05−10−15 今年最後のお仕事

昨日の昼食は私のオフィスのあるカフェテリアでオハイオ人のM君とK君の3人でテーブルを囲みました。
ここのカフェテリアの食事は味がイマイチで、好きではありませんが、ここで食事をする時はなるべくオハイオ人と一緒のテーブルに座る事にしています。
「ここに座ってもいいかい?」

K君が新しい彼女の話を一生懸命しています。M君はフンフンという感じで聞いているだけ、つまりK君の一方的なブロードキャストです。残念ながらスラングが一杯入った、この手の英語は私は意味をあまり理解できません。
彼らのしゃべるこのような英語と、自分が使える英語との間には明らかに大きな一線があり、私はこの一線は越えられないと思っています。

それはともかく、私が座ったのでしばらくすると2人は日本人向け英語に切り替わります。
ここでやっと会話に入れるのです。
そして3人の共通の話題を探してくれます。

これは大抵のオハイオ人がやってくれる事で、感じのいい、我々日本人も大いに見習わなくてはならない点だといつも思います。

食事の時に延々と仕事の話をするバカがいましたが、オハイオ人はこんな事は絶対にしません。
昔ある私の先生が言っていました。

「雑談の話題を探すまでに時間のかかると思った時は、天気の話か、食い物の話か、旅行の話のどれかから切り出せばよい。」

敢えて言うならオハイオ人の場合は、「この週末何する?」、でしょうか。
これが出たときは、話題探しをしているという事になります。
「SHIN、この週末に何をしますか?天気はものすごくイイらしいですよ。」

「そうですねー、特に予定はないけど先ずヤードの芝刈りをして、、、、、そうそう、今年の秋はエライ暖かくないですか?私はオハイオに来て10回目の秋ですが、一番早い雪が10月25日くらいだっとと思いますが、、、、、、」

とか、まずいパスタのランチをつつきながら、こんな感じです。

確かに今年は例年のように10月になっても気温が下がっていきません。この夏は日本のように暑い日もあり、オハイオとしては珍しい気候でした。
10月も中旬になると外に出て、「う、サブイ。」、という日があっても不思議ではありません。

今年はこの季節になっても芝生がまだまだ成長を続けており、青々としています。例年ですと青々しているのは同じですが、成長が鈍ってきます。
そして10月に刈ってしまうと来年の4月下旬頃までは芝生刈りはお休みです。

そんな訳で今日の夕方、かなり伸びた芝生刈りをやりました。
普通は半ズボン姿では少し寒く感じるのですが、今日は汗を一杯かく、という感じでもなく非常に爽やかで丁度いい感じです。

フロントヤードのお隣のSさんとの境界は殆どの場合Sさんが刈ってくれるので、申し訳なく思っております。
Sさんは午前中とか昼頃に刈り、私はいつもうんと夕方に刈るものですから、Sさんが先に刈ってくれるのです。

フロントヤードの木を切り倒した後に作った花壇の花は、枯れ始めていたので先週にカミさんが引っこ抜いて整理をしたので何も残っていませんが、玄関先の花はまだまだ綺麗に咲いています。
この赤い花を見るとウサギにアタックされて1回は全滅、全部植え直した事を思い出します。

仕事は1時間ちょっとで終わり、結局は大きな袋3杯分の芝生を刈りました。さて、これが今年最後の芝生刈りになるでしょうか?今の気温を考えるともう1回くらいはやらなくてはならい感じです。
秋の庭での仕事は汗も殆ど出ず、爽やかで気持ちのいいものです。

終わったのが6時45分。まだ夏時間なので、外は明るい状態で完全には日没になっておりません。
今からシャワーを浴びて、食事の準備をすると夕食は8時頃になってしまうし、、、という事で今夜はどこかのレストランで食べようという事になりました。

風呂上がりにゆっくりと一杯やりながら食事となると、日本食以外は考えられません。早速電話でカウンター席の予約をしてシャワーを浴びて、車に乗って10分。
このYという日本レストラン、いつ行っても客で一杯の人気のあるところです。

このレストラン、「加藤裕子著:食べるアメリカ人」、という本に数行出てきます。
この、「食べるアメリカ人」という本は、2年半くらい前に新聞の新刊紹介でちょっと気になったので早速取り寄せて読んでみた本です。

私がアメリカに来て食について見聞した事の数々が、鋭い観察と知識で書かれておりました。
(少し感激したので、読後感想文を著者ご本人にメールで出しちゃいました。)

「どんなものを食べているか教えてくれたまえ。君がどんな人物か当ててみせよう。」

『味覚の生理学』を記したフランスの伝説的美食家、プリヤ・サヴァランによる名言だそうで、これにならって、もしも「アメリカ合衆国」が「一人の人間」だったら、、、、というつもりで「食」をテーマに観察してみたのがこの本だそうです。


「アメリカ人は味音痴」、から始まってまず我々一般人が感じる事を素直に、かなりエゲツなく書いて、その後アメリカ人の「健康オタク」、に切り込み、実は「アメリカは世界の食が集まる国である」、に展開させ、、、、、という内容です。
考えてみれば、これ以外にここ数年で食い物に関する本を結構読んでいる事に気が付きました。

・ファーストフードが世界を食いつぶす:アメリカのファーストフード会社の恐ろしいような戦略を暴いた本。400ページくらいある。ちょっと重い内容。訳本でエリック・シュローサー著。
・たべものと日本人:食から日本人の性格・国民性にまで切り込んでいる。オフクロの味とは何か?も科学的に書いてある。河野友美教授著。
・海軍食グルメ物語:料理を栄養、味覚の面で徹底的・科学的・組織的に研究、そして実践してきたのが、昔の海軍であった。その具体的な内容と歴史。高森直史(元)1等海佐著
・食と日本人の知恵:日本人が日本の風土に合わせた食べ物、調理、保存食をどのように工夫してきたか、それが今どうなっているのか。小泉武夫博士著


他にも何冊もあったハズで、それぞれもう一度読み返してもいいような、面白い本です。
ま、難しい事はともかく、今日は芝生を刈って気持ちよくなり、そして夜はレストランYでブリカマを突きながら液体燃料を相当量注入、最後に寿司をつまんで、、、、、極楽の1日でありました。

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