久米島(2) :14−04
昨年の10月に久米島に行って半年、再びこの南海の孤島を訪れてきました。
沖縄の離島の中でも久米島はマイナーな島で、訪れる人はそんなに多くはありません。マリンスポーツをやる人がメインで、いわゆる観光名所というのはそれ程多くはありません。
と言うか、殆どありません。

そんな久米島ですが抜群の景色、豊富な海の幸、旨い酒、ゆったりと流れる時間、それに前回の訪問で知り合った久米島の人達の優しさ、ナゼか私は久米島が大変気に入ってしまったのです。

今回の訪問も飛行機とホテルの組み合わせのパック旅行を利用した4泊5日、前回とはちょっと違うゆったりとした久米島の旅を楽しんできました。
一路那覇へ

いつものように空港横のホテルに前泊です。
06:30に食事をするために1Fに下りたら、食堂は人、人、人。

殆どが大陸のからの団体です。
こいつらは人間の格好をした豚か!、と言いたくなるようなマナーです。
食べ物は床にまき散らす、大声でわめきながら食べ物を口に放り込む、、、。

もうすぐ日本もこういう風景が普通になると思うと悲しくなってしまいます。

飛行機は予定どおりセントレアを離陸しました。
久米島空港到着

那覇での乗り継ぎは1時間半ほどです。
ラウンジに入って沖縄到着の乾杯をビールでやりました。
昼食は私は沖縄そば、カミさんはサンドイッチで簡単に済ませました。

久米島までは那覇から25分で到着です。
荷物を受け取り、外に出ます。
飛行機の到着時間に合わせてバスがありますが、このバスは到着が遅れても定時で出発します。

ですから遅れた時はタクシーを使うかレンタカーを借りるしかありません。

空港からホテルまで

前回はバスの乗客は私達以外に1名だけでしたが、今回は10名ほどいます。
観光客らしき人は私達を含めて6名です。

前回と同じくのんびりとした風景が拡がる中をバスはトコトコと走ります。
カミさんによるとバスの運転手も前回と同じ人だったそうです。

お天気がイマイチ、予報では5日間ずっとこういう天気のようです。
ホテル到着

宿泊はこの前と同じ”イーフビーチホテル”です。
このホテルはイーフビーチにギリギリに建っていて眺めは最高です。

客は殆どいない感じでしたが、昨夜は団体さんで賑わい、今夜も団体さんが来るとか言っていましたが団体さんとは夜も翌日も顔を合わせる事はありませんでした。

へ〜、この島にも団体さんが来るんだ〜、という感じでした。
イーフビーチホテル全景

イーフビーチに出て散歩をしてみました。
この日の干潮は18:30頃、という事で普段は海面下にある環礁が露出しています。

環礁の上を歩いて沖(?)の方に出てみました。
海の中は小さな魚が一杯泳いでいます。

ビーチでは地元の子どもが数人遊んでいるだけで人影は見あたりません。

本当に静かな風景です。
ホテル久米アイランド

島内には大きなホテルは3つあり、私達の泊まったホテルから歩いて10分ちょっとのところにその中のひとつがあります。

中に入ってみましたが、宿泊客の姿は殆ど見えません。
このホテルは部屋からビーチが見えないので、日によってはイーフビーチホテルよりもお値打ちで泊まれるようです。

2つのホテルがこういう状態じゃ私レベルにも厳しいのがヒシヒシと伝わってきます。
沖縄のサトウキビ栽培

さとうきびの植え付け奨励のポスターです。
島内は殆どがさとうきび畑なのですが、なぜこのように目標まで決めて奨励をしているのでしょうか。

サトウキビの市場価格は1トンで大体6000円くらいだそうですが、沖縄では1トンにつき1万7千円くらいの補助金が支払われます。

誰から誰に支払われるのか?
日本政府から沖縄県に、です。
補助金は県・市町村がピンハネした後、農家に渡るようです。
やちむん工房の宇江城さんご夫妻

前回おじゃまをして面識がある方で、今回の久米島行きを連絡したところ、自宅で一杯いかがでしょうか、という事でお招きを受けました。

奥さんがわざわざホテルまで迎えに来てくれ、手料理を肴にご主人と2人で泡盛を1升(!)飲んでしまいました。

やちむん工房はどの観光パンフレットにも載っており、シーサーの手作り・色付けなどを体験させてくれるところです。
ホテルの朝食です

食事はレストランの中でも食べれますが、外に出て海を眺めながら頂くこともできます。

昨年来たときは外で食べるのはちょっと暑かったのですが、今回は爽やかな気温の中で実に久米島らしい朝食を摂る事ができました。

昨夜はかなり酔っ払いましたが目覚めはすっきり、ここでビールを1本、と思いましたがグッとこらえました。
バーデハウス久米島

海洋深層水による温浴施設です。
立派な施設で水圧マッサージがこんなに気持ちいいものとは思いませんでした。

野外施設、サウナもあり2〜3時間くらいはたっぷりと楽しむ事ができます。
調整無料バスがホテルまで迎えに来てくれ、至れり尽くせりです。

隣にはレストランもあり、ここの久米島ソバはおいしかった〜!!
夕食

2日目の夕食はホテルで頂きました。
というのは今回のパック旅行には1回分の夕食券がついており、これを使ったのです。

オマケの夕食だから大したことないだろう、もし足りなかったら外の居酒屋に行けばいいや、と思っていたらまあまあの食事でした。

食事は無料でしたが液体燃料代は含まれていませんので、結局は2Kくらいの支出がありましたけど。
鳥の口(1)

