15−07−08 ワインの故郷
私は時々ワインを飲みます。
最近はあちこちのスーパでも手頃なワインが一杯並べられおり、買い物に行ったときにちょっと1本、という感じで買い物かごに入れます。

銘柄はあまりこだわりませんが、主としてフランス、イタリー、ドイツのワインで1本1000円くらいのもの、高くても1500円までのレベルです。
オハイオにいた頃は南米チリのワインを飲んでいましたが、日本に帰ってからは近所のスーパではあまり見掛けません。
このようにワインはヨーロッパ産、南米産というのがメジャーなイメージがあり、アメリカ産というのは何となく今まで飲むことが多くはありませんでした。

ところが国際コンクールなどではカルフォルニアワインが常に上位に食い込んでおり、今やフランスワインよりも高級で人気があるのです。
ワインはブドウの育て方で味の殆どが決まり、今までドイツ、フランス、イタリーそれにカナダのブドウ畑は観た事があります。

最近フランスワインより有名になっているカルフォルニア・ワインの代表的な故郷、それは何と言ってもSFの北に位置するナパバレーでしょう。
今回の旅ではこのナパバレーに行ってきました。以下、そのスナップショットです。
ベイブリッジ

2層になっており、SFからオークランド方面は下を走り、SF市内に入るときは上を走ります。
通行料金はSF市内方向のみ、4ドルです。

今回のナパバレー訪問はツアー会社に”ワイントレイン”というコースを頼みました。

この日の参加は名古屋から見えた同年代の夫婦と合計4人です。
ナパバレー入り口

ナパバレーまではI−80に乗って5〜60kmくらい行ったところでSR29に乗り換え、約50分くらいで着きます。

カルフォルニアはカープール(相乗り)レーンがあり、1台の車に2人、又はそれ以上(道路によって違う)乗っていると、一番左のレーンを走る事ができ、スイスイと走れます。

これはなかなかいいシステムだと思います。
尚、オハイオにはありませんでした。
ワイントレインに乗る客

ナパバレー・ワイントレインは中々の人気で、平日は1日に2本、週末でも3本しか運行されてません。

出発まではこの待合室で時間を潰します。客の殆どは白人で、あとは少しのヒスパニック系、それに我々のような東洋人です。

案内は列車ごとに行われ、ワーッと押し寄せて乗る、という風にはなりません。
土産物屋

待合室の横には土産物屋がありワインとワインに関係するグッズが売られています。
1本200ドルとかのワインもあります。

ワインは国際宅急便で日本にも発送してくれるようですが、送料の方が高そうです。

私はここで友人へのお土産と自分用にボトルプラグを買いました。
列車に乗車です

ワイントレインは3種類あり、私達はその中のグルメ・車両に乗ります。
これは1915〜1917年製の車両を改造したもので、アメリカらしく駅にはプラット・ホームはありません。

1回の乗車客数は370名だそうです。
旅行会社の送迎付きの場合、実際の料金の2倍近くしますが、レンタカー借りて運転して行くのと同じくらいです。
ワインリスト

食事にはグラスワインが1杯ついています。
それ以外は自分で頼みます。

ワインリストではボトルで40ドル〜150ドル、グラスだと10ドル〜15ドルです。3分の2以上の銘柄はグラスを提供しません。

つまりその銘柄はボトルでの注文しかありません。

テーブルは4人で、名古屋からのご夫婦と一緒の席で話が弾みました。
食事(1)

食事はスープ、サラダ、それにメインです。
名古屋からみえた夫婦はご主人が昨年に63才で退職をして、こうやって2人で旅行を楽しんでみえるそうです。

お話しを聞くと、退職を待ちに待って旅行を始めた、という感じでした。

奥様はいろいろと研究をしてみえるようで、元気なうちはとにかく旅行を楽しむ、という事でした。
食事(2)

私はローストビーフを頂きましたが、街中のステーキハウスで食べる料理とは違い、なかなか美味でありました。

こういうおいしい料理にはやはり少しだけ上等のワインを一緒に飲みたいものです。

カミさんは毎日の肉系の食べ物に少々飽きていたようでベジタリアン用のメインを頼んでいました。
おいしかったそうです。
食事(3)

ナパバレーはフォルニアの中でもデズニーランドの次に人気のある観光地です。
その中でもこのワイントレインは特に人気があるそうです。

列車は時速30kmくらいでゆっくり走り、窓からはブドウ畑となだらかな丘の風景が見え、これを眺めながらの食事はなかなか乙なものです。

乗ってみて人気の理由がわかりました。
ワイナリー見学(1)

食事が終わってしばらくするとあるワイナリーの前で停車、ここで一部の人は下車して見学説明コースに入ります。

グループは30人くらいで先ず大きなワイングラスを一個ずつ渡されます。
そしてガイドが皆をあちこち連れて歩く間に異なった種類のワインを注いでいきます。

そして見学者はそれを飲みながら歩く、という趣向です。楽しい〜、、、♪♪
ワイナリー見学(2)

このグループには私達日本人4人以外に東洋人が4人いました。

中国語をしゃべっていたのでどこから来たのか聞くと台湾・台北から来たとの事でした。
服装から最初大陸からかな?と思ったのですが今回は見事”外れ”、でした。

そう言えばこの4人、しゃべり方もおとなしいし、個人旅行のようですから大陸ではなく、台湾というのは納得でした。
ワイナリー見学(3)

