16−06−28 休日の過ごし方
フィリピンの会社は隔週くらいで土曜日の出勤があります。会社は長期連休はクリスマス・新年の休みだけで日本やアメリカのように7月とか8月に連休はありません。
フィリピンは祝日もそれ程多くはありませんので、従って会社の年間の休みは土日を入れても日本の4分の3程度です。

私は土曜日は特別な事がない限り休みにしています。
ここでは自分で車を運転する気になれないので休みの日もドライバーに出勤をさせて移動する事になります。
日本人的感覚ではドライバーも大変だな〜、となりますが実は彼等は大喜びなのです。
ドライバーにとっては出勤、つまり休日残業になって手当がもらえるからです。

フィリピンに来て5回目の休日、それまではいろいろ用事があって土日も潰れていましたが今回は初めて土日が休みになりました。
そこで毎日の通勤道路を走って会社に行き、会社近くの町をぶらっと探索してみる事にしました。

旅行者では行けないようなところを廻ってみるのが私は大好きです。
会社までの道路

会社までは40kmくらいで朝は1時間弱、」帰りは1時間15分以上かかります。
道路は凸凹が多く,スムーズにサーッと走れるというレベルではありません。

市内を出て高速道路に出ると事故でもない限り80km/hくらいで走れます。
料金所

料金所は一応ETカード化あり、ETレーンに入ります。でも現金精算の車もETレーンに入って来るので結構並びます。

車は90%ちかくが日本車、そのうちトヨタ、が70%、残りの30%が三菱、ホンダ、その他です。
私の社用車もトヨタ・カムリです。
バスセンター(1)

会社はカーメルレイという大きな工業団地の中にあります。近くの町としてはカランバという町があり、毎日の通勤はこの町の端っこを通っていきます。

毎日の通勤で気になっていたのがこのバスセンター、いつもバスと人でごった返しています。
ちょっと見学をしてみました。。
バスセンター(2)

カランバはマニラの南40Km以上で,例えば島の北部までは15時間とか結構な時間がかかります。他の島に行くのもバスに乗って、そして船に乗って、という具合です。

鉄道はありますが、大量輸送手段としてあまり機能していません。みんなどこかに行くときはバス、そしてフェリーを使うのです。

待合所はいつ行ってもっくの人がいます。
バスセンター(3)

相当な長距離をバスに乗るわけですからいろいろな食べ物、お土産を売っています。
簡単なお弁当、大きな缶に入ったビスケット、ゆで卵、飲み物、バス旅行に必要な物は全部ある感じです。

運転手のサミーと一緒に歩いたのですが、私には必ず日本語で声がかかります。
ジョリビー(Jollbee)

フィリピンに来ると空港を始め、とにかく至る所にあるファーストフィード点です。
華僑が資本のチェーン店でマックもここでは全く歯が立ちません。

ハンバーガー、チキン、パスタがメインですが味付けが違います。少し甘い。それに必ずご飯がつきます。(マックでもつきます)
オレ時シャツの男は運転手のサミーです。
カーメルレイ工業団地内

ここはフィリピン政府の進める経済特区の一つです。(PEZA)
条件をクリアーすると様々な税の恩恵などを受けることができます。
私も到着早々にPEZEのゾーンマネジャーにあいさつに行きました。

一つ当たりの区画は1万〜2万uくらいなので中小以下の規模の工場が並びます。
トライシルク

フィリピンに来たらこれが街中を縦横無尽に走っているのを見てびっくりします。

100CC程度のバイクに屋根付きのサイドカーをつけて多いときは5人ほどを乗せて走ります。
これを通勤手段で使っているフィリピン人は多いハズです。
ジプニー

これを語るとこのHPの1回分くらいの話題になります。
ジプニー、地元ではジープ、と呼ばれる場合が多いようですが、要するに乗り合いタクシーの事で、昔は米軍のジープ、今は日本製の小型トラックを改造して走っています。

朝夕は1台に15人〜18人くらいすし詰めで乗っているのをたくさん見掛けます。
カランバの通り(1)

私の車もトライシルクとジプニーに囲まれてこんな感じでノロノロと走ります。
ここを人が横切っていったりしますのでなかなかスリル満点です。

グチャグチャで無秩序のようにみえますが、ちゃんと暗黙のルールがいくつもあってゆっくりではありますが車は流れていきます。

フィリピン七不思議の一つです。
車を降りて道路を渡ります

トライシルクがバタバタと来ますが、あわてず走らずゆっくりと渡ります。
この辺要領はベトナム・ホーチミンと市と同じです。
狭いサイドカーの中には子ども、若い女の子、オジサン・オバサン、みんなちょこんと座っています。
カランバの市場(1)

