今から42−3年前の少年だった頃の話。
私は、「子供の科学」、という本を父親から買ってもらい、これを朝から晩まで読んで夢を膨らませておりました。何に興味を持ったかと言いますと、天体観察です。
空に輝く星と星が、ギリシャ神話等に出てくる動物や人の形にグループ化されている事とか、望遠鏡を使って星(特に惑星)を見ると、何とも言えない神秘的な形が見えるとか、本を読んで心を弾ませ夢を描いておりました。
天気の良い夜には星座の本を開いて空を見上げて、星と星を目で線を繋ぎ、これは何座だとか飽きもせずいつまでも見ていたのを思い出します。
ですから今でも、主要な星座と、星の名前・位置は全部覚えています。(子供の頃の記憶ってスゴイです。)
子供の科学という本には、天体観察用の望遠鏡の作り方も載っており、母親にお小遣いをねだってレンズを買ってもらい、ボール紙で望遠鏡の製作にも熱を上げました。いろいろと作りましたが、やはり一応それなりのものが出来上がったのは中学2年生になって作った望遠鏡でした。
私が中学生だった今から40年前の三重県の空は、本当にきれいでした。
冬の夕方に犬の散歩のために家を出て、近所の大きな神社に行って、犬を放して遊ばせていると夕闇が空を包んで星が見え出します。
空には明るい星から順番に現れて、家に着く頃には殆ど真っ暗になって、空には冬の星がきらめいていた情景を今でも鮮明に覚えています。
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