13−08−20 消えるお金

私は60才定年の直前にオハイオから帰国、とりあえず再雇用をしてもらい、その時点から仕事を辞めた後の生活設計を始めたという、呑気と言うか、いい加減というか、計画性がないというか、普通の人より全く出遅れた定年後生活設計スタートになりました。

会社では55才時点で人事部が行う退職後セミナーとか、半日人間ドックとかあり、一時帰国の時に本社の担当者に特別に講習をマンツーマンでやってもらったりしたのですが、海外駐在社員という事で話す方も聞く方も適当で、分厚いガイドをポンともらって帰ったのを記憶しています。
(その分厚いガイドブックは引っ越しのどさくさで紛失してしまいました)

そんな訳で帰国してから、さて、という事で退職してからの生活設計(生活資金設計)をやってみたのですが結論として、年金だけでは生活は全くムリ、相当の貯蓄が必要という、多くの年金生活者の方が述べているものでした。
つまり今からできる対策は、今ある蓄えを老後半ばで空っぽにする事なく、どうやって使っていくか、という事だけでしかできない事も今頃になってわかった、という情けないものでした。

年金については、私は60才から報酬比例部分を受け取る事ができる年代なので、63才で仕事を辞めたら直ぐにこれは受け取る事ができます。
金額は65才から受け取る満額の半分ちょっとで、これだけで生活はできず、65才からの満額でも無理です。

年金だけの生活では車の買い換えもしない、家の修理もしない、旅行もいかない、その他特別な支出もない、等の条件の中の生活であれば大丈夫ですが、生活というのはそうではありません。
ただ年金だけでは十分ではないものの、退職後の生活を支える大きな柱である事は間違いありません。

ここのところのマスコミなどの報道によると、”国の年金制度はアテにならないので年金の掛け金は払わない”、という人が多いそうです。
国の年金をアテにしないで掛け金を払わないという人達は、その支払うべき金額のお金は自分で貯蓄するなり、何かの形で運用している、という事なのでしょうか。

まさか将来、みんなで国に泣きつく、なんて事はないでしょうね。

退職して改めて実感した事の一つに、一時的に相当な出費がある事です。サラリーマンを辞める、というのはこういう事なのかと実感しています。

先ず健康保険料、私は会社の健康保険組合に75才まで入れるというのでこれを選択しましたが、その保険料を来年の3月までの分を一括で払います。(国民健康保険に加入の場合も同じで一括払いです)
今までは毎月の給料から引き去りになっており、しかも会社負担があったのでそれ程大きな金額という気はしませんでしたが、一括で払うとなると結構な金額です。

次に毎月の給料から引き去りされていた団体割引の車の任意保険料、それに同じく団体割引が効いていた医療保険これも残りの分を一括して払います。
車の任意保険は、私は本社の10年間、オハイオの14年間は自分の車を持っていなかったので、任意保険の割引があまりありません。
車両保険も厚くした事もあって、結構な保険料になっています。

地方税も今まで給与引き去りでしたが、これも自分で支払いをしなくてはなりません。まだ来ていませんがそのうち市役所から請求書がくるようです。地方税は前年の収入にして課税されますので、再雇用の私は給料が大きくダウンはしているもののそれなりの金額です。
現役から定年退職する人はあっと驚く金額になります。これは頭では判ってはいるものの、実際の請求書を見るとやはり皆さんびっくりしてみえるようです。

加えて奥さんが60才以下の場合は国民年金も自分で払わなくてはなりません。保険料は奥さんが60才になるまでずっと払い続ける必要があります。働いている間は、配偶者の分は会社が払っていました。

こいう説明は退職の前に人事の担当者から説明を受けていましたので、青天の霹靂、という感じではありませんが、やはり実際に支払う段になると、自分が退職した事を改てしみじみと感じます。

それ以外に会社のOB会の入会金とか、最後の月の給料の精算(私は僅かに返納があった)とか、細々したもの全て"支払い"ばかりで、”収入”というのはありませんでした。
定年退職時に退職金は既にもらっているというものの、何だかちょっぴり寂しい気分になってしまいます。。
8月は車の車検がありました。オハイオ帰国直後に買ったホンダ・フィット、もう3年経過、車検です。最初はもう少し大きい車が欲しいな、と思ったのですがこのサイズで正解でした。
日本はどこへ行っても道が狭く、駐車場も狭いので何か特別な理由がない限り、フィットレベルで十分です。
これ以上のサイズの車はもう買う気がしません。

車検を受けるに当たって気が付いたのは、私の車はたった15000kmしか走っていないのに今までに点検整備を6回、オイル交換を6回も行っている事です。
同じ車がアメリカで売る時はオイル交換は約12000kmごとに1回を推奨しています。
何で同じ車でこんなに違うの?法律の違い、というより整備業者を食わせるために点検をしているようなものです。

違いは日本は走行距離に関係なく"期間”で行い、オハイオは期間ではなく”走行距離"で行うからです。
どう考えても"走行距離ではなく、ある”期間"が経過したなら整備を行わなければならないという理由は納得がいきません。(役所はそれなりの屁理屈は持っているのでしょうが)

それと1ヶ月ほど前に時計の電池が切れて動かなくなりました。これも3年前のオハイオから帰国直後に交換をしたのですが、ぴったり3年で動かなくなってしまいました。そこでイオンの中にある時計屋に持って行きました。

しばらくしてその店から連絡がありました。
「セイコーに送ったところ電池交換だけでは動かないという事です。分解整備が必要です。費用は6万円です。」
というではありませんか。

この時計は6〜7年前に誕生日のプレゼントでもらったクオーツですが、一応グランド・セイコーです。
6万円の分解・整備?
「何もしないでそのまま返して下さい」

時計は別な店に持って行きました。
時計を預けて10日程で受け取りました。電池交換2000円、水密テスト2000円の合計4000円でばっちり動いています。
しかしセイコーもあくどい商売をするな〜、、、。これも買ってからの経過年月だけを見て整備をさせようとしている、、、油断もスキもありません。

後はもう大口の出費はないだろうな〜、、、という訳で退職して3週間、ウン十万円のお金があっという間に消えていきました。
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