ナパのブドウの実はフランスなどよりも高い位置で育てます。
これは気温が高いので低い位置で育てると地面の熱を受け過ぎるため、よくないからだそうです。

案内の女の子に、”ブドウの実はどうやって集めるのか”、と質問したところあっさりと、”人間が手で採る”、という返事でした。
ワイナリー見学(4)

この辺になってくると私はワインのせいで結構いい気分になってきます。

ナゼか?
カミさんはアルコール類は一切ダメなのでカミさんの分も私が全部飲んじゃうからです。

結局ぐるっと歩いて説明が終わるまで4回か5回グラスにワインを注いでくれました。
ワイナリー見学(5)

テイスティングの準備なのでしょうか、多くのグラスにワインを少しずつ注いでいました。

ナパのワインは工業的に大量生産するというより、手作りで高級品を作る、というところが増えているそうです。
工業的量産ワインは南米産などに価格の面で勝てなくなっています。

見学コースの説明ガイドは若い感じのイイ女の子でした、かなり早口であまりよく理解できませんでした。
ワイナリー見学(6)

ここは売店です。
日本の売店のようにゴチャゴチャしないですっきりとワインだけを売っています。

カナダのワイナリーに行った時はお金を払って何杯もテイスティングをさせてくれ、それで買う銘柄を決める、というシステムでした。

そうそう、テイスティングだけでネチネチと飲み続ける、というオバサングループがいましたっけ。
ナパのブドウ畑

確かにここのブドウは木のかなり高い位置に実っています。
実はまだ青く、ちぎって口に入れると酸っぱい味がします。

これが熟すとフランスよりも高い糖質24のブドウになるのです。
ワイン用のブドウというのは粒が小さいのですが、口に入れるとびっくりするような甘さがあります。
アメリカ人夫妻と

LAの南から来たというアメリカ人夫妻に声を掛けられました。

元高校教員の夫妻のようで、「ヨウスケというものすごく優秀な日本人生徒が学校にいたけど今どうしてるな〜」、という話をしてくれました。

日本人にすごく好感を持っている夫妻のようでした。
帰りのワイントレイン

ワイナリーの見学を終えた帰りはレストラン車両ではなく、このような感じの車両でデザートを頂きながら帰ります。

ワイナリーの見学をしないでずっとトレインに乗ったまま、というコースもあります。

ソファーはゆったり、外の景色を眺めながらのデザートもなかなかいいものです。
帰宅ラッシュ

4時前です。ラッシュは3時ちょっと過ぎから始まります。
SFでは朝の6時とか6時半から仕事を始める人が多くいます。

時差が3時間ある東海岸と連携した仕事をしている人は特に早くなるそうです。

アメリカでは昼休みは基本的に30分です。
ですから6時30分から仕事を始めた人の退社時刻は午後3時になります。
夕方のみんなの格好

真夏のSF、夕方の6時頃です。みんな防寒着着ています。
そうです、寒いのです、SFは。

日中でも気温は20℃ちょっとで、それが朝夕は15℃以下になります。

そこでアメリカ人旅行者もびっくりしてこういう防寒着を慌てて買うことになります。

私達も1回目に来た時、ホテルでジャンパーを買いました。
夕食(1)

昼食に肉をたっぷり食べたので夕食は日本食にしました。
さてどこに行くか?

結局は先日行った”SUSHI BOAT”にしました。ここに決めた理由は、客の回転がものすごくイイので寿司ネタ・刺身が新鮮だったからです。

店に入るとウエイトレスの何人かが私達を覚えていてくれました。
夕食(2)

刺身の5点盛りを注文、やはり新鮮です。
こりゃ熱燗を飲まないテはないだろう、という訳で熱燗を1本!

お酒の銘柄はカルフォルニア産の”大関”、オハイオでも散々お世話になった日本酒です。
1.5リッター瓶がコロンバスで10ドル、シカゴのミツワで5ドル。
”SUSHI BOAT”では七勺徳利が5ドル。
液体燃料販売所

ここはホテルから歩いて10分以内にフードコート、テイクアウト専門のお店、ファーマシー、レストラン等が一杯ありますので、とにかく便利です。

ホテルの斜め前にはこういうお店もちゃんとあります。
ワイオミング州とかユタ州だと部屋でシャワーの後にビール飲みたい、と思ってもビールを売っている店を探すのに苦労します。

その点CAはいいところです♪
私はワインそのものには詳しくはなく、”何々の何年物は云々、、、”、とかいう話にもあまり興味はありません。
多分本当にいいワインをまだ飲んだ事がないからでしょう。

でもワインは値段とかウンチクではなく、時分が飲んで”美味しい”、と思えばそれでよく、1500円も出せばおいしいワインはたくさんあると思っています。

今日もワイナリーで飲ませてもらった中に、コクのあるおいしいワインがありました。間違いなく普通の値段の銘柄だと思います。
残念ながら具体的な銘柄を聞くのを忘れてしまったのですが。

初めてのナパバレーのワイントレインと食事、そしてワイナリー見学、なかなか充実した1日でした。
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