13−10−5 南海の離島(1)

仕事を辞めたらゆっくりと過ごしたい、冬は暖かいところに行って夏は涼しいところに行って、などという事をぼんやり考えていた矢先、友人のMKさんが沖縄県久米島に行かれ、その話を聞くと、私のイメージにかなり合っているではありませんか。
費用も非常にリーズナブル、という事でためらいなく予約を入れました。

久米島、、、地図で見ると沖縄本島の那覇から西に100Kmくらい離れた離島。私は離島と聞くだけでシジンとくるものがあります。(我が故郷、三重県の離島"神島"もその例であります)
MKさんは世界中を旅行されているので、いろいろと経験豊富、そこから出るコメントが、「いいところですよ」、これにはかなり心を動かされました。

そんな訳で行ってきました、南海の孤島、"久米島"へ!!
フライトは朝早くだったのでセントレア空港横のホテルで一泊。
那覇まで2時間、そして久米島空港までは那覇から25分。

機体はそれぞれB737−400で、那覇からは小学生のグループが100人ほど乗りました。
沖縄本島の小学生だそうで、"離島研修"だそうです。

久米島空港は小さな気鋭な空港です。ここからバスに乗ってホテルまで。バスの乗客は私とカミさん以外に作業服を着た若いアンチャン。
乗ったときから私達が降りる時もズーッと寝ていました。
私はこういうのを見ると、一気に"南国モード"に切り替わるのであります。

ホテルはMKさんのお薦めもあってイーフ・ビーチホテルという海辺のホテル。
新しくはありませんが、部屋は広く清潔です。
もう窓からの眺めがたまんない!!白い砂浜が2kmも続き、その向こうには太平洋の何とも言えない青い海、さすがに日射しは強いですが、とにかく感激です。

荷物を置き、短パンに着替えて浜に出てみます。ウーン、砂浜の感じが違います。
砂浜を歩いてもう一つのホテルであるリゾートホテル・久米アイランド付近に出て、ビーチ通りをブラブラ。
とにかく人がいない、車が走っていない。

こりゃ、オレのイメージにぴったりだわ、久米島に着いて2時間でここが気に入りました。。

今回は滞在が4泊5日と私としては短めです。
いろいろな話を聞くと2泊、まあせいぜい3泊もすれば島内の主要なところは全部回れるという事で、4泊は余裕ですね、という事でしたが私の感覚では4泊でも全く足りませんでした。

ナゼか?私のやり方は気に入った場所では1時間でも2時間でもそこでのんびり、そして午後の3〜4時にはホテルに帰ってきてゆっくりする、というパターンなのです。

この時期は観光客は非常に少なく、ホテルにも20〜30人くらいしか泊まっていません。
もちろんあちこちの観光スポットに行ってみましたが、観光客に会う、というのは稀で会っても2人とか3人、立派な久米島博物館なんかとうとう一人も会いませんでした。

レンタカーはイーストレンタカーというところでホンダ・フィットを3日間借りましたが、料金は何と9000円。借りるとき久米島名産の”みそクッキー”を一袋くれました♪

島内の運転はと言うと、とにかく車があまりというか殆ど走っていません。ですから道を間違えるとどこでもUターンできるし、駐車場に困るというのは皆無です。これも気に入りました。

久米島の売りは何と言ってもマリンスポーツでしょう。アクアラングでの潜水、ウオータージェットで海面をすっ飛ばす、水上スキー、シュノーケリング、浜辺での水遊び、etc。

景色はどこに行ってもきれいで、蒼い空・蒼い海。緑の木々、それにばしょによっては赤いレンガ色の土、本当にきれいです。

私は常々日本はどこに行っても何でこんなにゴミゴミしているのか?という理由を考えていたのですが、理由はズバリ!看板にある!という結論に達しています。
最近は旧来の看板だけではなく、旗竿の幟看板(何というのか知らない)が目立ちます。

家が少々立て込んでいてもこれらの看板がなければ日本の街並みはもうちょっとましになるのでしょうが、久米島にはこの看板があまりないのです。

ナゼか?
ここは台風銀座であり、本土のような看板を作っても吹き飛ばされる、というのが大きな理由だと推測しました。
ですから道路に飛び出す方向での看板は非常に少なく、看板は建物の壁にしっかりと固定されたものばかりでした。

私の"看板の国、日本"論は別項としますが、今の日本は場所によっては殆ど香港に近いと思うのですが、違いますか?
久米島はその自然の美しさとともに印象に残ったのが食べ物であります。
私はグルメではありませんので、食べ物に関してあれこれウンチクを垂れる事はできません。
言えるのは久米島は、"旨い・新鮮・安い"の三つが揃っているという事です。

豆腐・豚肉・ゴーヤなどを使った沖縄独特の料理、それに刺身が実に旨い、旨いだけではなく量が多い。量については本土の2倍〜3倍は確実にあると言えます。逆に言うとそれだけ安いのです。
久米島で650円の刺身定食ランチを本土のレストランで食べると幾らになるか、そもそも私が今住んでいる鈴鹿辺りだとまともな刺身定食を食べることができません。

山羊の料理とか、針千本の料理とか一風変わった食べ物もたくさんあり、ここにロングステーしたあかつきには全部食べてみようと思います。

更に忘れてはいけないのが久米島の焼酎。これは米焼酎なのですが、アルコール度30〜40くらいのものが一般的で、1合600円〜800円くらいで居酒屋で飲めました。

私は久米島に着いたその日にホテルから歩いて5分ほどのところにあった居酒屋"亀吉"というところで、ビール1本(もちろんオリオンビール)と"久米島"という名前の焼酎を2合飲んだらかなり酔っ払いました。

そりゃそうだアルコール度が40もあるので日本酒で言えば5合くらい飲んだ事になるのですから。

3日目に古酒の"美ら蛍"(ちゅらほたる)というのを飲んでみたら、これが何とも言えない味!;美ら蛍は限定生産なので本土では買うことができないとのこと。ウーン、、、。買って帰ろうか。

イヤ、やはり久米島焼酎は久米島に来て飲むのが一番旨いのだろうから買って買うなんて姑息な事言わないで、また来て飲めばいいか〜、、、。という事で気持ちよく酔っ払いました。

それと大切なのは食事は朝食を除き、ホテルで食べない事ですね。食事は地元の居酒屋、これに限ります。
MKさんによるとMKさんがホテルで、「夕食、ここのレストランで食べようかな〜」、とか言ったら、「エ〜!、ここで食べるんですか〜?」、とかカウンターの女の子に言われたそうです。

私は最後の日は空港近くのホテルに移ったのですが、ここは近所に地元の店がなく、止むなくホテルのレストランで直時をしましたが、月とスッポン、日本人と中国人、美女と野獣、小林君と松○、くらいの違いがありました。

そんな訳で昼間は蒼い海と空の下で過ごし、夜は久米島焼酎を味わう、こういう環境で生活すればきっと長生きするだろうな〜、、、こんないい島があるなんて。
やっぱり定年後3年も時間を無駄にしたな〜、、、。

よし!この失われた3年を取り戻さなくては!!と決意を新たにしたのでありました。
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