14−03−06 タイにて

今回急に決めたタイ・シンガポールの旅、一瞬のまばたきに近いようなほんの短い期間でしたが大変興味深いものがありました。

旅は一般的な観光はともかく、その国の人々を自分の目で見る事ができるのでテレビとかで見たり、本で読んだりして得た知識とは別なものを感じ取る事ができます。
例えばバンコックに着いて2〜3日した頃、私が感じた事の一つに"街をいく人達の若さ"、というのがあります。

私は3日目の午後にバンコックの街をブラブラと少し歩いてみました。
昼間、そして通勤ラッシュ時にBTSにも乗ってみました。ぶらっとショッピングモールにも入ってみました、デパートにも入ってみました。

見掛ける人はみんな若い人が多いのです。

20代、30代、たまに40代、タイ人の実際の年令は我々の感覚でいくと老けて見える人が多く、これは気候のせいだとSTさんは言ってみえました。

それでも50才、60才をこえる人というのはそれほど見掛けません。


たったそれだけの事ですが、これに対して日本ではどこに行っても中高年の人で溢れています。

例えば電車に乗ります。乗っている人の年令を推定します。平日の昼間にこれをやると間違いなく3分の2以上が50才以上、朝夕のラッシュ時にやっても学生を除くと3分の1以上は50才以上です。

バンコックではかなり注意深く観察しましたが、50才以上、まして60才以上の人を街中で見つけるのは稀です。
人口構成を調べてみると60才以上人口が日本の約4分の1程度である事がわかりました。

ですから当然と言えば当然なのですが、理由はそれだけなのか、もう少し調べる必要がありそうです。
バンコックで道往く人をを眺めて、日本は老人国である事を再認識しました。

次に、感じたのが接したタイ人の10人中10人が私達を日本人と見破る事です。
タイには中国人、台湾人、半島人なども会社関係、観光客が押し寄せています。その中で私とかSTさんをタイ人は間違いなく日本人と見破るのです。

私とSTさんはバンコックのデモを見るためにチットロムの駅まで行って、デモ隊のテント村とか土産物屋を見学(?)に行きました。

その時にSTさんが乳母車を引いた若いお母さんが階段を上ろうとしていたので手を貸しました。
私もあわてて手を出そうとしました。

母親はその前に自分で階段を上がる事ができたのですが、私とSTさんを見て、「アリガト」、と日本語でお礼を言ったのです。

STさんはタイ語で何か言っていましたが、つまりそのタイ人の若い母親は一瞬で私とSTさんを日本人と見破っているのです

何をしても、どんな格好をしてもタイの人は日本人がわかります。どうしてかって?ウーン、細かい仕草、服装とか靴のセンス、歩き方、笑い方、表情、全部日本人は日本人独特なのです

そういうものなのですね。

タイは微笑みの国と言われます。
こちらから目を合わせ、少しでも表情を緩ませると大抵の人がにっこりしてくれます。

日本人はアイコンタクトをしない国民です。目を見て話をしたり目を見てお礼を言ったり目を合わせる事を嫌います。
目を合わせると逆に、「ガンを付けた」、という事で絡まれたりします。

バンコックのちょっとした通りでは夕方になると会社帰りの人達が屋台横のテーブルで一杯飲みをやっている姿を見掛けます。

日本での ”会社帰りの一杯+晩餐” という事でしょう、飲み物は大体がビールですがウイスキーの瓶を置いて飲んでいるグループも見ました。

何を食べているのかな?とテーブルを覗き込んで飲み食いしている連中と目が合うと、こんな厚かましい日本人のオジサンに対してでも必ずにっこりです。

日本だったら飲んでいる連中に目なんか合わせたらやはり"ガンをつけた"と言われそうです。
でもタイは違います。

ですからバンコックはあちこちをブラブラしていても何とも言えないホンワカした気分で歩けます。実に快適です。
旅を終えて日本に帰ってくると日本が異常にギスギスしているのがはっきりわかります。
実にとげとげしい感じがします。

アメリカもタイと同じ傾向の国です。目が合えばにっこりが普通です。
にっこりしなくても目で挨拶をします。これが自然にできるようになるとアメリカ生活も1ステップ修了した事になります。

しかしアメリカ人の”微笑み”は敵意のない証としての微笑みで、タイの微笑みとは基本的に違うようです。

中国人も人を睨みます。まるで噛みついてやろうか、という程の睨み方をする連中がいます。
これはレストランのウエイトレスでもやりますからやはり国民性でしょう。

タイでも例外がありました。それはバンコックで泊まった一つのホテルのカウンターの従業員です。

このホテルは会社関係の日本人御用達のホテルで宿泊客の80%は日本人ビジネスマンというホテルです。
ここのカウンターの女性は明らかに他のホテルの授業員、街中のタイ人とは表情が違いました。
ナゼか?

毎日日本人の仏頂面に接しているので、さすがのタイ人もこれに毒され、仏頂面になってしまったのでしょう。

私はこのホテルのカウンターで日本人がどんな顔と態度で接するのか、少しだけ観察しました。

数人だけでしたが、全員”これ以上不愉快な表情はない”、という顔でブスッとした顔で立っていました。
カウンターの女性が日本語で「アリガトウゴザイマシタ」、と言っても返事もしないで背中を向けて去っていく連中もいました。

何度でも書きます。"タイは微笑みの国"、これはウソでも誇張でも何でもないことがたった7日間のバンコック滞在で痛いほどわかりました。
「Nさん、あの店員オカマよ、わかる?」

STさんの奥さんが夕食のレストランの中で店員の方を見て言いました。
そっちの方を見るとナルホド、確かに男の子が女の子の格好をしてウエイター、いやウエイトレス、やっぱりウエイター、ややこしいい!!、とにかく店員をやっています。

タイはオカマがきちんと市民権を持った国だそうです。
このレストランで見たオカマの子はどうみてみても15才ちょっとで化粧もぎこちなく、というより男の子の雰囲気が60%くらい残っている発展途上のオカマ君でした。

さらにSTさんの奥さんは続けます。

「Nさん、さっき入ったデパートの化粧品売り場の女の子、殆どオカマよ」

エンポリアムデパートはホテルから歩いて数分なので何度もおじゃまをしています。

ソイ24の入り口から入ると化粧品売り場を抜けてエスカレーターの方に行きますが化粧品売り場は広く、たくさんのベッピンさんが立っていました。

あれが殆どオ・カ・マ、、、そうなんだ〜、、、、。

「写真一緒に撮らせてって言えばよかったのに、写真は大体OKよ」

そう言えばみんなエライ背が高かったし、あれが全部オカマだったら敬意を表してもう少しじっくりと見てくるんだったな〜、と反省しきりでした。

この日はバンコック最後の夜、残念ながら明日はデパートが開く前にホテルをチェックアウトしなくてはなりません。

日本ではニューハーフとか言ってテレビにも何人もの連中が顔を出していますが、私には理解を超えた世界というか、(ご本人様方々には申し訳ありませんが)とにかく気持ち悪いという意識が先に立ってしまう存在です。

タイ人のベッピンさんを見るとき、STさんのお奥さんに言われるまでは全く意識していませんでしたので、そのような目で見ていませんでした。
今度来るときはじっくりと見定めてみよう。でもわかるかな〜、掴んでタ○を確認するわけにもいかないし。

これらのオカマちゃん、ホテルのフロントにもゴマンといるそうですから、あのダブルツリー・バイ・ヒルトンの愛想のよかった子、あれもオカマだったのかな〜、、、。

バンコックはオカマがフツーにあちこちで仕事をしているところのようです。

旅行日記:タイはこちらです。
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