04−03−11 アメリカ人らしい?
相変わらずの毎日、忙しいというか雑用で毎日がグルグル、あっという間に過ぎています。寝不足が重なって、体調はイマイチ、でもそんな事は言っていられないのが、辛いところです。仕事は否応なしにどんどん来ます。そしてどんどん溜っていきます。

最近私の職場は、日本とのテレビ会議が頻繁に行われています。多いときは1週間に3回、少なくても1回はやっています。ところがこの時間帯が問題で、大体がオハイオの朝5時か6時。
5時というと通勤時間を考えると、朝3時40分起床です。6時でも4時40分。

オハイオの朝5時というと、日本は夜の7時で、日本はまあ問題ないと思うのですが、とにかく朝の4時前に起きるのは大変です。
なぜこんな時間になるのか、理由はたった一つ。
アメリカ人は夕方4時以降の会議は絶対にイヤで、日本側は朝9時前の会議はイヤ。

日本の朝9時だと、オハイオは夜の7時。ここから会議開始して2時間、日本は午前中の11時に終了、オハイオ側は夜の9時終了。私なんかは丁度いいと思うのですが、アメリカ人にとってはクレージーなスケジュールなのです。
日の高いうちにいかに早く家に帰るか、これが最優先課題なのです。
ですから朝5時から出勤した連中は、何と午後の2時前にはさっさと家に帰ります。

オハイオ人は放っておけば、朝の3時に出勤して、昼の12時には家に帰っていく雰囲気です。
これマジです。
アメリカ人は私が席にいないと、必ず喫煙所のある休憩所に探しに来ます。みんな私がどこにいるのかよく知っているなー。
中には2−3人で軽い打ち合わせをやるときなんか、「SHIN、タバコ部屋でやりますか?構いませんよ。」
なんて言ってくれる連中もおります。

今日の午後3時頃、この休憩所でコーヒーを飲んでタバコを吸っているとAさんが来ました。ありゃ、Aさんか。いつも難題を持ってくるのです。
「SHIN、ちょっといいですか。」
チラと時計を見て私はこのように答えます。

「どうぞ、どうぞ。何ですか?私はいつでも問題ありません。でも一つだけ、貴方も知っているとおり、午後の2時半以降になると私は殆ど思考停止状態になるのです。難しい問題はちょっと、、、。あれ、今3時じゃないですか。残念だナー。きょうは、、、、、もう閉店時間を過ぎてる。」

ここで2人で大笑い。
でもAさんは突っ込んできます。
「SHIN、この前は4時以降はダメだと言っていましたよね。今日は3時ですか。」
「そ、この前4時と言ったのは、、、、あれは日本時間で言ったのです。だからオハイオで言うと、、、2時ですね。」
「そうですね、夜中の2時じゃみんな寝ていますね、、、。」

てな冗談を言って、書類を拡げて打ち合わせ。これが済んでから、
「SHIN、さっきの言い方はアメリカ流ですよ。貴方は日本人なのに面白い!」

このような言い方は日本でもやると思いますが、最近時々アメリカ人相手に言えるようになりました。8年も経って、このレベル?遅いと言えばそれまでですが。
交渉で相手の主張を受け入れる場合には、その証拠を要求するのが普通です。
主張は事実と仮定を積み上げてやる訳ですが、何が仮定であるかを見抜き、その証拠を要求する。また論理の飛躍、(このような言葉は、本HPでは使いたくない言葉ですが)、がどこにあるか見抜くのも大事です。

1月程前もちょっとややこしい交渉がありましたので、事前に考え方を少し整理して、これをプロに翻訳してもらい、アメリカ人に配布しておきました。
誰が見ても納得でき、そうだ、そうだ、という部分について穴を見つけ、これの証拠を要求するという点をポイントにしたのです。
相手のやりかたは過去の出来事を、現在の理屈で正当化(ちょっと判りにくい言い方ですが)した形になっていたので、ここを突くことにしたのです。言うと簡単ですが、複雑に絡めてあると意外と判らない事があります。

