04−03−27 Kさん頑張って下さい
今週の月曜日の昼頃、Kさんが私のデスクのところに来て、
「SHIN、金曜日のSAYONARA(さよなら)パーティーに出てくれますよね。場所は、ダブリンのRというアイリッシュバーです。場所は知っていますか?」

そうですKさんは4月1日で別の部署に転属になるのです。自分の送別会を、自分で私のところに出席の確認に来たのでした。
「もちろん。場所は大体知っていますから、大丈夫ですよ。」
Kさんは私がオハイオに来た時は私の斜め前の机に座っており、同じセクションでスタッフとして仕事をしておりました。
それから3年ほどして、マネージャーに昇格し、私のパートーナーとしての今日まで5年間、ずっと仕事をしてきました。Kさんは39才、独身の女性で、約70人の所帯を切り盛りして、随分苦労をしました。

女性という事で(多分)部下から突き上げられ、上からは押さえ込まれ、見ていてかなり気の毒な事も多くありました。私から見たKさんは、一生懸命やっていたと思います。
でもちょっとそのパーソナリティーが、部下のアメリカ人に受け入れられない事があり、かなり一人で悩んでいた様子でした。

3年前、ある新しい組織が私のところにできたので、とうとうそこのマネージャーに配置換えを行いました。この新しい組織は8名と小所帯ではありますが、完全な技術スタッフの集団でした。ここでも個性の強い、技術スタッフの中でかなり苦労をしました。

配置換えの内示を受けた時、Kさんは私を会議室に呼んで、
「どうして私は配置転換なのですか?何か落ち度がありましたか?精一杯やっているのはよく知っているでしょ。」
と大きな涙をポロポロ流して言った時は、びっくりすると同時にちょっと答えに困ったのを憶えています。

新しい組織も私の担当だったので、いろいろと一緒に仕事をしました。LAとかカナダとか、日本とか2人であちこち出張もしました。
日本に行った時は、仕事の後で大いに飲んだり、東京を案内したりしました。デパートの着物売り場を見たときは、その値段の高さに腰を抜かしておりました。

この4月に大きく組織を変える事になり、Kさんのセクションが統合されるためKさんの処遇が問題になりました。あれこれ思案をした挙げ句、結局全く別の部門のマネージャーのポジションを探してきて、そこに転属をしてもらう事に決まったのです。
ここは50人弱の所帯で、Mさんという日本人がおり、私も特別の事がない限り、あまり付き合いのない部門です。

そんなKさんの送別会が今日あったのです。
集まったのは全部で20人程度。そのうち日本人は4人。
アメリカ式ですから三々五々集まって、自分で好きな飲み物を注文して、予め準備してある簡単な、食べ物をつまみながらワイワイやるパターンです。

このバーは町の名前が示すとおり、アイリッシュの色々なビールとか飲み物が注文できます。
私はあまり飲まないつもりでしたが、一口飲み始めると歯止めが利かなくなって結構かなり飲んでしまいました。

Kさんはみんなにパンプキンというショットを何杯も振る舞い、私は更に酔っぱらってしまいました。

酔いがまわるにつれて、みんな大騒ぎ!店は貸し切り状態になってしまい、他のお客さんは隅っこで小さくなってチビチビと飲むだけ。

T君とP君はKさんに対して、セクハラ寸前(イエ、完全にセクハラでした。)の行為に至る始末で、アブナイ、アブナイ。でもKさんは結構楽しんでいる感じでしたけど。

私は酔っぱらうと普段でも苦労している英語が、更におかしくなってしまう事があり、今日はその典型的なパターンに陥ってしまいました。でも難しい話はなし。

もう一人のKさんも来ており、この6月に結婚をする予定です。このKさんからは2日前に結婚披露宴に出て欲しいと招待されたばかりです。

「彼は80人くらいのお客を呼ぶけど、私は200人は呼ぶの。」、と幸せの絶頂でした。

このKさん、友人のSさんという女性を連れてきていましたが、エライべっぴんさんでした。
P君はさっそく、Sさんに声をかけてカウンターで2人で、何やらごちゃごちゃ話し込んでいました。

初対面でこの行動、P君は大したものです。

とにかく、アメリカ人のパーティーは普段着で、陽気に大いに騒ぐ、カラっとしたものです。
日本流で言うと、1次会と2次会の中間みたいな感じかな?

私は結構アブナイシーンをデジカメに収めましたが、残念ながらここに載せるのは控えさせて頂きます。
酔いも回って、これ以上は私も怪しくなってしまいそうなので、9時頃に引上げました。パーティーは何と夕方の4時半から始まっておりました。

「Kさん、長い間ご苦労様でした。私はいっしょに仕事ができて非常にエキサイトで、楽しかった。新しい職場でも頑張って下さい。」
とお礼を言って、店を出ました。外は真っ暗で、雨が降り出していました。

アメリカでも女性の管理職は、非常に辛い、そして何かと話題になる存在なのです。
Kさんの新しい事務所は私のところから1km以上離れており、普段は顔を合わせる事は殆どなさそうです。ここの日本人責任者のMさん、Kさんとうまくやって下さい。

それとKさん、これからもいろいろとあると思いますが、イジメに負けないで頑張って下さい。
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