08−04−20 サウジアラビアに向けて

土曜の夕方18:30のフライトでシカゴまで。サウジまでの出張者は私を含めて日本人3名とオハイオ人1名の合計4名と、久し振りのグループでの出張です。

最終目的地がジェッダという事と、我々日本人は要注意人種(白人系の名前以外はコンピューターでチェックされ、搭乗券にSSSSというでっかいマークが印刷され、SSSSは無条件で徹底的な荷物検査がされます)という事でコロンバス空港では荷物をひっくり返されての検査をされてしまいました。
オハイオ人のTさんは何もなし。

3人の日本人は顔には出しませんが、いつものアメリカ人の無礼な扱いに心の中ではかなり憤慨をしておりました。出発時点で非常に不愉快になったのは事実です。
シカゴでロンドン・ヒースロー空港までのAA(アメリカン航空)のフライトを待っているとTAさんがマイクで呼び出され、何事かと思いきやビジネスクラスからファーストクラスへのアップグレードの連絡でした。
「ラッキーだね、TAさん。」

ロンドン・ヒースローまではシカゴからは7時間のフライトですが、ここからサウジのジェッダまではBMI(ブリティッシュミッドランド航空)に乗り継がなくてはなりません。

という事はBMIのチェックインをロンドンで行わなくてはなりませんが、定刻でも乗り継ぎ時間が1時間30分しかありません。

ところがロンドン到着が15分遅れてしまい、大急ぎでターミナル1から3まで行った時は出発時間まで40分を切っておりました。

あわててチェックインを頼んだところ今度は発券機が故障!BMIの職員がいろいろとやってみましたが結局は治らず。もう時間がない!!!

BMIの職員はここで慌てず、我々4人分のロンドンからジェッダのボーディングパスを手書きで作ってくれました。
もちろん手書きのボーディングパスなんて今まで何十年間の中で初めてでした。

「TAさん、ここでもファーストグレードアップかな?」、とからかいましたが、このフライトはビジネスクラスとエコノミーしかないフライトで、残念ながらみんな平等にビジネスクラスに収まりました。

ジェッダまでは更にロンドンから6時間30分のフライトです。私の隣の席ははイギリス人でサウジで発電所建設のコンサルをやっているという私と同じくらいの年令の人で、いろいろとサウジの話しを聞くことができました。
この人はサウジだけではなく世界中45カ国で仕事をした経験があると言い、日本とは化学プラントの建設の件で何度も行った事があるとも言っていました。
サウジへの入国カードの記入はちょっとわかりにくいところがあるのですが、この人のお陰で難なく記入完了でした。

機内アナウンスがジェッダ到着を知らせます。やってきましたサウジアラビア王国、少々の興奮を覚えます。
ここは基本的に観光目的のビザの発行はなく(一部団体観光は認められる事がある)、ビジネス目的のみ入国ができる国です。イスラム教徒以外で、40歳以下の女性の1人での入国に対してもビザは発行されません。

飛行機の到着スポットからは、バスで運ばれて入国審査場に連れて行かれます。着きました!!
途端、例の白装束(男)と黒装束(女)の群れです。普通の服を着ている人は圧倒的にインド人、東南アジア風の人が目立ちます。

黒装束の女性はじっと見てはいけないと言われていましたがつい見てしまいます。頭に黒のスカーフで顔は全部出している人、目だけを出して後は全部黒い布で覆っている人、顔全部を黒い布で覆っている人、様々です。
日本人の間では、密かにこれらの人の姿を、「白オバQ、黒オバQ」、と親しみを込めて言っている事が、後でわかりました。言われればそのとおりです。

心配していた入国審査は簡単にパス、どこの会社でどういうポジションで仕事をしているのか聞かれたのみでした。
その先に更に持ち物のX線検査が全数あり、私はパス。
TAさんは何故か引っかかってしまい、スーツケースを開けられました。でも開いただけで何も検査はされなかったそうで、理由がわからないとTAさんはぼやいておりました。

