15−06−04 アメリカのシステム |
6月になりました。沖縄・九州は既に梅雨入りをしたようですが、東海地方はすがすがしい日が続いています。 窓の外からは20km移譲先の山がきれいに見え、伊勢湾の方は伊良子水道までよく見えます。 ところで私は何年か前から不要品をヤフー・オークションで処分をしています。 元ラジオ少年だった私はそういったモノのガラクタが山ほどあって、それらは空き家にしてある一軒家の中に段ボール箱に入って置いてあります。 整理をしたいので箱から取り出したのですが、捨てるのはもったいない、誰か欲しい人があれば使ってもらいたい、という気持ちからオークションに出しています。 今まで300点くらいの品物を処分したのですがトラブルは1回だけです。 ![]() それは私に責任があり、品物を間違った名称(仕様)で出品してしまい、相手から「品物の中身が違う」、という連絡を受けて初めて気が付いた、というケースでした。 代金を返金し、送り返してもらうのも面倒だろうから品物は差し上げます、という事で一件落着でした。 このオークション、最近少し変化が現れています。 それは品物を送る場合、料金が一番安い"定形外郵便"ではなく、"ゆうパック"で品物を送って欲しい、という人が増えてきたことです。 理由は"定形外郵便"は事故があり、品物が着かなかったり中身が破損したりするケースがある、というのです。 品物の破損は梱包の問題だと思うのですが品物が着かない、というのはちょっとびっくりです。 調べてみると確かにこういうのは皆無ではないようです。以前に比べて増えたのかどうなのかわかりませんがちょっとびっくりです。 郵便の追跡サービスは普通郵便は対象外なので何とも仕方がありません。 そのような中、沖縄・久米島から"ゆうパック"が届きました。発送日の2日後が指定配達日になっていましたが、届いたのはその指定日から1週間後でした。 配達人が伝票を見て、「あれ?」、とか言いながらそそくさと帰っていったので不思議に思い、伝票を見て直ぐに気が付きました。 送り主には電話で、「品物は今日着きました」、という連絡を入れました。 中身は食べ物だったのですが問題はありませんでした。 日本が世界に誇る郵便システムもどこか劣化してきているのですかね〜。 |
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私はアメリカの銀行発行のクレジットカードを持っています。 日本発行のカードよりセキュリティーがしっかりしていると感じているので、帰国後間もなく5年になるのですがそのまま継続しています。 アメリカ発行の新しいカードが送られてきました。 先ず、”このレターの発行日付から2週間以内に新しいクレジット・カードが着かない場合は連絡を欲しい”、という事前の連絡があります。 大抵はその数日後にカードが"普通郵便"で送られてきます。 送られてきたクレジットカードはそのままでは使えません。"使える状態にする( activation )"操作が必要になります。 これは指定されたところに電話を掛けてクレジットカードナンバーに引き続き、本人しかわからないあるナンバーをいくつか入力します。 操作は音声自動応答で行われます。 送られてきたカードといっしょに、アメリカ国内の場合はこの電話番号、海外からはこの電話番号に掛けて下さいという案内があります。 私の場合海外からなのでその番号に掛けてみましたが、ナゼかNTTでブロックがかかり繋がりません。 困ったな〜、、、という事でアメリカ国内専用の番号に掛けてみます。これは1−800,日本でいうところの0120、つまり料金無料コールです。 アメリカから日本の0120をコールすると繋がりませんが、日本から1−800はちゃんと繋がります。 が、最初に、「貴方がコールしているエリアからでは無料通話はできません。有料になります。続けますか?」、という早口の音声が流れ、了解を求めます。 なかなかニクいサービスです。 後は音声に従って番号を入れていきます。手続きは1分ほどで完了です。 でも私は本当に新しいカードが使えるか試さないと不安なので、直ぐに使ってみます。 マンションの前のスーパーで買い物をして、先ず古い方のカードを出します。 「このカード使えないみたいですけど、、、」、と言われたらOKです。 新しいカードを差し出します。 半ダースのビール、いえ、"発泡酒"は650円のレシートを渡され無事レジを通過完了です。 カードの操作をして10分後で、何だかスゴイな〜、と思ってしまいました。 |
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■ 習近平の中国:宮本雄二著(新潮新書) ★★★☆☆ 2006年〜2010年まで駐中国大使をやった、いわゆるチャイナスクール出身の外交官が書いた本である。 猛烈な反腐敗闘争、戦後秩序をゆさぶる外交姿勢、減速する経済の立て直し、習近平はこれから中国をどのような方向に向かわせようとしているのか、共産党一党支配をどのように強化していこうとしているのか、割とわかりやすく書かれている。 読むにうちに筆者が中国に対して何とも言えない愛情を感じているのがよくわかる。 "昨今の中国脅威論の高まりを、中国の人たちはなぜそうなるのか理解できないでいる"、つまり中国の振る舞いは彼らの考え方からいくと何ら問題はない、という。 完全に中国の立場からの意見である。 "国際社会で協調とはどういうものなのか、基本的な事がわかっていない"、という中国の致命的な部分には目を閉じているのには違和感を感じる。 軍拡についても習近平の言う"大国"であるから当然である”、という理屈を支持している。 社会主義国家はうまくいかない実績が山ほどある中、共産党が中国をいつまで支配できるのか、これに対する示唆は興味深い。そんなに堅苦しくはない本なのでお勧めの一冊である。 ■ 日本人が知らない漁業の大問題:佐野雅昭著(新潮新書) ★★★★☆ 日本の食を支えてきた漁業が崩れ去ろうとしている。魚は自然の産物であり、うまく管理すれば半永久的に利用できる食糧資源である。 マグロの漁獲規制で、「トロが食べれなくなる、やっぱりさびしいです、寿司が大好物なんです」、「シラスウナギの採捕量が激減して、やがてウナギが食べれなくなる、大問題!」 とマスコミは騒ぐ。 これらはいずれも贅沢品で、「そんなもの食べれなくなっても何も問題はない」、と筆者は言う。 日本の周りには様々な魚があり、これらはおいしく、大量に供給できる、、、これを供給する仕組みを維持し、そして日本人は食べるのが大事と言う。 しかし衰退する漁業の現場、揺らぐ卸売市場流通、的外れの政策、定番商品ばかりの小売りの店頭、、、、。 これらに対し日本人の魚食文化をどう守っていくか、その問題点と対策を筆者は実に分かり易く説く。 私は様々なジャンルの本を読むが著者の意見とか考え方がうまく伝わる本は希であるが、本書はその希な一冊である。 |
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