この時もアメリカ人とカナダ人から、「いいとこ突いていますね。このやりかたアメリカ流ですね。」、なんて言われました。結果は、、、、こちらの要求は全部は受け入れてもらえませんでした。というより敗退でした。

お前らアメリカ人だろ!
アメリカ人だったらもっとアメリカ流の、例の、「自分は正しくて、間違っているのはオマエだ。」、という強烈な決めつけ型のヤツ持って来いよなーー。

毎日勉強させてもらっています。
先日、N新聞に、「米国人を悩ませる5つのしぐさ」、と言う記事がありましたので、私の行動と照らし合わせ、併せてちょとコメントを述べておきます。

つまようじを人の前で使う。

私はつまようじは使いません。が、日本人でやはり食事の後で、必ずつまようじをくわえて食堂から出てくる人がおります。(彼は全くの木枯紋次郎スタイルで歩いていきます)
食堂にはちゃんとつまようじが置いてあるので、アメリカ人も使うと思うのですが、確かに人前で使っているのは見たことがありません。

人前でズボンをずり上げる動作をする。

これは私の場合要注意。日本人で、前のチャックをいじくる人のがいますが、こりゃ確かにマズイ。でもアメリカ人でもベルトを直すようなしぐさで、ズボンをずり上げているのは見たことがあります。要するに、小学生がやるような、思いっきり両手でズボンをずり上げるような事をやらなければ、OKだと思います。

人と人がぶつかっても、「失礼」と言わない。

日本の都会では日常茶飯事ですね。「あっ、こりゃぶつかるな、、」、と思ってぐっと肩に力を入れて、どしんーーー、、、。街の中でラグビーやっているようなものですね。
これはアメリカではありません。もっともオハイオでは人と人がぶつかるような所を探すのが難しい、、、。
スーパーの特売日のご婦人方を見ていても、まあ割と行儀はイイ感じ、、、、です。

後から入って来た人のためにドアーやエレベーターを押さえておかない。

確かに日本ではあまりやりませんね。日本でこれをやったら、後から後まで人が続くので、通り終わったら日が暮れているかも。私はめんどくさいけど、なるべくやるようにしています。

タバコを吸うときに周りの人に了解を得る。

まあ、これは日本でも共通かな?
中近東では、吸うときは、相手に自分のタバコをすすめる、と言う習慣があるらしいです。それで、断ると、「どうして断るのだ、お前タバコ吸うのに。」、という事で結構まずいらしい。だから断るわけにいかずに、結果として本数がメチャ増えて、これに困ってタバコを止めた、という先輩を知っています。
さらにアメリカ人の日本人への不満として、コミニケーションが不足という事が書いてありました。

共通の話題がなく、仕事ばかりで人間味がない。我々に興味を持っていないのではないか。

という事らしいです。
確かに、アメリカ人と付き合うには、仕事だけの話ではダメです。仕事以外の話を職場で、さっと30秒とか1分くらいやって、その後に本題に入る。これって結構難しい。しかも英語で!
でも最近やっと少しコツを覚えてきました。要するに話題は何でもいいのです、実は。ここなのです。

・2年前にある朝食レストランで会った、教会帰りのアメリカ人には、「どう、最近新しい店見つけた?見つけたらまた教えてね。」

・3年前に足をけがしたアメリカ人には、「もうすっかり足はOKみたいね。走る練習もできそうだね。もう病院には行ってないの?」

・赤ん坊の写真をPCのデスクトップに貼ってあるアメリカ人には、「この男の子、可愛いね。目も大きくて。えっ、女の子?、、、エーッと、、、、ウン、将来一杯ガールフレンドができるハンサムな子になるよ、、、、、きっと。」
フー、今度このような間違いをしたら何ていうのがいいか、誰か教えて


とにかく何でもいいのです。10秒の会話でも良いかも知れません。日本でも、これに似た事をやる人は一杯おりましたが、ちょとわざとらしくって、嫌な気がしたものでしたが、私もやっと慣れました。
要するに、それぞれ個人別の話題とか、共通の話題であれば、お天気の事とかをさりげなく話せばいいのです。

8年も経って、このレベル?遅いと言えばそれまでですが。
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