11−03−12 未曾有の事態 |
巨大地震と巨大津波が東北地方を襲いました。 地震発生の時、私は会社で自分のデスクにおりました。いつもとは違う長い時間の揺れをここ三重県でもはっきりと大きく感じました。 数分後PCでインターネットのニュースを見ると、岩手県・宮城県沖で大きな地震があり、巨大な津波が予測されているとありました。 5時まで会社にいたので、具体的な状況はインターネットで垣間見るだけでしたが、カルフォルニアに出張している社員から東北地方の各都市が壊滅状態にあり、東京タワーの先端までもが曲がってしまったニュースがアメリカで流れている、というメールが入ってきました。 地震発生後1時間半でここまでのニュースがアメリカで報道されているのを知ってびっくりしました。。 |
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今日の朝、メールを開くとオハイオのDSさんからメッセージが入っていました。DSさんはドイツ系のオハイオ人です。 安否の問い合わせと、何か必要なものがあれば何でも送る、という内容でした。 私の住んでいる地方は被害がなかったこと、娘は茨城にいたが無事だったこと、カミさんの両親は東北だったが何とか無事だったこと等を伝えました。 食事の後、ベランダから見える伊勢湾がいつもと違う事に気が付きました。 ざっと数えただけでも10隻以上の巨大タンカー、LPG船、鉱石運搬船、その他の大きな船が四日市港、名古屋港の岸壁を離れて伊勢湾の中央に移動しているのでした。 三重県にも津波警報が出ており、それに対応して沖に退避したのだと思いました。最大で15隻まで数える事ができました。 テレビでは逐次地震の被害状況を伝えております。でも同じような内容の被害の実況中継を、3局も4局も競争のように同時にやる必要があるのだろうかと疑問に思いました。 被害の状況を伝えるのも大切なのですが、政府がどういう対応をしようとしているのか、行方不明の人達をどうやって助けようとしているのか、そういう具体的な報道が非常に少ない事にも苛立ちを感じました。 記者会見で官房長官が、「報道各社は被災地上空に、むやみにヘリを飛ばさないようにして欲しい。」、という異例のコメントがありました。そのとおりだと思いました。 助ける方も、助けてもらう方も命がけでやっている救出作業を、ドキュメンタリーのようにテレビで流す必要があるのか、これも疑問に思いました。 今から6年前、ハリケーンによる高波でニューオリンズが大きな被害を受けたとき、州政府が真っ先にやったのは州兵の出動でした。 オハイオでテレビを見たとき、完全武装の州兵が町をパトロールを始めているのを見てびっくりしました。理由は暴動、略奪、暴行などが発生する事が予想されたからです。 警察官は治安維持に当たることを拒否したと堂々と報道されていました。「こういう事は、警察の仕事ではない。軍の仕事だ。」、と州の警察トップが発言していました。 スパーなどに対する略奪が起きたとき、一部の警官は暴徒に対して、「非常事態である、やってもよい。」、と言ったとも報道されていました。 でも日本ではそういう事は起きていないと聞いています。地震の発生の夜、東京でも電車などが全部止まって何万人もの人が家に帰れなくなりました。 でも電気が消えた真っ暗なコンビニの中で人々は列を作って、お金を払って食べ物を買っていたそうです。 東京は極限状態ではありませんでしたが、このニュースを聞いた瞬間、ニューオリンズの事を思い出しました。 |
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報道機関による断片的な被害状況の映像はテレビからどんどん流れるのですが、具体的な救助・救援が思うように進まないのが実態のようです。 瓦礫の中には何千人もの人が埋まっている可能性があるという報道もあります。被災地の映像を見ればそれは明らかです。 |
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