12−09−08 B747
私が国際線の旅客機に初めて乗ったのは31才の時で、まだ会社に入って間もない頃でした。行き先はパリ経由、ブラッセルでした。
当時原宿にあった本社でTC(トラベラーズチェック)を受け取り、タクシーで箱崎のTCATまで行ってバスで成田に行きました。成田から乗った飛行機はJALのB747でした。

それ以降北米を中心にオハイオ駐在になるまで何度も海外出張をしました。飛行機はNWに2回乗った以外は全部JALのB747でした。
オハイオ駐在になってからは日本への出張が多い時は年に5〜6回、少ないときでも2〜3回あり、殆どがJALのB747によるフライトでした。

B747は日本出張以外にブラジルへ行ったり、ヨーロッパへ行った時にも乗り、日記とかあちこちのメモを調べて集計すると日本が丁度60往復、それ以外が6往復の66往復、つまり132フライトになりました。
飛行時間は大体1500時間くらいでしょうか。

そんな訳でB747にはずい分お世話になったのですが、先日YAHOOオークションをぼんやり見ているとB747の模型が出ているのに気が付きました。

エアーラインはJALでスケールは400分の1、ダイキャスト製の精密模型です。
400分の1スケールというと長さはたった15cmくらいしかありません。
こんな小さなくせに即決価格で7000円もします。

出品は業者で、その店のサイトを調べてみると信用はおけそうです。
B747はオハイオ駐在とは切っても切れない飛行機、思い入れも一際大きい飛行機です。
オークションに出品されているB747のタイプはSRなので、実際にアメリカ・日本間を飛んだ機体とは違いますが、いずれにせよB747です。

気が付いた時は即決で落札をしていました。
品物は翌々日の夕方には届きました。丁寧に梱包された包みの中から小さいけどずっしりと重みのある、そして極めて精密で丁寧に作られたB747が出てきました。
スタンドが付属しており、これれを取り付けて机の上に乗せてみました。

実によくできている模型だと思いました。塗装の質もいいし、細かい部品までちゃんt作ってあるのには驚きました。
この飛行機に何度も乗ったのだよな〜、、、模型の飛行機を見ながらいろいろな事を思い出しました。

この30年間でJALのB747もいろいろな部分が改良されていきました。その中で乗客にとって重要な部分はシートに関するものでした。特に2001〜2002年頃にドラスティックに変わり、ビジネスクラスでもほぼ水平になるシートになり、長時間フライトでも快適な睡眠がとれるようになりました。

食事もどんどんよくなりました。30才代の頃の記憶では機内食はすごい量が多かったように思います。それが量も適切になり、最近は味も割と良くなったと思います。液体燃料は昔からかなりいいものを提供していました。

シートで印象に残るのはJALのシカゴ・成田線が1日2便あった2000年代前半の時の事です。
2便目は午後の出発便で、このフライトはファーストクラスがないフライトでした。
つまりクラスとしてはビジネスとエコノミーだけでした。

ところが機体にはファーストクラス用のシートがあって、これをビジネスクラスの一部として使っていました。
食事とかのサービスはビジネスクラスですが、いずれにせよシートはファーストクラスですから、快適そのものでした。
この便がなくなった2005年頃までずっとこの2便目のフライトに乗っていました。

1回だけソウル発、成田経由シカゴ行きというNWのB747に乗った事もあります。このフライトには韓国人が一杯乗っていて、成田を離陸するとみんな席から立ってウロウロするので、目障りで困りました。

日本からの帰りに北極圏を飛行中に壮大なオーロラが見えた事がありました。オーロラがあんなに巨大で美しいものだとは思いませんでした。

JALもANAからもB747は姿を消しました。でも精密模型のB747、私が使っている部屋の本棚に飾ってあります。
この模型のB747を見ていて、遠い昔の子どもの頃も思い出しました。その頃の私は模型作りに熱中していました。
私が子どもの頃は男の子は、”乗り物派”と”動物派”に別れていたような気がします。

乗り物派とは電車、船、自動車、バイク、そして飛行機などに興味を持つタイプです。
もう一方の動物派とは犬とか猫、アフリカの様々な猛獣、そして身近かな魚とか昆虫類に至るまで、生き物に興味を持つタイプです。

私は明らかに乗り物派でした。乗り物派の殆ども男の子は模型作りに熱中する時期があったものです。模型はお店で売っているキットを組み立てるのではなく、自分で材料を集めて最初から自分で加工して飛行機とか船を造りました。

こういったものを作るには工具の使い方などをマスターしないといけません。接着剤もどのように使えばいいのか、これも重要でした。塗料もシンナーで薄めて筆で丁寧に塗りました。
学校の図書館にはそういう工作の本が一杯あり、これを片っ端から借りて読みました。

私達は工夫しながら飛行機とか船の模型を作り、お互いに見せっこして自慢し合いました。
苦労して作ったゴム動力の飛行機を飛ばしたのはいいのですが、飛びすぎでどこかに行ってしまい、初飛行で行方不明という情けない目に遭った事もありました。

今の子供達は工作をしたり、カエルを捕まえて腹を切って内臓を引っ張り出したりする代わりに、ゲーム機とかパソコンとか携帯電話をいじっています。
工作をするのは、ほんの一部の限られた子だけで、それもせいぜいキットを組み立てる事が多いと聞いています。
竹とんぼなどは作れる子はまずいないそうです。ナイフが使えないのです。

子どもの世界での「乗り物派、動物派の復活」、これがひょっとしたら青少年の理科離れ防止のキーワードではないかと思いますが、、、違うかな〜、、、。

(気に入ったジョーク)

問: 日本と朝鮮、韓国、中国の共通点は何か?

答: 日本では国民は公然と日本政府を非難できる。
    朝鮮、韓国、中国でも国民は公然と日本政府を非難できる。
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