06−10−27 国際会議
14日(土曜日)の朝のフライトでコロンバスを出発、2週間の日本出張です。シカゴからのフライトで隣に座った女性がアトランタからの機内預けの荷物が全部着いていない、どこへ行っちゃたのだろう?ってぼやいていました。
どこかの空港、どれかの飛行機に積まれているハズですから心配無用、いつかは手元に来ますよ、って無責任な慰めを言っておきました。
日本に着いてびっくり。暑いのです。後で知ったのですが、日本はちょっと異常気象でオハイオに帰るまでずっと9月中旬の気温でした。

今回の出張は会議と会議の間に1日とかの空きがあり、それぞれ出発前にあちこちと調整をして日程を埋めてきましたが、いつもよりは少し時間の余裕のある出張です。
1週目はイヤな用件で2件の報告をしたのですが、一つは差し戻しになってしまいました。これは8月に来たときも報告をして差し戻しになっており、3度目の正直、何とか次回では決済をもらいたいものです。

今週の火曜日に本社に行ったときに、時間が少しあったので以前の職場に顔を出してみました。Tさん、Kさんには8月出張の時にいろいろとお世話になった件があったので、お二人にお礼を言っておきたかったのです。
お二人とも席に見えたので、挨拶をさせて頂きました。
Tさんからは、「どこかで時間があれば一献やりませんか。みんなに声を掛けておきますよ。」、という提案がありましたのでありがたく受けさせて頂きました。
今回の出張では国際会議、つまり世界中のあちこちから関係者を一同に集めての会議に2つ参加しました。
最初の会議は15カ国以上の現地法人から全部で40人くらい、地元の日本からの参加者を含めると60人近くはいたのではないかと思います。
現地人スタッフは無論、日本人駐在社員でも初めて顔を見る人が多く、その国の事情を聞くことができました。

会議はある件に関して、各国の状況を30分程度プレゼンを行い、それに対して質疑応答をするという形式でしたが、なかなか興味深いものがありました。プレゼンはその国の現地人スタッフ、又は日本人駐在社員が行うのですが、現地人スタッフにより日本語でやった国が3カ国ありました。

さてプレゼンの内容で一番興味深かったのは、その件に関して日本とどういう位置付け・関係で展開をしていくか、という点についての各国の姿勢でした。
アメリカ以外の国は少なくとも日本の方針を何とか理解してそれに従っていこうという姿勢が、プレゼンの中身からひしひしと感じられるのです。

イギリス・フランス・イタリーとかの国はどうかなーと思って聞いていましたが、歴史が少々浅いこともあって日本のやり方をまず呑んでみよう、という姿勢です。
フィリピン・ベトナム・タイ・インドネシアとかのアジアも同じです。

それに比べてアメリカだけは少し違うのです。日本のやり方は否定はしないのですが、影響を受けずに自分たちがどうやろうしているのか、これが中心のプレゼンなのです。この会議にオハイオから来ていたTさん、ズバリ言って他の国の事は殆ど聞いていない感じでした。
私は事前にTさんがプレゼンに使う資料に目は通してあったものの、他の国の内容を聞いてそのトーンの違いにウーンと心の中で唸ってしまいました。

これは以前から感じていた事で、日本のやり方はイメージで物事を引っ張っていこうとする傾向があります。これに対してアメリカはイメージではなく方針・やり方は全て具体的でなくてはならない、みたいなところが非常に強く、いろいろな場面で苦労をする事があります。
この会議は2日間行なわれました。国際会議ですから言葉の違いも大きな問題です。
英語を日本語、日本語を英語に2人の通訳が交代で通訳をしていきます。私は発表者が日本語であっても通訳の英語をレシーバーで聞きます。これはかなり上手な通訳でも、意味不明の内容になっている事があるからです。

英語の能力は通訳の方々の足元にも及びませんが、そのプレゼンの中身・背景等については十分な知識がある訳で通訳された内容が、相手に伝わる内容になっているかどうかという観点で聞くのです。
この会議でも簡単な質問に対しての答えがちぐはぐになって、それを収拾するのに5分もかかるという事が何度もありました。

集まった現地法人の代表者は日本人はともかく、現地人スタッフの会社での立場の違い、経験の差、その現地法人の歴史の違い等から一つの議題に対する会議でもこんなに難しいものかとつくづく思いました。
日常のオペレーションは現地主体で自立的にできる現地法人と、まだまだ歴史が浅く日常のオペレーション自体に日本人が深く関与していている現地法人が一同に会しての会議はちょっと工夫が必要です。

それと扱う製品の違いによる組織のカルチャーというか、これも大きな要素であることをこの会議を通じて実感しました。
でもよく考えると、このような全てに大きなギャップがある中で仕事をしているのは、我々海外にいる日本人駐在員そのものなのです。
そして海外にいる我々日本人が、それぞれの国で毎日の仕事がスムーズにいくかどうかは、実は日本からの情報発信がしっかりしているかどうかで決まるのです。
日本がきちんとした情報発信をしている限り世界中に散らばった現地法人は、基本の部分で共通のコンセプトで動け、るのです。

きちんとした情報発信ができるかどうかは、日本が情報の発信先の国・現地法人の特徴を知って、そして理解していなければなりません。
頑張れ、日本!!
ややこしい会議はともかく、21日の土曜日に社外の友人のMさん、それに10日前までオハイオに来ていた上の娘の3人で、大宮のいつもの店で一杯。
日本に来て1週間目というと、時差ボケによる睡眠不足での疲労がピークに達しており、一番キツイ時です。

でもいつもの調子でグイグイ呑んじゃいました。結果どうなるかと言いますと、相当に酔っぱらってしまう事になります。
その後2次会に行こうという事になり、そこから5分ほどのところにある料理屋へ。

ここは友人であったドクターSが勤務していた病院の元看護婦さん夫婦がやっているお店です。
ドクターSは私より1才上でしたが、半年ほど前に亡くなってしまいました。

夜に家に家に帰ってきて気分が悪いと言って、布団に横になり、そのまま目を覚ます事なく亡くなってしまいました。

話を聞いたときは信じられませんでした。原因は極端な過労だったようです。
ここではやはりドクターSの思い出話をしんみりとやってしまいました。

さて私の方の健康管理ですが、日本に来ると運動運動不足、それに3食を腹一杯食べる、夜は液体燃料をしかりと注入する、という事で年初から始めた減量作戦が水の泡になってしまう可能性があります。
それで今日の昼は、ホテル契約のフィットネスクラブに行ってきました。出張先で2000円を払ってでも運動をするなんて、以前じゃ考えられなかった事です。

でも日本ってどうしてこんなに何を食べてもおいしいのだろう。やはり日本出張の楽しみは、おいしいものをたらふく頂くことでしょうか。
やっぱり私は根っからの食いしん坊なのです。
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