町のほぼ中心部に割と大きな市場がありますのでここに入ってみました。
外国人とか旅行者は行くところではないでしょうね。
みんな私の方をジロジロ見ますが、よそ者を見る、という目つきはしていません。

自然に中に入って行けます。
カランバの市場(2)

この市場の狭い通りにもトライシクロが入ってきました。
みんな気にすることなくよけます。
きっと買い物に来た人が乗り入れてきたのだと思います。

既に午後になっているので、買い物客は少なく、疎らです。
野菜も果物のも新鮮です。
カランバの市場(3)

米屋です。1kgで35ペソ〜40ペソ(90円前後)で売られています。10kgとかの袋に入っているものもありますが、基本は量り売りのようです。(昔の日本と同じですね)

米の種類はインディカ米で細長い形をしています。握り寿司には向きませんが、何かをご飯の上に置いて食べるには向いているお米ですね
カランバの市場(4)

買い物客の奥さんがいたので、「1枚撮らせてね」、と御願いをしたらちゃんとポーズをとってくれました。

日本のスーパーで知らないオバさんに同じ事やったら睨み付けられるか、警備員呼ばれるか、食ってかかられるか、そんなところでしょうね、きっと。
カランバの市場(5)

この国の人も魚は結構食べるようです。
愛車の食堂でも時々出ています。
種類は残念ながら私では識別できない魚が多かった。
川魚も売られていました。

新鮮な匂いがしていましたので、これを買って醤油とミリンで煮込めばきっとおいしく食べれると思います。。
魚屋のオバさん

別な魚屋で魚を見て写真を撮っていたら、そこのオバさん、「ピクチャー、ミー、ピクチャー、ミー」、とかいうので撮らせてもらいました。

オバさんは昼食中のようで、何かファーストフードを食べていました。

みんな庶民は気取らないで明るいですね。
どこへ言っても英語が通じるところが嬉しいですね。
マンゴーを買うサミー君

今はマンゴーの季節でうんと安いそうです。
そいう言えば会社の敷地の中にも大きなマンゴーの木が何本もあってたくさんの実がなっておりました。

サミー君はタガログ語で何やら交渉をしてビニール袋一杯のマンゴーを買っていました。
トライシルクの製作工場(1)

町の外れの方にトライシルクを作っている工場があるというので連れて行ってもらいました。
小さな小屋の中に10人以上の作業員がいて、働いているのは数人であとはブラブラしていました。

大将が出てきたので挨拶をし、少し説明をしてもらいました。
トライシルクの製作工場(2)

製作するのはバイクのにつけるサイドカーの部分のみで、板金・溶接・塗装、あとは若干のアクセサリーをつけるだけの簡単な作業で出来上がります。

大将によると大体1台作るのに10日間くらいかかるそうです。
トライシルクの製作工場(4)

サミーが大将に、「この人は日本人でいろいろ興味を持っている人です」、とか話してくれました。
大将は親切な感じの男でした。
完成品は2万ペソ〜2.5万ペソだそうなので5〜6万円、といったところですね。

給与、物価水準からいくと日本と比べるには6倍〜8倍くらいの感じですかね、、、。
パイナップルを買うサミー君

タガイタイという景勝地に行く途中、路上でパイナップルを売っていました。
「車を停めてもいいですか」
「何?さっきマンゴー買ったろう、また買うの?」
「はい」

という訳でオジさん、オバさんと交渉、4個100ぺそ(240円)で買っておりました。
タガイタイ

会社かあら西に1時間程行った所にある景勝地です。
結構な観光客が来ていましたが日本人を見たのは1人だけでした。
公共交通機関が不便なフィリピンではマニラ付近に住む人でもここに来るのは大変なようです。
サミー君は奥さんに連れて行って欲しい、と言われているものの。まだ連れて行ってないそうです。
マニラの夕焼け

マニラの夕焼けはバリ島の夕焼けと並んで世界的に有名です。
会社からグローバルシティーのコンドに帰宅の途中、こういう素晴らしい夕焼けを時々見る事が出来ます。

あまりにきれいなときはモールなどに入れて写真を撮ります。この写真はモンテンルパの近くです
自分で車を運転して自由に好きなところに行く、というのができなくて少々残念なのですが、私はいわゆる観光地巡りよりも何の変哲もない、庶民がどういう生活をしているのかという場所。例えば今回のような市場のようなところとか、そういう場所をぶらつくのが好きです。

会社では、「Nさんは休みの日は何をしているのですか?」、と時々聞かれ私は、「カメラを持って田舎の町巡りをしている」、というと皆は何かきょとんとした顔をします。
何でそんなとこに行くの?と心の中では思っているのでしょうけど、口には出しません。
フィリピン人はアメリカ人のように、”WHY?”、を連発しません。
慎み深いと言えるかも知れません。

それはともかくこれからも何の変哲のない風景、人をフィリピンで撮っていこうと思っています。
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