06−03−19 日本食は苦行!?
コロンバス・オートショー2006、今年も行ってきました。期間は10日(金曜)から19日(日曜)の今日までの10日間なので今日が最終日です。
場所はダウンタウンにあるコンベンションセンター、自宅からは車で20分〜25分で行けるところです。

今日はお天気はいいのですが、気温が低く結構寒い。
それに風も吹いています。駐車場から会場まで3分くらい歩く間で震え上がってしまいました。
会場の入り口方向に向かって歩いて行くのですが、人が殆どおりません。

オートショーという看板がありますので、会場に間違いはないのですが、誰もいない感じです。
「おかしいナー、、、」、何か不安になってきました。

後ろから関係者のような感じの若いアメリカ人が歩いてきたので、会場のオープンの時間を尋ねるとゲートオープンは11時との事。
20分前に着いてしまったので、入り口付近でブラブラとして時間を潰しました。

11時きっかりにゲートはオープン、待っていたお客はゾロゾロと中に入ります。
昨年と同じように大きな会場は、各メーカーがそれぞれのスペースを陣取っていろいろな車を並べています。会場はなかなか壮観です。

コロンバスのオートショーは表面的にはメーカー主導ではなく、展示された車の説明とかパンフレットの配布とかはそれぞれのメーカーの車を売っているデーラーがやっており、メーカーのコンセプトカー等の展示はありません。

それでも今年発売予定の車とかの展示をやっていますので、メーカの強力なバックアップというか、ショーを支えているのはやはりメーカーであるのは事実です。

示会場のスペースの配分を見るとビッグ3が全体の50%強、日本メーカーが30%、その他が20%くらいという感じでしょうか、やはりビッグ3はちょっと元気がありません。

しかし何と言っても昨年と大きく違うのは韓国メーカーのスペースがグンと増えた事でしょう。
入り口を入ったすぐ右がHYUNDAIで、相当なスペースを占めています。
それに昨年は殆ど見えなかったKIAも一番奥の狭いスペースですが、いろいろな車を並べておりました。

街中でもこの2社の車を目にする事が多くなり、売れ出したのがごく最近なので見る車全部がピカピカの新車ばかりなので、余計に目立つという感じです。当然全ての車には小売り価格が表示されており、これら韓国車の値段は、あれ?と思うくらいに安いのが特徴でした。

アメリカのガソリン価格は一時期オハイオでも1ガロン(3.8リッター)3ドル(345円相当)を超えた時もありましたが現在は2ドル40セントから50セントで一応安定しております。
但し、州によっては3ドル近くの州もあり、いずれにせよ非常に高値になっております。

そこで燃費のいい車というのが注目を浴びている訳で、会場入り口にはハイブリッドカーが並べられておりました。
そして会場の全部の車の横には市街地走行時と、高速走路走行時の燃費が表示されていました。(これは昨年はなかったと記憶しています。)

GMCのピックアップの中には市街地走行で13マイル(大体5km/リッター)という車がありました。

ビッグ3がドル箱にしているピックアップは大体が市街地走行15マイル、高速道路で18マイル(大体7.5km/リッター)くらいというのが平均的でした。

実際に走ってみると多くの場合、これらの数字をかなり下回る事が多い訳ですから相当に燃費の悪い車と言えます。
逆に一番燃費のいい車はトヨタのプリウスの60マイル(26km/リッター)、2番目ががホンダのインサイトの57マイルでした。

あとはランボルギーニ(4000万円)とか、ロールスロイス(タイプは忘れましたが4500万円くらいの値段でした)とかの、「ヘー!」、とかいう車も並べられておりました。

コロンバスのオートショーはデトロイトのモーターショートとかとは全然違う、一般市民(オハイオの住民の皆さん)がぶらっと来て、「今度買う車、どれにしようかな?」、と品定めをするには絶好のイベントのようでした。

昨日の午後、ここのところ土曜日の行事になっているフィットネス通いで汗を流した後、久し振りに夕食を日本レストランに食べに行きました。
カミさんと2人で行くときは、カウンター席を予約して行きます。ここだと土曜日のように店が混んでいるときでも大体予約が取れるからです。

先ず、麦ジュースを一杯!
月曜から金曜まで禁酒をしている今の私にとっては最高の一瞬です。
あとはいろいろなツマミを注文して、液体燃料は米の汁に切り替えます。

ふと隣を見るとアメリカ人の親子4人連れです。何を食べるのかと見ていますと、お父さんとお母さんは天丼、息子と娘は寿司の盛り合わせです。

お父さんとお母さんは最初は話をしていましたが、ドンブリが運ばれてこれを食べ始めた途端、無言状態になってしまいました。

とてもじゃないが、会話をするという余裕がなくなったのです。
つまりドンブリのエビとの凄惨な格闘が始まったので会話どころではなくなったのです。

お父さん、慣れない箸で何とかエビをつかもうとするのですが、これができません。
どう見てもご飯を箸で口に運ぶなんて絶対に不可能な感じです。とうとうお父さん、ウエイトレスにスプーンを持ってきてもらってこれで何とかエビを口に入れる事ができました。

エビを食べ終わったら、全ての精力を使い果たしたらしく、丼の蓋を閉めてギブアップ。どうするかと思ったら、その丼を息子の方に渡しました。
するとその息子、殆ど残っていたご飯をぺろりと平らげてしまいました。

お母さんの方はというと、もうこれも悲惨な状態。ヤクザがドスを持って相手の腹に突き立てる時みたいな感じで箸を持って、エビと格闘しております。額にはうっすらと汗が光っています。顔はこわばって目はつり上がっております。
食べたいのだけど口まで持っていけない。こんな苦しい事はありません。

お母さん、とうとうエビを手でつまんで口に放り込みました。そしてお父さんと同じくここで精根果てて、丼の蓋を閉めました。どうするかと見ていると、その丼をやはり息子の方に回し、そして息子は殆ど手付かずのご飯をやはりペロリと平らげてしまいました。

この間、お父さんとお母さんの間に会話は殆どありませんでした。
お父さんとお母さんは丼の上に鎮座していた、たった3匹のエビと延々と格闘、口の前まで行ったかなー、と思ったらポロリ、また苦心惨憺して口の前まで行ったらポロリ、「アーア、ダメか!」、と見ている私の方が手に汗を握ってしまいました。
そのエビがお父さん、お母さんの口に入った時は、私は拍手をしてあげたいくらいの気持ちになっておりました。

かくして戦いは終わりました。
3匹のエビを腹に収めたお父さんとお母さん、山盛りの寿司を食べた後にドンブリ2杯のご飯を食べた息子(18〜9才くらい)、寿司を食べた娘(17〜8才くらい)の4人は勘定を済ませて、席を立って行きました。

日本食ってやはり禅の修行みたいなもんなのですね。私も手に汗を握る約30分、私はフィットネスの疲れだけではない別の疲れがどっと出てしまいました。
本当にご苦労様でした。
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