12−10−13 ボストンまで
帰国してから年に数度は旅行に行くことを決めてあり、既に国内旅行、近場の海外旅行などを合わせて6〜7回程行きました。
身近なところでも1泊で旅行をするといろいろな発見があり、楽しいものです。旅行グッズなども少しずつ揃えて、来るべき本格的な旅行三昧に備えているところです。

オハイオから帰国して2年ちょっと、日本の生活にも慣れ身辺整理も少し出来たので、いつか早めに行こうと考えていた懐かしのアメリカ旅行に行くことにしました。

行き先はNY(ニューヨーク)とボストン、なぜオハイオに行かないかと言うと働いているうちは、1週間以上の連続休暇をとるのが難しく、オハイオに行くとした場合1週間ではとうてい足りないスケジュールになってしまうので、オハイオへの里帰りは仕事を辞めてからのお楽しみです。
中部セントレア空港、遠くに鈴鹿山脈が見えます
そんな訳で今回はいつ行ってもそれなりに楽しめるNY(ニューヨーク)・ボストンの2カ所に行くことにしました。

本当はNYだけでもよかったのですが、フライトの都合で成田/ボストン便しかとれなかったので、ボストンもついでに寄っていく、というスケジュールになりました。
JALの成田/ボストン便は今年の5月に運行が始まった新しい路線です。

仕事が終わった金曜日の5時、そのまま近鉄の白子駅に直行、先に駅で待っていたカミさんと津まで行って高速船でセントレア空港まで行きます。

出発は土曜日で当日の早朝に自宅を出ても間に合わない事はないのですが、大抵の場合は空港のホテルで一泊して余裕を持たせます。

翌朝は8時半のフライトで成田まで。以前はこのフライトは国際線だったので出国手続きは名古屋で済ませていましたが、ここ数年前から国内線扱いになり出国手続きは成田で行います。
という事は名古屋のラウンジは国内線のラウンジしか使えないので、まともな食事をする事ができず、朝食は成田のあのだだっ広い国際線ラウンジで摂りました。

いつも思うのですが、成田のJAL国際線ラウンジというのは広すぎてソファーに腰を掛けても何だか落ち着きません。天井も高いし、第一室内が明るすぎます。
やはりラウンジというのはもっとシックな雰囲気でなくっちゃ、、、。皆さんの評判はどうなんだろう。
成田発ボストン行きのJL008便は予定どおり11:30に出発。フライト時間はいつも乗っていたシカゴ便よりほんの少し長い13時間ちょっと、久し振りの長時間フライトです。
席はゆったりとしています
機体は新鋭のB787でこれで2回目。
ビジネス席は以前のB747は(2−3−2)だったのがB787は機体が小型になったので(2−2−2)となっています。
乗ったのは一番前の仕切の部分なので3列しかなく、シートは全部で18しかありません。数席を除いて満席です。

JALは実質的に倒産状態になり再建の結果既に黒字を出すようになったそうですが、2年ぶりの北米線に乗った感想では何かサービスをケチったとか手抜きをしているとか、そういう感じはありませんでした。
食事も液体燃料の種類も今までと同じでした。

ボストンローガン空港には予定どおり到着、飛行機から一番で飛び出したので入国審査も一番です。

「どんな用件でアメリカに来たのですか?」
「観光です」
「ビザがありますが、仕事ではないのですか」
「いえ、そのビザに記載されている会社には既に属していません。今は日本の会社で仕事をしています」
「わかりました」

ボストン・サウスステーションの入り口です
という事で指紋と顔写真を撮って入国審査は数分で完了です。

さてここからはAMTRAKに乗るためにサウスステーションまで行かなくてはなりません。サウスステーションに行くにはバス、地下鉄、又はタクシーを使いますがバスが一番便利とのことなのでこれを利用することにしてありました。

