06−12−26 NYブラリ一人旅(1)
会社の冬休みは12月23日から1月1日までの10日間、いつもは旅行に出かけたり、普段できない事をやったりいろいろと計画を立てます。
今年オハチョンの私は、日本に一時帰国するというアイデアもあったのですが、これでは能がない。

という事で以前から密かに考えていた、NYブラリ一人旅を実行する事にしました。NYは一言では表現できない多様性がある所で、人によっては世界一エキサイティングな町という人もおります。
金融、経済、音楽、アート、ファンッション等で世界をリードし発展を続けている町。別な言い方をすると世界の全てが凝縮されている町、と言えるかも知れません。

オハイオという中西部は確かにアメリカの平均的な場所で、ある意味で快適な環境ではあるのですが、如何せん刺激が少ない場所です。

従ってここにいると年を追うごとに段々と感性が鈍ってきます。
要するに段々とボケーッとした人間になっていくような気がしてならないのです。

今は情報化社会なので、刺激を受けるか受けないかはその人の姿勢の問題であって、物理的なロケーションにはあまり関係がなくなっている、という人がおります。

でもこれは間違いだと思っています。
人間というのは見て、聞いて、匂いを嗅いで、味わって、そして触れてみて、これで初めて物事に対して感激をしたり、理解ができるのです。

やはり人間は動物なのです。NYの夜景がどんなに綺麗か、幾ら説明を受けても写真で見ても、実際に見ないとわからないのです。スルメの味は食ってみないとわからないのです。(これ殆ど意味不明、、、、)

と、いろいろとゴタクを並べていますが要は単純に気分転換をしたい、それだけの事かも知れません。本音では。
NYまでのフライトはコロンバス発が朝の5時45分、家を4時前には出なくてはなりませんから2時30分起床です。
お陰でNYラガーディア空港には7時40分に到着しました。

マンハッタンのホテルまでは40分で到着。場所は8AVE/45STにあるミルフォード・プラザというホテルです。
あまりに早いのでチェックインができないと思っていたら、これができました。

ところが案内された部屋はいびつな形をした狭い部屋。まるで女中部屋を改造したみたいな部屋です。

再びカウンターに行って、
「部屋が狭い!それに掃除が行き届いていない!即、部屋替えを希望する!」
とクレームをつけたらあっさりと変えてくれました。

でもこのホテル、相当に古く50年は経っている感じです。
1泊250ドル(3万円)、シーズンオフなら180ドルのこのホテル、部屋には冷蔵庫もありません。

広い部屋に変えてくれたから、ま、いいかー、と自分を納得させてイザ行動開始です。

今日から足掛け4日間、何かウキウキした気分になります。初日である今日の予定はメトロポリタン美術館です。

メトロカードを買ってバスに乗ります。私はNYでは通常は地下鉄ではなく、バスに乗ります。理由はバスは外が見えるからです。おっ、こんなところにこんな店がある、とかエライベッピンさんが歩いている、とか車窓からのウオッチも観光の一つになるからです。

美術館は今まで訪れた中で最も混雑しています。さあ、今日は1日誰に気兼ねする事もなく見学だー、、、。
1階は古代エジプトの美術を中心にギリシャ、ローマ等の古代美術品、それに装飾品が広いスペースに淡い光の下で並んでいます。

この雰囲気が私は好きなのです。そしてゆっくりと歩いてそれぞれじっくり見て、説明を読んで廻るのです。

疲れると、あちこちに置いてある腰掛けに座って休みます。
1階を全部見て、2階に行きます。2階はヨーロッパの絵画がやはり見どころです。

こうやって5時前まで、昼食も摂らないで、水も飲まないで6時間以上をかけて見学をしました。
本当に時間を忘れるとはこの事かも知れません。

このシーズンですから小さな子ども連れの家族も多いのですが、騒いだり走ったりする子どもが殆どおりません。この点だけは感心します。

それと3人に1人はデジカメを持って美術品をパチリ・パチリやっています。携帯電話と同じで最初はこのようなものを何かバカにしたような感じで見ていたアメリカ人、少し進歩したようです。
さて一旦ホテルに帰って服を着たままベッドに横になるとあっという間に30分ほど寝てしまいました。そうだよなー、今朝は2時半起床だったもんなー、、、。やはり少し疲れているのでしょうか。

時間は夜の7時、レストランに行って食事です。今夜は来る前にAさんという日本の方から紹介を受けたBという鮨屋に行く事にしました。場所はNY図書館の前の41STを少し行ったところです。店の一番奥が清潔な感じの鮨屋になっています。

職人は3人いますが、そのうちの2人はどう見ても素人臭い。残りの1人の私より少し若いくらいの中年の職人は本物のようです。話しかけてそれとはなしに確認するとそのとおりでした。この本物氏、1年前に東京から来たばっかりだと言っておりました。

刺身の盛り合わせはまあまあの出来です。
で、厨房のレベルを確認する意味もあり、天ぷらを頼みました。出てきた天ぷら、、、、ウーン、落第です。素人が揚げた天ぷらでした。

最初は客は私以外にもう一人だけでしたが、しばらくすると白人の男と日本人の女性のカップル。
かなりのオイネであります。

私の出身地ではアネさん女房の事をオイネと言います。
それとはなしにいろいろと話を聞いちゃいました。だって自然に耳に入ってくるんだもん。中身は割愛させて頂きます。

そのうちに30才後半くらいの女性がひとり、私の横に座ってきました。
どう見てもオミズ、出勤前の食事のようでした。私が一人とわかるや、営業開始です。

2AVE/5XSTにあるクラブのママでした。いろいろと裏情報を仕入れましたが、これも中身は割愛。
店に来いと誘われましたが今回のNYブラリ旅は昼間が勝負なので、これに差し障りが出ても困るので、今回は名刺だけもらってパスをしました。

かなり酔っ払ったところで、店を出てブラリ、ブラリとホテルまで。ブライアン・パークの横はまだかなりの人通りです。左手にはエンパイアーステートビルがきれいにイルミで浮かび上がっております。
NYブラリ一人旅の初日、長〜〜い1日でした。
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