16−10−19 フィリピン国歌
今週はフィリピンのある機械商社の創立60周年記念のパーティーに招かれており、これに行ってきました。この会社のオーナーは中国系フィリピン人です。
この日の招待客は3分の1が中国人系と思われる企業の社長とか役員、3分の1が日系、残りの3分の1がインド系、白人系とかの人でした。

この会社のオーナーは75才くらいで、その息子のRLさんとは一度食事をした事があります。
日本で修行をして(ほんの少し日本語をしゃべりました)、アメリカの永住権を持ち、利益・報酬はアメリカの銀行にせっせと送金をしている、という典型的な中国系フィリピン人の実業家です。

実は今の私の会社は1996年にフィリピンに進出したときはこの会社のオーナーの親族のひとりと合弁でスタートしました。

その後2002年に合弁相手の株を買い取って独立資本になり、今に至っているとういう経緯があります。
この時の合弁解消の言い出しっぺは相手側からで、話を聞くとナルホド中国人らしい、という極めて興味深い内容です。

そんな事もあって現在の取引のみの関係だけでない理由で招かれたのではないかと思います。
会場は何百人もの招待客がいるにもかかわらず、この業界はたった6か月の経験者である私は知り合いが殆どおりません。

やっとM機械工業のYNさんを見つけたのでシンガポールから出張で来て見えたMZ支社長と一緒にワインを傾けながら話をさせて頂きました。

記念パーティーは18:00から受付で22:00までの4時間でしたが、最初の1時間半は様々な人たちのスピーチで、この間は食事はお預け、飲み物だけで過ごさなくてはなりませんでした。
スミマセン、一体何人の人がスピーチしたのか、よく覚えておりません。
この日気になった事がひとつありました。
それはパーティーが始まった時にステージ横のバンドがフィリピン国歌の演奏を始め、男女混合ボーカルグループが斉唱を始めた時の事です。

日本人(と思われます)の多くはフィリピン国家の演奏が始まってもおしゃべりを止めず、笑い声さえ聞こえていた
事でした。

このパーティーに来ている日本人の殆どはフィリピン在住者で、かつその会社のトップ・エギゼクティブです。
フィリピンにいるこれらの日本人たちがフィリピン国家を知らないのか、それとも国歌が演奏されたらどういう姿勢をしなければならないのかを知らないだけなのか、いずれにせよ国際人としての基本的なマナーに欠けていると思われても仕方のない振る舞いでした。

私はかつてある先輩から、「外国に行く時はその国の概要と国旗を確認、そしてできれば国歌を聞いておく事」、という指導を受け、これを実行してきました。

東南アジア各国経済を牛耳る華人・華僑というののはそれぞれの国における国民としての帰属意識は非常に低いそうですが、そういう人達の集まりでもこうやって国歌は流れるのです。

今の日本は学校でも君が代を教えない・歌わない国ですから、外国に来てその国の国歌を無視するのは普通の事なんですね、きっと。
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