オタワ : 洗練された小都市
早朝にトロントのホテルを出発した私たちはトロントの北にある広大なアルゴンキン州立公園を経由してオタワに。
カナダの道路は制限速度が時速100kmです。がそんなスピードで走っている車は1台もありません。120km、時には時速140km以上で走っています。私も「流れを乱さない」ために、このスピードで走りました。

オタワに着いたのは日曜の夕方5時少し前。日曜の夕方のせいか、交通量も少なく、ホテルも一発で見つけることができ、さっそく夕暮れのオタワの見物から開始をしました。
まず食事から

ホテルにチェックインの後、夕食に。

今回は日本食を食べたいという事で、探したのですがあいにく日曜なので本格的な日本レストランはお休み。
仕方なく「日本食もどき」のレストランへ。「日本食もどき」のレストランとは現地人の好みとイメージにアレンジしてある、奇妙なレストランの事を言います。

普通このようなレストランには日本人はまず行きません。何故かというと、只の鉄板焼のステーキを出すだけだからです。
夕暮れのオタワの街の探索開始

アメリカでもそうですが、特にカナダは日曜は開いている店は非常に少なく、一部のレストラン、土産物屋以外は全部閉まっていると考えた方がいいのです。

街はパラパラと観光客が歩いているだけで、のんびりとしています。8時を過ぎて、空も暗くなり始めて、電灯があちこちに点き始めます。

街のの雰囲気はヨーロッパに近く、大変感じのいい所です。
お城のホテルの偵察?

国会議事堂の横にお城風の高級ホテルがあったのでここのロビーに入ってみました。

ロビーもその周辺もなかなかのものです。本当はこのホテルに泊まりたかったのですが、予約が一杯でとれなかったのです。

実は宿泊の値段は今回私たちが泊まったホテルより安い値段だったのです。
まあどうせ寝るだけだから、どこでもいいのですが。奥のパーティー会場では結婚パーティーをやっておりました。
国会議事堂とオタワリバー

日も大分暮れてきましたが、まだ観光客がちらほら散歩をしておりました。お城のような国会議事堂のシルエットと夕暮れの空の美しさは何とも言えません。
この風景を見ただけでオタワに来た甲斐があったと思います。

このような時間帯になってもオタワはブラブラ散歩をしても危険を感じません。
アメリカではこうは行きませんからね。

それと行き交う人の言葉を聞いていると半分以上の人はフランス語をしゃべっておりました。
ホテル周辺の通り

ホテルは国会議事堂まで歩いて5分の抜群のロケーション。ショッピングモール、各種の事務所、レストラン等が通りには並んでおります。

レストランは外に椅子とテーブルを出して、人々はそこに腰をかけてビールを飲んだり、食事をしたりしております。

気温は20度少し、湿気は全くありませんから快適そのものです。
よし、明日の夕食はこのような外のテーブルのあるレストランで食事をしよう。
ホテル周辺の店屋

娘達とカミさんはやはり店のウインドウが気になる様子。品物はアメリカと全く同じで、特に変わったものはありません。
というより、アメリカよりも種類は圧倒的に少ない感じです。やはりカナダとアメリカの経済格差なのでしょう。

何と1軒だけ土産物屋が開いておりましたので入ってみました。何尾変哲もない土産物屋でしたが、記念品のスプーンを1個だけ買いました。
USドルの現金を出すとカナダドルでつりをくれるので、後で帰った時に困ります。支払いはガソリンスタンンドでもどこでもカードでやるのがコツです。
国会議事堂

Uまずオタワに来たら誰でも行くのが国会議事堂。
朝一番の見学ツアーに参加しようと8時に行ったら、ツアーの受け付けは9時からとのこと。

間違って国会の職員の通用門から入ろうとしてしまい、警備員に一般の見学は外で受け付けているからそちらへ行け、と言われてしまいました。

時間があったので国会の周辺を探索してみる事にしました。周りは非常に良く整備されており、緑に囲まれております。
オタワリバー

議事堂の裏から見たオタワリバー。
冬になるとこの川が完全に凍り付き、対岸の住宅地から通勤する人はスケートでこの川を渡って来るそうです。

議事堂見学は15人くらいのグループを作り、グループごとに案内人がついてくれます。
10時出発のチケットをもらおう、と話をしていたら後ろから突然日本語で「10時からは衛兵の交代式があるから、10時45分くらいがいいですよ。」

25、6才の白人の女性で、日本人の若い男とのカップルが教えてくれました。
パーラメントヒルでの衛兵の交代儀式

毎日午前10時に衛兵の交代の儀式が行われます。
兵隊の格好はイギリスと全く同じで、私はこれをイギリスのウインザー城に行った時に見た事があります。

儀式のやりかたは交代する方の部隊と、交代される方の部隊のそれぞれの指揮官が、更に上級の指揮官に報告をして検閲、閲兵をするという単純な内容です。
但し、軍楽隊もついた派手な儀式ではあります。