これで全て終わり、到着ロビーに出てホテルの迎えを捜すと我々4人の名前を書いたプラカードを持ったホテルの運転手を見つける事ができました。ここからホテルまでは約30分とのこと。ミニバンに乗ります。
立派な高速道路です。140Kmくらいでぶっ飛ばしても平気です。高速道路は賑やかな市街を高架で走り抜けています。すごいネオンの洪水です。店とか建物も立派で、物も溢れている感じです。

思ったよりずっと大都会だなー、ジェッダは。これが私のジェッダの第一印象でした。

ホテルに到着です。カウンターでチェックインをする前に先に到着しているUAE駐在のITさんを呼んでもらう事にしました。ホテルのロビーは立派で、何と、何と、HOKKAIDO(北海道)という日本レストランがあるではありませんか。
これにはびっくりで、後でここで夕食を食べよう、という事にしました。
部屋は5階のスイートフロアーで、ITさんの交渉により無料グレードアップされておりました。

サウジでは市中等でも写真撮影が自由にできないと聞かされておりましたので、今回のサウジ訪問での写真は殆どありません。
自由に撮影できたのはホテルの中と、撮ってもいいところを取引先のサウジ人に聞いて撮影したほんの僅かな場所の写真だけしかありません。

従ってサウジ初日の写真はホテルの中が中心になってしまうという情けない状況になってしまいます。本当は空港からホテルまでのギンギラのネオン輝くジェッダの街並みを載せたかったのですが、何とも仕方がありません。。

ホテルのロビー

Radisson SAS Hotel Jeddah というホテルで、ジェッダの中心街から少し離れたところです。
カウンターの係はUAEと思われる人と東洋人の出稼ぎと思われる人が半々でした。

ここで同じく日本から出張していたR&DのSBさん他と会いました。

チェエクインの手続きをしていると係の人が、「ウエルカム、ウエルカム!」、と言いながらジュースを運んできてくれました。なかなかのサービスです。
ホテルの部屋

きれいな部屋です。
サウジは液体燃料は一切認められておりません。でも喫煙に関しては日本の30年前と同じです。どこでもバンバン吸えます。このホテルの部屋には飲み物と同じようにタバコが置かれていました。

空港では禁煙の貼り紙がしてあるほぼ真下に灰皿が置いてありました。
まあ禁煙の貼り紙自体が例外である、という事らしいです。
ホテルの日本レストラン−1

機内食で痛めつけられたお腹にはやはり日本食が一番です。結構きれいな造りのレストランでしたが、出てくるものは、ウーン、、、、というものでした。

しかしまさかサウジアラビアに来て最初の夜に日本食(なんちゃって日本食ではありますが)を口にできるとは思いませんでした。

ホテル内にはもう一つ、バイキングレストランがありましたが、ここはけっこうイケル味でした。
ホテルの日本レストラン−2

軽く食事をするつもりだったのでTAさんはお寿司を注文。ところが出てきたのはお寿司+ご飯大盛り+特大味噌汁でした。
つまり、寿司をおかずに飯を食え、という事らしく、これには一同びっくり。

グラスの琥珀色の飲み物は、アルコールなしのビール、但し0.5%程度のアルコールは入っていると言われるので、10本飲めば少しは酔う、という事らしいですが、真偽の程は????
さて何でしょう?

部屋のフルーツ盛りの横に小さなプラスチックの屋根の形をしたものが貼り付けてありました。剥がそうとしましたが剥がれません。

翌日ITさんが教えてくれました。これはメッカの方角を示す、「メッカ・コンパス」、というものだそうです。
ナルホド、、、、改めて自分はイスラム文化圏に来ている事を認識しました。

でも無理矢理剥がさなくてよかった〜〜。

いずれにせよ、ジェッダに無事到着、明日からは憂鬱な仕事の始まりです。
まあ、UAE駐在のITさんはサウジには50回くらい来ているから何かあれば助けてくれるでしょうし、話しによる明日に会う事になっているここの取引先は基本的に我が社、及び"日本人"には非常に友好的であると言うことなので、心配せずに眠ることにします。

ジェッダとオハイオの時差は7時間、家を出てから24時間が経っています。ぐっすり眠るコツは液体燃料の注入が有効な方法でありますが、ここは液体燃料が御法度の国。そんな訳で軽い睡眠促進剤を服用します。
疲れました、、、、、。

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