07−01−25 苦しかった〜!
昨年の11月に受けた定期健康診断、結果は2週間くらいで自宅に郵便で送られてきておりました。カミさんが戻ってきてこれの結果を見てびっくり、胃の再検診(胃カメラ検診)の指示が書いてあるというのです。

アレー、知らなかった。パラパラと結果は目を通したのですが、コレステロールがギリギリ上限を超えている以外は問題なしと思っておりました。
指示はファミリードクターのところに行って相談せよ、あります。ファミリードクターのところに行くとフンフンと話を聞いて記録を取り、内科のどこどこの専門医のところに行けという指示が出る訳ですが、2度手間を省くために健康診断を受けた病院で検査してもらう事にしました。

病院に電話すると、早速予約を取ってくれ、その後Eメールで検査前の注意事項とかが詳しく書いてある説明書、それに地図、病院内のレイアウトが送られてきました。
アメリカでは普通、胃カメラは全身麻酔(!)で行うらしく、説明書には必ず2人で来い、検査をした後は丸1日絶対に車を運転するな、とかものすごく細かく書いてあります。

実は私の上司のAさんが同じ検査を先日やっており、全身麻酔ではなく部分麻酔(というか、喉だけ痺れさせる)でやったとの事。
当日は全身麻酔( general aesthesia )ではなく、部分麻酔( local aesthesia )でお願いしますと再度電話で連絡をしたところ、それは当日看護婦に言って下さいという返事でした。(このaesthesia という単語、何か発音しにくいしそれに覚えにくい。)
検査開始は朝8時から、病院には7時に来いという指示です。日本の病院で朝7時から受付してくれる所ってありましたっけ。ここの病院は大きな病院ではありませんが入り口が3箇所あり、どこどこの入り口から来いという地図も送られてきておりました。

そんな訳で今日は朝5時半起床、6時25分に家を出て病院まで行きました。病院に着いても、まだ真っ暗です。
既にたくさんの車が駐車場にはあります。
受付に行くと誰もおりませんので、ベルを押すとオバサンが現れ、部屋に連れて行かれて、受付をやってくれました。

同時に検査結果を教えてもらう時の通訳サポートも頼んでおきました。検査までは通訳がなくても何とかなるのですが、検査結果を聞くときは通訳がないと詳しい事が理解できないからです。

その後外科の病棟までそのオバサンに案内されて書類を病棟の受付に渡し待合室で待つ事30分、やっと看護婦さんが現れました。先ずお互いに自己紹介です。年配のSという名前の看護婦さんです。さっそく上着を脱ぎ、ベッドに腰掛けていろいろな質問が始まりました。

アレルギーは?今何か薬は飲んでる?過去の病歴は?両親、親戚の健康状態とか非常に詳しく、チェックリストに従って質問をされます。腰が最近痛い、って言ったらXXXストーンですかと聞き返してきます。XXXストーン?意味がわかりません。腰が痛い、ストーン(石)、ハハーン、腎臓結石の事かな、って勝手な想像して答えは「ノー」。こんな具合です。

次に血圧と心電図をとります。その間もいろいろな注意事項を一杯言われますが、やはり聞いた事のない言葉が多くて半分くらいしかわかりません。
途中で世間話に変わって、アメリカに何年いるの?とかオハイオは好き?とかいろんな事を聞いてきます。話好きな看護婦さんでした。

これらが全部終わると、ベッドに横になるように言われ、そのまま今度は検査室に運ばれます。そうです、私はそのベッドの上で横になってベッドをSさんが別の部屋まで運んでくれるのです。エライ大げさです。
部屋に着くと血圧と心電図を検査の間ずっと測定できるように、身体に線を貼り付けたり、別の看護婦さんと2人でいろいろとやります。まるで大手術するみたいです。

Sさん、胃カメラの黒い不気味なワイヤーを私に見せて、「ほら、こんなに細くて小さいでしょ。全然心配ないわよ。」、って言うので私は、「オレは、全然そうは思わない!」、って答え、3人で大笑いでした。
ドクターが現れました。30代半ばくらいの割と若いドクターです。
早速麻酔は全身麻酔ではなく、喉だけにしてくれるように頼みます。ドクターは「OK、OK」と返事して、「ところで今日は看護婦の学生が来ているので、検査の様子を見せてもいいですか?」、と聞くので了解しました。

つまり今日はアメリカ人の看護婦さんの生徒の見せ物になった訳です。(今日はちょっと珍しい生き物が胃の検査をやるので、見に来い!って感じですかね〜。)

ドクターは、「すぐ終わりますからねー、、、」とか言いながら、先程の黒い太いワイヤーを口の中へ突っ込んで、いろいろと所見を言います。看護婦さんへの説明と、学生への講義なのでしょう。日本はバクテリアが多く、、、このような症状は一般的で、、、、とか言っていますが、私は苦しさを必死でこらえているので、殆ど聞く事ができませんでした。

看護婦のSさん、私がうめき声を出しているので、大丈夫、大丈夫と言いながら首の横を撫ぜてくれました。これはかなり効き目がありました。不思議ですね。子どもになった気分でした。

目をうっすらと開けると、ドクターは黒いワイヤーをかなり激しく前後に動かして検査をしている様子でした。
検査は7〜8分で終わり、ワイヤーを喉から抜いた後、私は大きな声でため息出して、そして苦笑、同時に大粒の涙が出てしまいました。ここでもみんなで大笑い。

もう一人の看護婦さん、「私だったらこんなの全身麻酔以外できない、あなたスゴイね。」、なんて何度も言ってました。血圧の記録を横の画面で見るとピークで170くらいまで上がっていました。
再びベッドに乗ったまま元の部屋に運ばれて、ベッドから下りて服を着て、ソファーに座って待つ事10分。検査の結果をSさんとドクターが教えてくれました。
ここでは電話による通訳を利用しました。電話で通訳に質問して、電話をドクターに代わり、ドクターが質問を聞き、電話に向かって答え、再び私が受話器を受け取り答えを聞く、という少々まどろっこしいやり方ですが、仕方ありません。

途中でドクターが席を外したのでその通訳と世間話をしたら、山形に30年くらいいて今フロリダから話をしているというのを聞いてびっくり。という事は恐らく私よりかなり年配の人のようで、非常に流暢な日本語でした。

結果は、、、ウーン、、、そんなもんかいな?という感じでした。全部が終わって外科病棟を出るとき、受付のオバサンに「車を運転しちゃダメよ!」、って言われたので、「今から仕事ですよ。」、って答えたらびっくりしていました。

歯医者は親戚みたいなもんですが、普通の病院にはオハイオに来て11年、これで4〜5回目です。アメリカの病院って本当にていねいに何でもやってくれる、という印象でした。でももう来たくはありませんデス、ハイ。
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