デトロイトの人形屋さん
男性は一般的に(多分)人形には興味はないのが普通で、私も同様です。
ところが我がファミリィーは私以外は全部女でありまして、家の中も人形があちこちに飾ってあります。

デトロイトに日本人に人気のある人形を作って、販売している工房があるとの事で、私は運転手になりデトロイトまで人形を買いに今までに3回も行かされました。
以下、その工房の様子と、私の感想です。
工房の入り口

場所はインターステート75を走り、イリノイ州に入って20分くらいのところで、コロンバスからは2時間半くらいで行けます。
デトロイト市のほんの南の極ありふれた田舎町の中に工房はありました。

外からではちょっと大きな納屋のような感じで、中の広さはなかなか想像できません。
駐車場も狭く、10台も停めれば一杯になる感じです。

売り場の様子

中は売り場と、工房になっています。入ると先ず、ここのマダムが出てきます。日本人とみるともうニコニコです。
「初めてですか?どこから来たのですか?」

これから始まって、クリスマス前になると、超多忙になるとか、今流行の人形はこんなのだとか、いろいろと説明を始めます。

一番大きな売り場は15mx25mくらいで広くはありませんが、とにかく人形で一杯!
人形以外の飾り物も一杯あります

ここは人形以外にもいろいろな飾り物も売っております。私から言わせると小学生が作ったようなものばかりで、何でこんなものが20ドルもするのだ、という印象であります。

素朴さを表現しているのでしょうが、結構な値段で売っております。
しかしよく見てみると、ほんのちょっとしたところに工夫があって、なるほど、素人ではできないな、と感心するところがあります。
飾り物の棚

この写真を撮った時はハロウイーンの前だったので、かぼちゃをデザインした飾り物が目立ちました。

確かにアメリカの家に住んでいると、このような素朴な飾り物がよく似合います。
このテの飾り物はわざわざデトロイトまで来なくても、私が住んでいる家の周りにも一杯店屋があります。

でも一般的に作りは相当に雑です。やっぱりメイドインアメリカなのです。
このお店の典型的な人形

相当に大きな人形で、左側のサンタは90cmくらいもあります。お値段も2つで250ドルから300ドルというアメリカの物価感覚からいくと、えっ、という金額です。

マダムの話によるとやはりクリスマス前、つまり11月のはじめくらいからプレゼント用によく売れると言っておりました。
ちなみに1つを作るのにどれくらい掛かるのか聞いてみたところ2日から3日は必要だとの事。
これを聞いて値段を納得した次第です。
最も人気のあるサイズの人形

大体50cmくらいの大きさで、お値段は60ドルくらいだったかな? アレコレねだられて、とうとう買わされてしまいました。

もうマダムのニコニコ顔は、これ以上はないというニコニコ顔に変わっていきます。
「そう、なかなかお目が高いこと。いいのを選びますね。」
とかお世辞もなかなかのものです。

この日は他にも贈り物に使う人形も2つ買ったので、帰りには自家製のトマトを袋に一杯くれました。
工房の中

建物の中にはこのような工房が3箇所ほどありました。私たちが行くのは土曜日か、日曜日なので仕事をしている人を見ることはできませんでした。

人形を作る工房が2つ、それに人形以外の飾り物を作る工房が1つです。

普段は3人くらいの人が働いているそうで、ミシンとかその他の材料で、部屋は一杯にあふれておりました。
ところ狭しと陳列された人形

私たちがいた約1時間の間に来たのは日本人の夫婦が1組とアメリカ人の家族が2−3組。
でも実際に買って行ったのは我々を含めて日本人だけでした。
マダムによると
「日本人の方はオハイオからも、それと勿論デトロイト、アンアーバー、それこそあちこちから見えますよ。」
との事。

精密にきっちっと作ってあるのではなく、ざっくりとおおらかに作ってある、只の人形なんだけど、どうして人気があるのか、私にはわかりません。
ミニチュアの人形

おじいさんと、おばあさんの大きな人形だけではなく、20cm程度の人形もたくさん売られております。

おおきな人形もいいけれど、日本に帰ったら家は大きくはないのだから、このような小さいのがいいのでは?
と思いますが、カミさんも娘もこれには興味がないようす。
そろそろ私は人形を見るのに、退屈になってきました。
手ごろな大きさ?

隣の部屋で1m近くもある大きな人形ばかり見ているので、うんと小さく見えますが、普通はこれくらいの大きさじゃないの?これでも25cmくらいはあります。お値段はサンタさんよりも高い。

ここの工房で作られて売っている人形は、全てアメリカ中西部の田舎の格好をした、本当に素朴なものばかり。
ギンギラの現代風の人形は一つもありません。

私たちのように中西部の田舎都市に住んでいると、このような人形がかもし出す雰囲気こそ、アメリカと言う気がしてなりません。
帰り道

せっかくデトロイトまで来たのだからという事で、さらに北に足を伸ばしてお買い物。

コロンバスまで100kmくらいのところですっかり夕暮れになってしまいました。
走行車線はおろか、反対車線も車は走っておりません。
コロンバスの北100kmというのは、このような田舎に「ド」が付く「田舎」です。

今日は私は少し退屈だったけど、たまにはお人形を見るのもイイか。
もちろん、カミさんと娘はハッピーな1日に違いなかったでしょう。
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