15−12−26 旅のおわり
おとこ一人旅、これも最後の日程に入りました。
25日の朝、阿蘇内牧温泉を出発して熊本市に向かいました。
途中で同じ会社に勤務していたSTさんというアマチュア無線仲間のお宅におじゃまをしました。

熊本市の中心部に向かって進むと道路はかなりの混雑で、熊本市というのは思ったより大きな市である事を実感しました。

私はこの日は熊本で1泊、MUさんとNGさんは宮崎まで帰らなくてはなりません。

しかし熊本に来たという事でお二人は熊本城の見学に付き合ってくれました。
私は熊本城を見学するのは初めてです。

現在の熊本城は江戸時代よりも狭くなっているそうですが、それでも城砦の敷地は広く、城壁も立派で実に風格のある城です。

この城は築城の天才と言われた加藤清正によって作られ、西南戦争までは天守閣は築城当時のままで残っていたそうです。

この日は見学者は疎らでしたが、韓国人の観光客も多く訪れていました。

でも半島の人達にとって加藤清正は小西行長、豊臣秀吉と並んで朝鮮出兵三大極悪非道日本人という事になっていますから見る目はちょっと複雑なものがあるかも知れません。
それはともかく熊本城は見学に値する立派な城です。

昼食を城から離れたところにある土産物屋の中にある食道で頂きました。
食べたのは何とかいう肉丼、値段は1300円くらいでしたが、その量の少なさには呆れるばかり。

隣では台湾人らしきカップルが熊本牛の焼き肉セットを食べていましたが、これも皿に盛られた肉は盛り忘れをしたのっじゃないかと思うくらい少ない。

若い2人だったので食欲は旺盛、最初の注文だけでは足りず追加注文を確か3皿していました。

請求伝票を持って立ちあがったのは我々と同じタイミングで、何だか不満そうな顔をしているように見えました。

支払いは1万円札を出して小銭の釣り銭だけでしたので9000円台。あんなチマチマした肉の切れ端を昼食に摂ってひとり5000円近くというのは犯罪に近いのではないかと思ったくらいでした。

日本を観光国にするのは"おもてなし"、とか言って押しつけのサービスをガタガタやるのではなく、きちんとした中味の食事をリーズナブルな値段で提供する、こっちの方が大事じゃないのか、とかトンチンカンな事を考えていました。

こういう店の評判は彼等の間ではネットで瞬時に拡がる、というのを店の人達は知るべきでしょうね。いずれにしても食い物の恨みは恐ろしいですよ、、、。
昼食の後、車でホテルまで送ってもらいここでMUさん、NGさんと別れました。
今回の旅の最後の2日間はおふたりのお陰で充実したスケジュールで過ごす事ができました。

MUさんは会社を早期退職し、今は農業の手伝いをやっている生活です。
農業は繁忙の差が大きく大変なようですが、健康な生活を送ってみえるようです。

NGさんも定年で会社を離れ、今は私と同じく自由奔放に暮らして見えます。

それぞれオハイオにいた頃に一緒に仕事をやった仲間で、何年経ってもこうやって温かく迎えてくれるというのは本当に嬉しいものです

。宮崎はそう度々行ける場所ではありませんが、MUさんは今度来たら天草の方に行きましょう!と言ってくれたのには本当に嬉しく思いました。

19:30分頃MUさんから宮崎に無事帰った、という電話連絡がありました。MUさん、そして皆さんお元気でお過ごし下さい。

熊本のホテルの部屋は広々として清潔で大変快適でした。
さて、、、今回の旅の最後の夕食は、、、やはり旅も11日目になると少々疲れが溜まってきます。

外に出るのも何だかおっくうになったので、ホテル内にあるきれいな居酒屋レストランに行って少しだけ液体燃料を頂く事にしました。

しかしこうやって遠くの街に来て周りの人を見ながらひとりでチビチビ飲むというのもなかなか楽しいものです。

あのサラリーマンのグループはどういう業種の連中だろう?

あの地味な背広からはひょっとしたら公務員?イヤ違うな、会社の名前がポンポン出ているからな〜、、、。

奥の2人連れは訳あり風だな、、、歳が違いすぎているし、何だか深刻な顔して話し合ってる、、、あっ、仕切りのカーテン閉めてしまった、、、。

隣でひとりで飲んでる中年、段々と目ががすわってきたぞ、それにしてもよく飲むな〜、もうそろそろ止めとけ、そんなに飲んだら体に悪いぞ、、。

まあこんな具合です。この日の夜は大きなベッドでゆっくりと寝ることができました。
今日は鈴鹿まで帰る日です。朝食の後、スーツケースの中の荷物を整理してここから自宅まで宅急便で送りました。
チェックアウトをして路面電車で熊本駅まで。駅は人でごった返しています。
案の定、熊本から博多までの新幹線は指定席がとれませんでした。

そうかあ、今日は26日だもんな〜、学校も休みになったし、ひょっとしたら早い人は正月の里帰りに出発しているかも知れない、、、。

博多でのぞみに乗り換えて名古屋まで行きます。
博多からはJRのEXカードで予約がしてあります。

この場合、一旦改札を出て予約してあるチケットを改札機から受け取るり再び入る、という非常にアホらしい動作をしなくてはなりません。

JRはいくつかの会社に別れているため、どこかの会社が便利な予約システムを導入しても、他の会社がそれに乗ってこないと今回のようにJR九州、JR西日本、JR東海の3つの会社をまたぐとシステムが途切れてしまうという事があるのです。

EXカードで予約してあると熊本からの列車を降りると目の前に乗り継ぎののぞみは来ているのにそれに乗れずに改札を出てまた戻って来る、「なんや、これ!」、って感じになりました。
ですから最適の乗り継ぎ列車には乗れず、20分後の乗り継ぎ列車に乗らなくてはなりませんでした。

名古屋までは3列の座席を独り占めでしたから随分とゆったりと列車の旅を楽しむ事ができました。

博多での一旦改札を出る、という動きをとらされた以外は旅は順調で、10:00に熊本のホテルを出て16:30には自宅に着いていました。

11泊12日のひとり旅、長かったようであっという間に終わってしまいました。

今回の旅でもいくつかのトラブルはありましたが、まあそれらも旅のひとつと考えればいい思い出です。

一番大きなトラブルは2日目の萩で右奥歯の被せがガリガリという音とともに割れて外れてしまった事だと思います。右の奥歯で食べ物が噛めなくなってしまい、一時は旅を中止して帰ろうかと思った程でした。

いずれにせよこういう旅は1年に1回くらいはいいかな〜、と思いました。
カミさんにも私のいない自宅でゆっくりさせてあげるのも大事だと思いますので、、、。

さて、次はどこにするかな〜、、、。
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