09−05−30 ガイジン社員 |
1年前まである大手機械メーカーの駐在社員としてアトランタにみえた友人のKさんからメールがきました。 |
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これも日本に行った時、わが社のある系列会社の工場に行きました。やはり現場の作業員の殆どが外国人でした。 そして作っている製品ごと(製造ラインごと)に国を分けていました。 ある製品のラインは全員フィリピン人、班長さんもフィリピン人。別の製品のラインはブラジル人で編成されている、という具合でした。 工場の作業員の中に日本人の姿を見つける事はできませんでした。 ここの管理者に仕事ぶりを聞くと、非常によくやってくれると言っておりました。この会社では会社の隣に立派なアパートまで建てて、これら外国人を住まわせていました。 オハイオでもあちこちの工場を訪れる機会がありますが、アメリカ自体が人種が混じりあった国なので、実にいろいろな肌の色の作業員を見る事ができます。 そして私はこれらの作業員がどういう仕事をしているか、よく観察をします。白人、黒人、東洋人、ヒスパニック、それぞれかなり共通した特徴・共通点があるのに私は気が付いています。 アメリカはいろいろな人種の人が働いていますが、いろいろな国籍の人が一つの工場で働くという事は非常に限られています。ここは日本と違うところだと思います。 Kさんの会社では外国人を積極的に採用しており、これからこういう会社はますます増えていくと思います。 私の会社ではかなり前ですが一時期、外国の学校を卒業した帰国子女(主としてアメリカからの)が採用され、本社のいくつかの部署に配属されました。 そこの部署の人達からは、自己主張の強さばかりが目立つ、いわゆる"使いにくい"、という評判が聞こえてきました。 そしていつの間にかそれらの社員はいなくなってしまいました。 (評判が聞こえなくなっただけかも知れませんが。) 想像するに、使う側は彼等を日本人として接してしまった、つまり相手は日本人(国籍は)ではあるが、日本のやり方が理解できない人たちである事を意識しなかった、というのが大きな原因ではなかったかと思います。 また使われる側は"相手の意図を読む"という思考回路が殆ど未発達の人だったので、上司が普通に言っている事とか言葉の裏に潜むものが"理解できなかった"という状況だったのではないいかと思います。 つまり双方に課題があり、それらの課題が解決できなかったのが原因だったと思われます。 |
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日本ではKさんの会社だけでなく、いろいろな会社がグローバル化を進めようとして、これらの会社の本社各部門は外国人であっても優秀な学生を採用しています。 工場などでも日本人に代わって外国人の労働者が多くの現場を支えています。日本人学生と外国人学生はグローバル企業への売り込み合戦をやって仕事の取り合い、工場などの現場の仕事は外国人の進出に日本人が押され気味、という現実が見えています。 仕事を探している人の一部に"自分がやりたい仕事がない、自分がやりたい仕事をさせてくれない"とかいう事を言う人がいますが、仕事をするというのは"こんな仕事をしたい"という側と、"この仕事にはこんな人(能力)が欲しい"という側の両方の要求が一致するというのが原則です。 オハイオでは売り込み側は"こんな事ができる"というのをこと細かに具体的に表現して売り込みます。(でも鵜呑みはできませんけど) どうも最近は両サイドの要求がマッチングしないケースが多くなってきているのではないかと思います。 そして雇う対象は日本人だけではない、つまり雇う側は日本人だから、外国人だからという区別はなくなってきたという実態になってきたという事のようです。 (厳密に言うと在日韓国人とかは既に多くに企業で雇用していますが。) 段々ややこしい世界になってきました。 |
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