農場州立公園 : MALABAR FARM
アメリカは実質的には世界一の農業国であります。広い国土の大半が温帯に属し、どこに行っても広い農地が果てしなく続きます。
ここオハイオも面積の殆どは農地で、コロンバスを少し離れると、とうもろこし畑とか大豆畑ばかりです。そのような中でちょっと珍しい(珍しくもないか!)農場公園を紹介します。

これはピューリッツアー受賞者のルイスブルームフィールドという作家が、農場はかくあるべしという夢を実現するために作った農場で、これを現在はオハイオ州が管理しているという事らしい。

「らしい」というのは、公園に行っても、何せ英語でペラペラ説明されるものでから「原住民」ではない私にはよく理解できないのです。情けない!!!あちこちにある看板を読むのもメンドクサイ。

まあ、難しい事は抜きにして典型的な農場の雰囲気を知るには絶好の所です。名前は”MALABOR FARM”と言い、コロンバスの北100kmくらいの所です。
入り口の駐車場付近

田舎道を走って、入り口を入ると100台分くらいの駐車場があります。
つまり大体どんな事があっても同時に100人ちょっと以上の人が来ない、という事です。

私たちが着いた時は日曜日の昼前、しかも最も季節のいい初秋の頃。これでも車が5−6台しかありませんでした。
写真は帰りがけに撮ったもので、さすがに20−30台の車がありました。
要するに、人が少ないのです。
広い!!!!!!

とぼとぼと歩いて行くと、あちこちにサイロとか、大きな物置とかの建物があり、それを抜けていくと、写真のような風景が果てしなく続きます。

オハイオでは、どこへ行っても見ることのできる風景ですが、一応州立公園という事なので、よく整備されております。

あちこちにピクニックエリアもあります。子供連れの夫婦がお弁当を食べている姿を見ることができました。
カントリーホーム

ルイスブルームフィールドが作った、32部屋もあるカントリーホーム。
32部屋という事は20くらいはベッドルームだろうからトイレと風呂も20あるのかな?

さすが大作家様が作った家なので、バカでかい。
この家に友人とか、近所の人を招いて、パーティーをやっていたそうです。

看板には”THE BIG HOUSE”と書いてありました。
ワゴンツアー

何のことはない、トラクターでこのワゴンを引っ張って、農場の中をグルっと回るだけ。3ドルです。

トラクターの運転主は、ウスでひいてもびくともしないような、オハイオそのものを代表したような若い女の子。
あちこちで停止しながら、説明をしていきます。

シャクにさわるのは、言葉についていけないところ。
みんな「ウンウン」頷いているのですが、我々だけはキョトン!?
この農場を昔開拓した人たちの墓

ワゴンツアーの途中で立ち寄った墓。
この辺の地名はブルームフィールド(聞き違いかも知れません)と言うらしく、1930年頃から開拓がされたと言っておりました。

全部で15くらいのお墓があり、一番新しいのは1950年代だったと思います。
という事は、その頃はまだ州政府管理ではなかったのですね。

後ろのずっと向こうも全部公園で、畑です。
大豆畑

ガイドのオネエさん : 「この畑は何でしょう?

オバサン、オッサン連中 : 「ハーイ、大豆畑でーす。」

こんな感じで無邪気なものです。

ガイドはトラクターを止めて、いきなり畑の生の大豆を口に放り込んだので、客も我先に口に放り込みます。

お前ら、牛か?生の大豆を食うなんて。

横を見ると私のカミさんもマネをして口に放り込んでおりましたが、直ぐにペッペと吐き出しておりました。
何となく農家の雰囲気です

トラクターツアーは40分程で終わり、もとのところに戻ってきて解散。

いっしょに乗っていたオバさんに、「あんたたち、どこから来たの?」、と聞かれました。

東洋人でこのような所に来て、トラクターツアーに参加するのは珍しいかも知れません。みんなチラ、チラ私たちの方を見ておりました。
うんと農家の雰囲気です

農場公園という事になっておりますから、家畜もいろいろな種類が見世物になっております。

これは牛ちゃん。
写真を撮ろうと構えたら、胡散臭そうな目でこちらを見ておりました。
カミさんは何か恐々牛に寄っておりますが、オハイオの子供は手を出して、頭たたいたり、皮を引っ張ったり、平気です。

日本人の子供が、魚を捌くのを見るように、オハイオの農家の子供は牛の解体を見るのは一般的には平気だそうです。
鶏と卵

「1羽の鶏は1年間にこんなにたくさんの卵を産みます。」。
こうやってパックを積み上げられると、エーこんなに?という気がしないでもありません。

こんなにたくさんの卵を産ませて、そして後は肉にして食べる、人間って殺生な動物であります。

これ以外にもいろいろな展示があり、ナルホドと感心をして帰る事ができるようになっております。
乗馬

帰りがけに駐車場の方に歩いて行くと馬に乗って散歩をしている人たちを見かけました。
オハイオのアメリカ人は馬に乗れる人が結構多く、会社でも時々話題になっています。

あちこちで、馬の品評会が行われますし、馬を乗せたカーゴを牽引している車も非常に良く見掛けます。

トウモロコシ畑、大豆畑、馬、牛、でっかいトラクター。やはりオハイオはスケールのでかい農業州です。
この公園に来ている人の半分くらいが子供連れでした。日曜の午後、農場を見てゆっくりと過ごす。
大都会の一部の人を除き、このような生活を生まれた時からやっている人が、本当のアメリカ人かも知れません。

のんびりと過ごた半日でした。
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