04−07−01 いってきました、カナディアンロッキー
私の会社は勤続25年を過ぎると、記念の旅行があります。25周年は1年以上前になったのですが、昨年は何かと忙しく、行けませんでした。この旅行は、取得しないと権利がなくなるとかいう事で、何とかやりくりをつけて、行くことを決意、とはいうものの平日に休みは取れない状況なので、夏休みを利用、行き先はカナディアンロッキーにしました。
コロンバスからシカゴ、そしてカナダのカルガリーへ
私はオハイオに来てから休みにはあちこちに家族旅行をしましたが、全て車での移動。往復5000km以上の旅をした事もあります。

今回はパック旅行で地図も、計画もいりません。飛行機の予約、バスの手配、ホテルの予約、食事の手配も、観光地の案内も日本語で全部やってくれる、別名、「怠け者ツアー」、というやつです。

昨日の朝5時半に起床、中型のスーツケース2つを車に積み込み、コロンバス空港まで。ここからシカゴまで1時間、シカゴで乗り換えて3時間でカルガリーに到着です。
カルガリーはオハイオと比べて時差が2時間、行く時は2時間得をしたような気分になります。

空港で簡単な通関を済ませ(一応アメリカ→カナダの国際線です。)、名前を書いた看板を持った旅行会社の人を捜します。

いたいた。
「他のお客さんとご一緒なので、しばらくお待ち下さい。」
ちゃんと旅行会社のバスが待っていてくれます。ラクチンです
という事なので、私は空港のビルの外に出て、一服。すると同じくらいの年配の日本人の方が、同じくタバコを吸いながら、
「ひょっとしたら、、、、、、ですね?ほらこの前にお会いしましたTです。」
「えーっ、Tさん!」


何と大いにお付き合いをさせて頂いている、取引会社のアメリカ法人の社長のTさんでした。Tさんは私より2才若い方で、日本から社長として赴任をされて3年目の方です。
2月ほど前に日本の本社の社長さんが挨拶に見え、その時に同席してみえたのです。

Tさんの会社は他にも、中国、タイ、インドネシア他に現地法人を持ち、日本国内より、海外の方の社員の方が何倍もいる会社で、アメリカだけでも800人近くの規模です。

Tさんも私たちと同じコースのパック旅行を選んでの観光旅行だったのです。
そんな訳で、ホテルも、バスも、食事も全部Tさん夫妻と5日間ご一緒させて頂きました。イヤー、びっくりしたの何のって、、、、。Tさんの奥さんも、私のカミさんも女同士の仲間ができたという事で、大喜び。
昨日はカルガリーからバンフまで移動、後は自由行動という事で、バンフの町でさっそくお買い物。
私は小さな絵を1枚買いました。この日だけは夕食がセットに入っていないので、4人で日本食(!)レストランへ。
何もバンフまで来て日本食を食べることはないと思うかも知れませんが、あと4日間は、ずっとナイフとフォークになるので、この日は日本食にしました。
すごいホテルです
宿泊したホテルはバンフスプリングホテルという19世紀に建てられた、ものすごい立派なホテル。バンフの観光写真を見ると、どれにも載ってる超有名なホテルでした。

この日はオプショナルツアーを申し込んであったので、これに参加。
朝9時から夕方の5時までのバスによる1日観光、総勢22名のいわゆる団体旅行です。

半分くらいの方がアメリカ、カナダに住んでみえる方のようで、残りが日本からの見えた方という感じでした。

通路の隣にみえた方は、NM(ニューメキシコ州)から来たお母さんと高校生くらいの女の子2人、それに東京から来たおばあちゃんの4人連れ。

孫の高校生2人は英語しかできないので、おばあちゃんとは話しができませんでした。おばあちゃんは70才近くの歳で、一人でカルガリーまで来たと言っていました。でもおばあちゃん、孫とか娘に手を引かれて幸せそうでした。
言葉では言い表せない美しさです
その前の方はバンクーバーに住んで見える、かなり年配のご夫婦。後ろは日本から来た、OL風のオネエさんの3人組。もう一人川崎から来たというOLの一人旅、というような感じです。
何故か、女ばかりがやたらと目立つグループになっておりました。

バンフ国立公園の中をバスでグルグル。天気もまあまあで、雄大なカナディアンロッキーには正に圧倒されました。
気温は15℃以上、20℃以下。私はちょっと張り切って、半ズボンに半袖姿。

バンフ国立公園内の自然保護は徹底しており、例えば非常に危険なような場所でも柵とかは一切ありません。
柵を作れば、既に自然ではなくなってしまう、という考え方のようです。
バンフの町でも3階建て以上の建物はダメだとか、いろいろな制限があって、町自体も綺麗です。

エメラルド色の湖、緑の針葉樹、白や茶色の山肌、そしてこれに残る雪の組み合わせには、最近物事に感動しなくなった私でさえ、「ウーン!」、という感じにさせられました。
今日の7月1日はカナダデー、つまりカナダの建国記念日です。これはガイドに言われるまで知りませんでした。
私たちがトイレ休憩などで入った土産物屋があるところでお祭りが行われておりました。
民族衣装を着た先住民
カナダには当然、先住民がおり、ここで初めて見ることができました。
これらの人は今もその生活様式、文化を次の世代に伝えるために、自分たちでいろいろと努力をしているそうです。
またカナダではアメリカのように、白人の西部開拓との衝突で、インディアンと騎兵隊の激しい戦いとかの話しはあまり効きません。

