ帰ろうかと第二鳥居付近に来たところ、女子高生の集団に遭遇。
大きな声でワイワイ、きゃーきゃー。何がそんなにおかしいのか笑い転げておりました。

いいよなー、若いというのは。と、ふと心の中で思ってしまいました。
今までそんな事を考えた事は殆どなかったのですが、、、。歳のせいですかネー、、、。
靖国神社(9)

第二鳥居を越えると再び桜の花の下での宴会場が現れます。
飲んでいる人はラックスした格好をしていますから、今日は非番の人達である事が伺えます。
でも中にはネクタイ背広という人もいない訳ではありませんケド。

私は上野公園でも、ここでもとうとう液体燃料は一滴も注入しませんでした。
ナゼか今回は注入している人を見ているだけで、何となく満足してしまいました。(これホントです。)
靖国神社(10)

気になった事の一つに、どう考えても外出中のOLとか、ちょっと事務所を抜けてきたというサラリーマンを結構見掛けた事でした。

OLの多くは制服を着ており、書類を入れるバッグなどを小脇に抱えているので直ぐわかります。
男のサラリーマンもカバンを持っていないので大体わかります。

日本橋のあたりのオフィス街から地下鉄で数分で来れますからね、ここは。
花見ができるのはせいぜい10日間くらい、やはりベストな期間は1週間以下でしょうか。今回は八分咲き以上、満開以下という桜をあちこちで見ることができましたので非常にラッキーでした。

私はポケットラジオでFM放送を機器ながらブラブラしたのですが、トーク番組も盛んに都内のあちこちの桜について話題にしておりました。中央線沿線にも一杯いいとことがあるようですが、時間の都合で回れませんでした。

今回は純粋に桜を見る事に専念した訳ですが、この次は桜を見ながらお弁当を食べる、できれば夜桜の下で液体燃料をたっぷりと注入したいですねー。
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