14−10−09 初日(2) 
GS(グランドサークル)のツアー参加者は4名を除き全部日本から来た人たちなので、バスの中で何が起きるかと言いますとみんな時差ボケで寝込んでしまうのです。
こればかりは仕方ありません。

私達も日本からの参加組なのですが、アメリカンに来て既に3週間近く経っているので時差ボケはありません。
素晴らしい風景が窓の外には広がっているのですが、バスの中は 「 zzzzz、、、」 という感じで目を開けているのはアメリカ在住組の4人と私達2人の6人だけです。

向かっているのはブライスキャニオン国立公園です。
ブライスキャニオンの名前の由来は1875年に12人の子どもと住み着いた夫婦の名前にちなんだものだそうで、モルモン教徒でした。

ユタ州はソルト・レイク・シティー(SLC)に本山があり、私も行った事があります。モルモン教徒はずっと迫害を受けていた人達で今でもどうもそうらしい。
最大の理由は一夫多妻制にあり(今はない)これが社会(つまりキリスト教徒)に受け入れられなかった、という事のようです。

前の大統領選挙での共和党のロムニー候補の祖父はモルモン教徒でテキサスを追われ、ユタに逃げてきたそうです。
ですからロムニーは子どもの頃の大家族の様子については一切語らないそうです。

モルモン教では常時6万人の宣教師が世界中に散ってその国の言葉で布教活動をしています。
日本でも流ちょうな日本語の自転車に乗った連中を見掛ける時がありますね。

ですからユタ州は他の州と違って外国語がわかる人(モルモン教徒)がゴマンといます。
当然日本語がわかる人も一杯いるので言行には注意するように、と堀ちえみ嬢は言っておりました。

ま、そのブライスさん一家が住み着いたところであるブライスキャニオン国立公園。バスを降りて少し歩いたところに広がる風景、ど肝を抜かれるとはこの事です。

人間というのはこういう風景を見ると言葉を発しなくなるのが普通です。

自然が作った雄大な風景・景色は、人間の存在なんて有無を言わずに抹殺してしまうような、そしてケタ違いの威厳というか、そういう何かがあるのでみんな黙るのです。

が、ここで猿に出くわしました。
キャーキャー黄色い声を上げて騒いでいる一団、韓国人のグループのようでした。

これを見て私はナゼかスイスのユングフラウヨッホの標高3500mのところで、歩きながらラーメン食っていた韓国人のグループを思い出しちゃいました。

それと堀ちえみ嬢の話しによるとJT○のツアーが我々とほぼ同じコースを回るそうです。
我々のツアーは基本的に現地参加型でいわゆるパックツアーではないのですが、JT○のツアーは飛行機も朝・昼・夕食もついたまるごと一式タイプのパックツアーとの事でした。

ちなみに我々のツアーは食事もお一切付いていないタイプでした。
このJT○のグループ、この韓国人のように雰囲気を壊さなければいいのですが、、、でも何か悪い予感がします。

そんな訳でキャーキャーは無視をして、しばし何億年もかけて作られた雄大な風景に見とれたのでありました。
この付近の標高は2500m、高山病になったりする高度でなく普通に歩いたりしている限りは普通の人間にとっては高度を感じる事はありません。

ここでこのツアーの第一回目のトレイル散策があります。

かなり、というか相当急な砂地の道を谷底に向かって歩き、そしてまた上がってくる、時間にして1時間、歩く距離は2kmくらいのハイキングです。

これは自由参加ですが、殆どのメンバーが参加をしました。
出発して15分くらいでカミさんの歩くスピードがダウン、何か息がゼーゼーとなっています。

真っ逆さまに近い谷底へのハイキング、しかも標高2500m、やはり人によっては影響が出るのがわかりました。

私はこういうちょっとハードなところを歩いたり走ったりするのは大好きなので、無邪気にヒョイヒョイと歩きました。

ちなみに先ほどの韓国人のグループはここには来ませんし、JT○のツアーもこういうちょっとハードなコースは一切含まれていないそうです。

私達以外の日本から来た人たちは旅行会社に、「このツアー、死にもの狂いのキツいところを歩きますよ、体力大丈夫ですか?」、くらいの事を言われたみたでした。

東京からひとりで来ていた40代後半の女性は高尾山に2回行って体力錬成・訓練をしてきたと言っておりました。

そう言えばこの女史、スタイルは、"ハイキングに行くゾ!"、という格好でした。

谷底に向かって歩いて、みんな無事這い上がってきました。太陽は西に傾き、ブライスキャニオンは見渡す限り橙色に染まって実にきれいです。
雄大さという言葉ではなく不思議とも言える光景です。

一生懸命写真を撮りますが実際に見る感激の100分の1,いや1000分の1でさえも写真に残すのは不可能です。
でも一生懸命に写真を撮ります。撮らずにはいれない、とういう感じなのです。

日は西に傾きました。ブライスキャニオンを後にしてホテルに向かいます。
ホテルには19:00前に着きました。

バスを降りてトラックから出されたスーツケースと、堀ちえみ嬢から部屋のキーを受け取ります。こういうのが瞬時に行えるのもグループツアーの長所です。

ホテルは7年前に泊まったのと同じでベスト・ウエスタン系のホテルです。

ホテルにはレストラント土産物屋、それに小さなスーパーがあります。
部屋は広く清潔でインターネットもバッチリです。

さて食事に行こうと部屋を出てレストランに行ったら、な、なんと長蛇の列。
堀ちえみ嬢も来ていて話しを聞くと、我々の少し後に大型バスが2台もついて、その客がなだれ込んできたとの事。

どうしよう、、、歩いて数分のところにファーストフードの店が何軒かあるとの事でしたが、並んで待っていると15分ほどで席に案内してくれました。

食事は大阪・岸和田からみえていたご夫婦と一緒に頂きました。ご主人は私と同じ歳、銀行にお勤めだったようでした。

それにしても隣の席の日本人の若い連中のグループ、ウルサかった。
あまりにキャーキャーやっているので何かと思ったら、コーラーをこぼしたとか何とかでガタガタと席を立ったりで周りの白人からも白い目で見られていました、、、。

サルです、完璧に。今度は日本ザルだ、こいつらは。今日はサル軍団を2つも見ちゃいました。

食事は大西部に来たのですからもちろんステーキ意外は考えられません。大きめのを頼んでカミさんとシェアーで頂きました。
食事の後、土産物屋をブラブラと見て、スーパーで明日の朝食を買って部屋に戻ったのが10時前。

朝食はレストランで食べてもいいのですが、パンとバナナとジュースを買ってきて部屋で食べると時間が節約できます。
コーヒーは部屋のコーヒーメーカーがあってカップ10杯くらい作れそうなので、これを飲めばOKです。

前に来た時はこのホテル、日本人が泊まるとお湯の供給が間に合わずバスルームの蛇口からはお湯ではなく水しか出ませんでした。

これは日本人はバスタブにお湯をなみなみと張るのと、使用時間が同時期になるためお湯のタンクが空っぽになるからでした。
でも今回は改善されたみたいでずっとお湯が出ました。

明朝の集合時間は07:45出発です。このツアーは朝が早く、夜が遅いのが特徴なのです。
やっと1日目が終わりました。。

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