実際はいろいろとあったのでしょうが、アメリカとは全く違う雰囲気をカナダのあちこちに行っても強く感じます。
カナダにはこれらの先住民以外に、大量の中国人、それに黒人もおります。
もちろん中心は白人ですが、アメリカほどの人種差別もないような気がします。

人口は3000万人ちょっと、国土は日本の27倍、人口の90%がアメリカとの国境の100km以内に住んでいる訳ですから、このような北の地方の人口密度は本当に知れたものでしょう。
それにこれらの先住民の顔を見ていると、東洋人の我々に似ており、私は親しみを感じました。
国旗を配っていた高校生くらいの女の子
シベリアからベーリング海を通って、アメリカ大陸に入ったこれらの人達の先祖。
冬はマイナス40℃以下になる寒さの中でどのように生活していたのでしょうか。

私たちは観光で、一番季節の良いときに山とか、湖を見て、快適なホテルに宿泊している訳ですが、もう少し詳しくカナダの歴史について調べてみようという気になりました。

バンフ国立公園の中の道路は1本で、この道路から見える景色は公園内の1%以下だそうです。
7月上旬のこの季節、山にはまだ雪が残っており、これが完全に消えるのは8月に入ってからだそうです。

残雪と、氷河の区別は雪に厚みがあるかどうかで、最初はよくわかりませんでしたが、ガイドさんの説明を聞いているうちに、段々わかるようになりました。

やはり、日本語のガイド付きの観光というのはいいものです。これ、自分で車運転していたら、景色も見れないし、いろいろな話しも聞くことができませんからね。
一日観光を終わった私たちは5時15分頃に昨夜宿泊したホテルに到着。
バンフの町の中はパーレードが行われており、それを見る観光客でごった返しておりました。

今日の夕食は6時に予約がしてあるという事で、残念ながら私たちはこれらのパレードはバスの中からしか見ることができませんでした。
あのバクパイプの行進、見たかったなー。
ちなみにカナダはお巡りさんとかの制服、それに国民の生活様式などは非常にイギリスに近いという話しです。
完全なフランス風、オハイオの田舎者には久しぶりのセンスです
ホテルに着いて、一服する暇もなく、レストランへ。
受付で名前を言うと、窓際の一番いい席に通してくれました。
さて、何を食べるかな?

ウエイトレスが日本語のメニューを持ってきてくれたのにはびっくり。前菜とスープ又はサラダ、それにメインは旅行代金に含まれていますが、アルコールは別途支払いが必要というコースです。

Tさんと私はまず、ビールで喉を潤して、そのあと赤のワインの注文。
頼んだ前菜が運ばれてきて、びっくり。
アメリカの野暮ったいレストランに慣れた私たちオハイオに住む日本人4人は目を丸くしました。
どちらかというと、フランス風の盛りつけです。

Tさんが住む町は人口5000人程度の小さな町で、アメリカレストランも数軒しかなく、味はイマ一、イマニ、イマ三のレベルだとの事。もちろん、日本レストランなんてある訳がありません。

そこでTさんの奥さんは、日本からエライ人が会社に来たときは、昼以外の食事を自分で作り、家で食べてもらうそうです。昨年なんか本社の副社長他の人が9日間滞在したそうで、朝、晩の食事のメニューには苦労をしたとおっしゃっていました。
特大のアルバータ牛のステーキ
更に、食事だけではなく、全員を家に泊めるそうで、家は寝室が7つか8つある大きな家で、居間も40人くらいは入ってパーティーができるようにしてあるそうです。
Tさんの今回の旅行は、普段のそのような奥様に対する慰安の意味もあったのでしょうか?

メインは何と言ってもアルバータ牛のステーキ。
ここアルバータは人口300万人、牛は500万頭いるそうで、州の面積は日本の1.8倍。この牛ちゃんを食べない訳には行きません。

Tさんはレアーで、私はミディアムレアーでステーキを頼みましたが、ちょっと焼きすぎの感じ。
私の肉は、ウエルダンに近い。焼いた肉をもっと生に戻せ、というのも無理なので、そのまま食べましたけど。

食事が6時からの予約の意味がわかりました。デザートを食べて、全部終わったのが9時15分。つまり夕食に3時間以上が必要だったのです。
これはオハイオ駐在になって初めての経験でした。以前、ヨーロッパに3ヶ月出張の時は毎日3時間の食事で、いい加減うんざりしたのを思い出してしまいました。

ところで、この食事はいくら?旅行代金に含まれているとはいうもののちょっと気になりました。どうも仕事柄、原価計算をしてしまうのが、私のクセ。
アルコールを除くと、日本円換算で一人前5000円ちょっと。まあまあという感じですね。

到着2日目はこうやって無事終了。私はそのまま、ベッドに倒れ込んでしまいました。
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