16−09−15 お客様
早いものでフィリピンに来て既に丸4ヶ月が経過、5ヶ月目に入っています。
会社の中の事も大体把握できてきました。主要な社員の動きもわかってきました。

フィリピンの会社は実質的にできたのが18年前であり、それなりに歴史もあります。
会社の基本的な仕組みは出来上がっており、日常オペレーションは副社長以下のフィリピン人でこなせます。

会社の組織、仕組みの骨格は米国流で、恐らく日本の親会社よりしっかりしていると思います。
しかし私の目から見ると、「えっ、こんな基本的な事ができていないの?」、とか言う面もあります。前任者の方々も苦労をされたのでしょうが、私は私なりにやっていこうと思っています。

それと現場の係長・班長クラス、それにスタッフレベルの一部の仕事がかなりマンネリ化しているのもわかりました。
こういう事に何からどうやって手を付けていくか、今までの経験が使えそうです。
会社には時々日本から"会社訪問"、"会社見学"のお客様がみえます。
きっかけの多くは日本の社長があちこちで講演会などを催しており、それらを聞いてやってきた、というのが殆どのようです。

先週は高知県からと京都府からのお客様がみえました。
高知県からのお客様は高知県港湾振興会からのメンバーで、これに県の職員が加わったメンバーの方々でした。

私の会社は社員の離職率が非常にい低く、これが経営上大きなメリットをもたらしています。
港湾振興会ですから私の会社とビジネス上の取引があるわけではなく、フィリピンにある離職率の低い会社とは一体どういう会社なのか、という興味で見えたようでした。

フィリピンに来た主な目的はフィリピン政府との交流などで、高知県知事も一行の中に含まれていました。(知事は他の訪問先があったとの事で会社には来ませんでしたが)
見学者一行は全部で10名、大型バスでみえました。会社概要を説明してその後工場見学、そして懇談というスケジュールで全部で2時間ちょっとでした。

懇談会ではやはり社員の離職率についての話題となりました。
メンバーは高知県商工会議所のトップ、一部上場企業の社長さんなども含まれており、かなり突っ込んだ内容の質問などもありました。

社員の離職率を下げるにはどうしたらいいのか?私はまず結論を言いました。それは何か?
「社員にとって居心地のいい会社にすること」、です。

でもこれって日本の会社でも同じ事じゃない?
そうです、全く同じです。
只違うのはフィリピン人(と言うか日本人以外)はどういう状態を「居心地のいい会社」だと思うのか、これをきっちりと知っておく、という点がポイントになります、という事で少しお話をしました。。
翌日は京都のある工芸品を製作販売している会社の社長さんとフィリピンの現地法人のディレクターの2人がみえました。
この会社はある工芸品を設計・製作・販売する会社で、この領域ではこの会社が日本ではトップのようです。

フィリピンに製造の現地法人を持っており、会社の人事制度全般について教えて欲しいという事で来社されました。
フィリピン人のディレクターもいるし、人事制度全般の話は副社長のRさんにやってもらうのがよかろう、という事で副社長のRさんに説明を御願いしました。

Rさんはオイオイ、そこまで出すなよ、と言いたくなる資料まで出して説明をしました。

社長のMさんは1〜2ヶ月に1回くらいの割合でフィリピンには来るようで、英語がうまい方でした。

世間話になった時に私が自動車会社でオハイオに14年間いた事を話すと、何とMさんはカルフォルニアのトーランスの私が前いた会社の販売現地法人に何度も行ったことがあるとのこと、びっくりしたの何のって、、、。

Mさんはこの工芸会社のオーナーの娘婿で、会社経営に携わって5年しか経っていないとの事でした。

Mさんはかつてある超有名経営コンサルタント(著書を100冊以上出している人です)と関係があって、それでトーランスの私の前の会社に行ったとの事でした。

オハイオには行ったことはないそうで、シカゴに一時期住んで見えたようでした。英語がうまい理由もわかりました。
MTさんとはその後、会社近くの日本レストランで昼食を一緒に食べお別れしました。

しかしフィリピンで、「トーランスのHの100番ビルはですね、、、、」、とかいう話を聞くなんて世間は狭いというか、この日は本当にびっくりしました。
Mさんはなかなか興味深い経歴をお持ちのようで、今度は一緒に夕食でも頂きながらお話をいろいろと伺いたいものです。
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