入国審査を終えたところに立っていた空港係員の女性に、グレーラインのバスの停留所を聞くと目の前とのこと。
「目の前」というので、「目の前」で10分ほど待ちましたが、バスを待っているのは私達2人だけ。どうも違うみたいな感じです。

他のバスの運転手がバスから降りて立っていたので確認をすると、ここではなく50m程離れたところがグレーラインのバス停ですと言われたので慌てて移動です。
ナルホド、ここには何人もバスを待っている人がいます。アメリカはこういう場所でも割と案内掲示が割とわかりにくいので結構苦労する事があります。
とにかく「聞きまくる」のがコツです。

やがてサウスステーション行きのバスがやってきたので、乗り込みました。
バスは行き先も停留所も何もアナウンスがないので不安になります。これも日本と違いアメリカはあれこれ社内の案内は殆どないのが普通です。
AMTRAK・サウスステーションの待合室
運転手がボソボソと言う程度で、我々ガイジンには非常に聞き取りにくい英語です。
斜め前の若い男に尋ねました。

「サウスステーションに行きたいのですが」
「私もそこまで行きますので、このまま乗っていて下さい」


途中の停留所で降りたのは数人、殆どの乗客がサウスステーションで降りました。

不思議だったのは乗った時は3つのドアーから乗って、降りるときも3つのドアーが開いて降りたので、結局料金を払うチャンスがなく、無賃乗車で空港からサウスステーションまで行ったことです。

旅行案内書には濃いんで2ドル25セントが必要、となっていたので準備をしていましたが使うことはありませんでした。
不思議。
ま、ここはアメリカ、深く考えないことにしました。

でもバスの着いたのは地下で、サウスステーションまでどうやって行くのかわかりません。
ま、とにかく地上に出ようと言うことでエレベーターと階段で外に出るとサウスステーションは目の前でした。

飛行機がローガン空港に着いたのが11時10分、通関を済ませて税関を抜けてバスの乗ってサウスステーションには12時ちょっとに着きましたから、予想を遙かに超えた超スピードでエライ順調です。
サウスステーションの待合室は中央に列車の発車時刻表があって円形で周りには飲み物・スナックを売る店などと、あとは2〜30人分のベンチがあるのみです。
ここからニューヨーク行きのAMTRAKに乗るわけですが発車の1時40分まで1時間以上あります。

待合室の外にはホームがありますが列車の発車の案内とかは一切なく、時間になったら勝手に発車していくので、乗り遅れないようにしなければありません。

これが日本だったらスピーカーでガーガーと「何時何分の列車は○○番ホームから発車しま〜す。黄色い線の内側までお下がり下さ〜い、、、、」、とかの耳が痛くなるようなアナウンスがひっきりなしに流れるところですが、ボストンサウス・ステーションはあくまで静かです。
時間になると乗客は掲示板に指定されているホームに静かに歩いて行くだけです。
席はアメリカンサイズでゆったりです
カミさんの話によるとポーターに荷物を頼むとみんなより先に列車に乗ることができるというので、ポーターに荷物を頼んでみました。
ポーターは荷物をカーゴに乗せて1340発のニューヨーク行きの10番ホームに向かいます。

ホームの入り口には車掌が立っていてまだ誰もホームに入れません。ポーターはそれを通過して我々の乗る列車まで案内をしてくれ、荷物を社内に運んでくれました。優先乗車です。
列車内は誰もいません。

「席はどちら側がいいのですか?」
「左側です」


ポーターに5ドルを渡して左側の席に座ります。AMTRAKはビジネスクラスでも指定席ではなく、自由席です。

車内は私とカミさんの2人だけ。な〜んだ、これだったらコーチクラス(普通席)でもよかったな〜、と思っていたら発車までには80%くらいの席が埋まってしまいました。

やはりポーターに案内してもらってみんなより先に乗り込んだのは正解でした。13:40、列車は何のアナウンスもなく出発です。さあ、ニューヨーク・ペンシルバニアステーションまで4時間弱の列車の旅の開始です。
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