周りにはどこから出てきたのだろうと思うくらいの何百人もの見物客がおりました。
国会議事堂の見学ツアー

私たちのグループを説明してくれたのは若い女性の職員で、先ず参加者がどこから来たのか、ユーモアを交えて聞きます。

「オンタリオからは?ケベックからは、、、アメリカからは、イギリスからは、、オーストラリアからは、、南米からは、、、南アフリカからは、、、」
最後に「どこかアジアから見えてますか?」で終わりました。
この案内の女性はイギリスから来たそうで、何と見学者の中に隣町の人がおり、随分盛り上がっておりました。
議事堂の中の通路

議事堂の中は驚くほどこじんまりしており、本会議場の上院と下院も小さなものです。
上院は100名ちょっとで、選挙ではなく知事の指名で決まるそうです。
30才以上、75才以下で確か4000ドル以上の資産を持っているのが条件である、と説明しておりました。

公用語が英語とフランス語の2つのため、通訳も必要、文書も併記、または2部作成という具合にかなり効率が悪そうな感じでした。
議事堂内の図書館は圧巻で、オークでできた書棚は芸術作品です。ここだけは写真撮影が禁止でした。
ナショナルアートギャラリー

オタワには様々な博物館がありますが、全部を回るのは1日では不可能なので、美術館に行ってみました。
丁度10世紀印象派のモネとルノアールの特別展示をやっていたからです。

建物は近代建築で、規模もニューヨークとかボストン、シカゴ美術館に比べる由はありませんが、そこそこの作品がありました。
特徴の一つとしては、イギリスの画家の作品のスペースがかなりの部分を占めている点でした。
アメリカ大使館横の通り

国会議事堂と美術館の間付近に、これまたかなり大きな建物があり、何かと思えばアメリカ大使館の建物でした。ひょっとしたらカナダ政府の建物より大きいんじゃない?

この通りには土産物屋とかアンティークの店がずらっと並んでおります。
何件か入ってみましたが、やはりアメリカで生活している者にとっては、かなり見劣りのする内容の店ばかりでした。
レストランの入り口に貼ってあるメニューと値段は非常にリ−ズナブルで、これだけはいけそうです。
裏通りのアパートとレストラン

上の写真の通りの1本裏通り。
裏通りもご覧のように、ゴミゴミした雰囲気は全くありません。1階はレストランになっており、2階から上はアパートのようでした。
とにかく、どこへ行っても清潔な街、という印象を受けました。
当然、そうではない所もいっぱいあるとは思いますが。

レストランは午後の3時頃というせいもあってか、閉まっておりましたが、なかなか雰囲気のよさそうな店でした。
バイワードマーケット−1

国会議事堂から歩いて10分、アメリカ大使館から歩いて3分のところの裏通りにこんなマーケットを発見。

カミさんに言わせるとトマトとかはアメリカに比べてうんと安いが、それ以外はやや高め、との事。

このような野菜を売っているテントが100mほど続いております。建物の方には肉とかチーズを売る店、中華料理の食材店もありました。
何故か、やたらとニンニクをあちこちで売っておりましたが、どうしてだろう?
バイワードマーケット−2

てここは規模は大きくはありませんが、非常に活気にあふれた場所で安く物が買え食べられる場所です。
日本レストランも1軒あり、その他たくさんの手頃なレストランもありました。
東京で言えば上野のアメ横みたいなものでしょうか。でもごらんのとおり、アメ横のように人でごった返している雰囲気は全くありません。

娘と姪はこのような場所にはあまり興味はなさそうで、このそばにあった巨大なショッピングセンターの方へ行ってしまいました。
タワの自転車

オタワの人口は33万人。繁華街もこじんまりしているので車を使って移動をする必要は全くありません。

ご覧のようにあちこちに自転車置き場があり、自転車も市内での重要な移動手段です。
道路には自転車のマークが書いてあり、自転車専用レーンを示しておりました。

市内での車の運転は一方通行が多いにもかかわらず、そんなに難しくはありません。
リドー運河

オタワの街はオタワ川が南北にあり、この川を東に流れるリドー川とリドー運河があります。
それそれオタワ川も含めて遊覧船に乗ることができます。

今回は時間がなかったので遊覧船には乗りませんでしたが、そんなに混んでいる様子でもなく、申し込めばすぐに乗れそうな感じでした。
1人12ドル、ファミリーで35ドル。
10人のファミリーでも35ドルなのか、気になるところでした。
お疲れさんでした

朝の8時から夕方の7時までずっと歩きずめ。かなり疲れましたが、でも満足。

夕食はご覧のようなスタイルのイタリアレストランで。ウエイターも観光客慣れしているのか、ゆっくりとしゃべってくれ、注文もスムーズにできました。

やはり本格的なイタリア料理を食べるならリトルイタリーまで行って食べるべきでしょう。
ホテルからだとリトルイタリーまで歩いて20分くらいでしたが、もうそこまで歩く元気なし、でした。
オタワにでは日本人には数人しか会いませんでした。カナダにはこの時期一杯日本人が来ているハズなのに何故か?
それは多分大半の日本人はこの時期はカナディアンロッキーの方に行っているのではないかと思います。

オタワはケベックシティーほどの観光地ではありませんが、行く価値は十分にあると思います。何と言っても歩いて観光できるというのが嬉しい点ですし、治安も良い街です。
翌日は例によって車で一気にコロンバスまで。家族全員大満足のオタワでした。
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