09−06−29 オハイオからローマへ

今年はナゼか夏休みが1週間長くて6月27日から7月12日の2週間です。この長い休みをどう過ごすか、いろいろと迷ったのですが思いきって昨年と同じくヨーロッパに行ってみる事にしました。

ヨーロッパ、一口に言ってもいろいろな国があります。西はポルトガルから東はロシアまで、北はアイスランドから南はギリシャ付近まで、、、。結局は迷ったあげくイタリーに行くことにしました。

イタリーというのは実は子供の頃からの憧れの国でもありました。憧れと言うよりイタリーという国が私個人の世界にいろいろと印象を与える事が多かった、という言い方が正しいかも知れません。

当時子供用の科学の本をちょっと読むとガリレオ・ガリレーという天才の話が必ず出てきました。白いひげをはやした怖い顔をしたおじいさんの顔の印象は強烈で、振り子の等時性を発見し、地動説を唱え、落体の法則を発見したというそのストーリーは今でも誰よりも詳しく話ができる程何度も何度も読みました。

それとイタリーというと何と言ってもローマ帝国。ローマ帝国と言えば映画ベンハー、そしてスパルタクスの反乱。これらの映画の壮大なシーンを見てそのスケールの大きさに度肝を抜かれました。
映画と言えば成人してから観た、ソフィアローレーンとマルチェロ・マストロヤンニ(確かこんな名前だった)の”ひまわり”。これの最後のシーンには正直、泣けました。

音楽で言えばニーナの”砂に消えた涙”、ジリオラチンクエッティー、ボビー・ソロ、その他一杯。懐かしくて涙が出そうな名前ばかりです。
そうそう、元ラジオ少年だった私にとってマルコニーの名前も忘れる事ができません。

でもこんなにスゴイ国が、何もかも世界一流ではなさそう、というのが同時に段々にわかってきました。
このような多くの印象を小学生の高学年から中学生、高校生にかけて既に持っていた国イタリー、ズーッと気になっていた国でした。

行き方は日本の旅行会社が企画した7泊8日のグループツアーへの参加。これはアンチョコな方法ではありますが、限られた日程と費用を考えるとこれ以外の選択肢はありませんでした。

そんな訳で行ってきました!!! 少年の心を胸に、「オジサンのイタリー駆け足旅行」、開始です。

定番の朝食です

コロンバス空港12:20出発のアトランタ行き、ここでローマ行きの国際線に乗り換えで、早起きの必要はありません。

10時頃に空港に着いて、搭乗ゲート前のレストランで朝昼兼用の食事を摂ります。
ここのメニューは超大盛りで、1人前を2人で食べて十分な量があります。

日本だと2人で入って一人前を注文して半分ずつ食べるから皿だけ余分に持って来て、って言うと断る店が多いと聞きましたが、オハイオでは全く問題ありません。
キング牧師

コロンバスからアトランタまでは1時間30分のフライトで到着します。
アトランタ空港のターミナルCにはアトランタ生まれのあの有名なマーティン・ルーサー・キング、ジュニアの功績と遺品が展示されていました。

ここで私の会社のクレジットユニオンに電話を掛けて、イタリーに旅行するのでクレジットカードをブロックしないで欲しい旨を連絡しておきました。

これをやっておかないと、旅先でブロックが掛かってクレジットカードが使えなくなってしまいます。
DELTA−820便

2時間少しの乗り継ぎ待ちで1645発のローマ行きに搭乗します。
機内はほぼ満席です。

アメリカのエアーラインの機内冷房は半端ではありません。機内で配られる毛布くらいでは”防寒”できません。私は薄手のジャンパーを持って行って着ておりました。

アトランタからは9時間半でローマ到着です。コロンバスからの飛行時間は乗り継ぎを入れると、日本からローマに行くよりも少し長い行程になります。
ローマ空港到着

ローマ到着は30日の08:45、朝です。
イタリアは入国の時に入国カード等の必要がありません。入国審査は何の質問もなくスタンプをポーンと押して10秒でOKです。
税関も係員が並んで前をどんどん通り過ぎるだけです。

到着ロビーに出て、ここでATMからEURの現金を引き出そうと操作をしましたが、ハプニングがありちょっと焦りました。
空港からローマ市内へ

ホテルはローマ中心部から少し離れた郊外です。
タクシーでドーンと一気に行く方法もありましたが、時間があったので電車、地下鉄、バス、徒歩で行くことにしました。
まず空港からローマ中心部まで、レオナルド・イクスプレスという電車で行きます。

着いたところはテルミニ・ステーション。ここで地下鉄に乗り換えます。切符売り場で買い方がわからずウロウロしていたら、女子学生風の4人連れが買い方を教えてくれました。
地下鉄に乗って、次はバスです

テルミニから地下鉄に乗ってコルネリアという駅で降ります。コルネリアという地区はローマの中心街から西に4〜5km離れたところです。

ここから”246系統”のバスに乗ります。再び切符の買い方がわからなかったので、やはり男子学生風の男性に買い方を教えてもらいました。

いろいろと訊ねるのは学生風を探すのがコツです。理由は英語をしゃべるし、概して親切だからです。

それにしても暑いです。
ここはイタリアです。バスは時刻表通りには来ません。
バスに乗ります

バスは日本のバスより座席が少ないのに、乗れる人数が少ない感じの効率の悪いレイアウトです。

切符は運転手にも誰にも見せません。扉から勝手に乗り降りするだけです。ですから無賃乗車は簡単にできます、というよりやり放題の感じです。

でもたまに抜き打ち検査があり、見つかると500EURO(7万円くらい)の罰金を取られるそうです。

だからみんなきちんと切符は持っている、そうです。
ホテル到着

バスに乗って4つ目の停留所で降ります。
一緒に降りたおばあちゃんにホテルを聞きましたが、英語がわからず諦めて、ガソリンスタンドで行き方を聞く事にしました。

カウンターにいた親切なオネエサンが外まで出てきて、行き方を教えてくれました。

結局あれこれあって、ローマ空港で入国してからホテルに着くまで2時間半以上かかりました。
 
ホテル近所のバス停付近

夕食までかなりの時間がありましたので、地下鉄を降りたコルネリアの街まで行ってみる事にしました。
バスの切符の売り場がわからなかったので、携帯で話をしているオバサンに場所を聞きました。

「スミマセン、切符を買いたいのですが、、、、。」、ここまで話して私はギョッとなってしまいました。
そのオバサン、青いヒゲの剃り跡も生々しい、喉仏の出たオバサンでした。

「私は切符買ったことがないので、よくわかんな〜い。」、そのオバサンはこう答えてくれました。
アー、びっくりしたなー、もう。
コルネリアの洋品店

カミさんの日除けの帽子を飛行機の中に忘れてきたのでこれを買うために店に入ってみました。
イタリアの普通のお店ってどうなっているのか、あちこち店内を見て回ってみました。

衣料品はエジプト、パキスタン製が目立ち、一部中国製がありました。
台所用品の雑貨は中国製がほとんどでした。

ちなみにカミさんの買った日除けの帽子は中国製で14EURO(2000円!)でした。中国製にしては高いなー、、、。
コルネリアの魚屋さん(1)

街をぶらぶらしてあちこちのウインドウを覗き込んでいると急に魚屋さんがありました。イタリア人は魚を結構食べます。

コルネリアの街はローマの中心から4〜5km程しか離れていませんが、観光地ではなく庶民の生活の香りがする街でした。

グループツアーでは観光名所だけを回るのでこういう場所には行きませんが、私は外国に行った時は普通の生活を見るのも大好きです。
コルネリアの魚屋さん(2)

魚屋さんの中に入ってみました。時間は夕方の5時半、奥さん連中がたくさん買い物に来ておりました。
並べてある魚はいずれも非常に新鮮でした。

魚だけではなく、貝類もたくさん売られており、ちょっとびっくりしたのはマテ貝が売られていた事でした。
マテ貝は味噌汁に入れても、また身をバター炒めしてビールのつまみにも最高の貝であります。

店の中で真剣に魚類を見ていたら、東洋人の店員に「こんにちは」、と声を掛けられました。
日本人ではなさそうでした。
コルネリアの路上果物・野菜売り

魚屋を出てしばらく行くと軽トラの荷台に果物・野菜を並べて売っているお店に出会いました。
結構な人気で次々と奥さん連中が買いに来ておりました。

北部ヨーロッパは野菜をたくさん食べるという食習慣が割と少ないのですが、ここイタリアもそのような感じで野菜はサラダか細かく刻んで油で炒めて少量食べるだけのようでした。
コルネリアのスーパーマーケット

水を買うためにスーパーに入ってみました。かなり小型のお店で、大きなお店はもっと郊外に行かないとありません。

食料品全般が売られていましたが、肉・ソーセージ類だけは隣の店に売られており、ここのスペースと同じ大きさでした。
これを見てもやはりイタリア人の食生活の特徴がわかります。

水は1リッターボトルが18セント(約25円)で買えました。
今日の夕食

そろそろお腹がすいてきました。どこかレストランに入ろうかと探し始めた矢先、プ〜ンといい臭いがしてきました。
見ると小さなお店で、ピザとか鶏の桃焼きとか、イカリングをフライしたもの等を売っており、店の中でも食べる事ができます。

たまにはこういうところで食べるのもいのではないか、という事で適当に注文して頂きました。
食べている最中もひっきりなしにお客が来ており、このお店の人気がわかった次第でした。

コルネリアの街をぶらつき、簡単な食事を済ませ、再びバスに乗ってホテルに帰ったのが8時頃。ホテルのロビーでは2組の日本人のツアーグループが添乗員さんから説明を受けている最中でした。日本からのメンバーは夕方にローマに到着して、今ホテルに着いたばかりでした。

部屋に戻って一服し、その後ホテルのレストランでビールを飲んでいると、明日から私たちを引き連れて面倒を見てくれるNGさんという添乗員さんがレストランに見えました。そこで顔合わせの意味も兼ね、一緒に一杯やっていろいろとイタリアの話をざっくばらんにお伺いしました。

今回のグループは42名という超大型グループ、私たちを含む2組4名がアメリカからの参加で、他のメンバーは全部日本からの参加という事でした。

さあ、イタリア7泊8日の旅行開始です。

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