島内の観光スポットで前回行っていないところが2カ所あり、その中の一つが”鳥の口”。

3日目からはレンタカーを借りたので、さっそく行ってみました。
場所は島の南端で、車を降りてから2kmくらい歩いて岬の先に出ます。

この間に出会った観光客は男性1人だけ。
ここは足場も悪いし、距離もあるのであまり訪れる人はいない感じです。
鳥の口(2)

ナルホド、太平洋に突き出た岬の一部が上を向いた鳥のクチバシの形をしています。

270度くらいの視界は太平洋、こりゃ天気がよければ”比屋定バンタ”以上の眺めかも知れません。

ここにはお弁当を持って来て、海を眺めながら食べるのがよさそうです。

風の音と微かな波の音以外、何も聞こえません。
コンビニ

人口8000人の久米島、コンビニも何軒かあります。ホテル近くのコンビニの”COCO”はおいしそうなお弁当、それに中ではパンも焼いているので焼きたてのパンも買えます。

コンビニの横にはスーパーもあり、観光客大歓迎!と書いてあります。

昨夜ホテルで飲んだ泡盛(美ら蛍)、実質1合で1500円でしたが、ここでは1升が1950円。

ナルホド、6倍で飲ませるのですね。
昼食

今回のパック旅行、何枚かのお買い物クーポンが付いており、これを使ってホテルで車エビの天丼を頂きました。

クーポンの天丼、大したことないだろうと思っていたら有料の天丼と同じものが出てきました。
エビもでっかいのが3匹も入っていました♪

ホテルで昼食を食べている観光客は私達以外に数人。従業員は厨房も含めて何と9人!

採算はどうなっているの?、他人事ながら心配になってしまいました。
ホテル内の喫茶店

誰もいません。2つのコーヒーポットのコーヒーも朝見たときと同じ、全然減っていません。

ここでゆっくりとコーヒー又はビールを飲みながら本を読み、眠くなったら部屋で午睡。

夕方になったら運動やって一汗かき、夜は地元の人達と泡盛を飲む、、、。
これが久米島ライフかな〜、、、。

窓の外には全長2kmのイーフビーチが見え、眺めも最高です。
新しい道路

レンタカーを借りたので、あてもなく島内をドライブしてみました。
島の東側、この前に来たときは工事中だった道路が完成しています。
実に立派な道路です。

が、車は1台も走っていません。
この道路には少々曲がりくねっていますが平行して古い道路があります。

しばらくするとやっと軽トラックがトロトロと1台走ってきました。
何のための、誰のための道路なのですかね〜。
久米島の久米仙(1)

久米島の久米仙はかなり有名ですが、実は沖縄本島に”久米仙酒造”という会社があり、”久米島の久米仙”とは全く別会社です。

つまり実際に久米島で作られているのは”久米島の”が付いた方です。

で、久米島の人はこの”久米島の久米仙”も久米仙酒造の久米仙もあまり飲みません。

何を飲むか?それは米島酒造の泡盛なのです。
久米島の久米仙(2)

米島酒造の泡盛は久米島以外、沖縄本島でも売っていないそうです。

それはともかく、今回は久米島の久米仙の工場に行ってみました。
事務所の受付のベッピンさんがいろいろと説明をしてくれ、例のお買い物クーポンを出すと1本持たせてくれました。

久米島の久米仙は今や日本はおろか、アメリカにも輸出している、とベッピンさんは言っておりました。
久米島のヤギ

島の中をドライブしていたら、畑の中に入ってしまい行き止まりです。
そこに数頭の山羊が飼われていました。

久米島では山羊を食べるそうで、特にお祝いの時に山羊料理を作るそうです。
山羊は山羊汁とか、刺身とかいろいろとあります。

中には肉を山羊の血で炒める料理もあり、これはかなりクセがあるので一般向けではないとか。

でもどんな味がするのか興味あるな〜。
県道89号線

空港と真泊港を結ぶ久米島の幹線道路です。交通量は時間帯にもよりますが、午後4時頃の空港から数キロのところでこんなもんです。

沖縄の幹線道路はどんな僻地でも必ず歩道が付いていますが、歩道を歩く人を見ることはまずありません。

私は今回一度だけ5kmほどジョギングをしてみましたが、会ったのは犬を散歩させているオバサン1人だけでした。
久米島町総合運動公園(1)

空港から89号線で数キロくらい行くと右側にこの島には不釣り合いな立派な体育館、野球場などが見えます。
トイレを借りたくなったので行ってみました。

ここは久米島町総合運動公園ということで、久米島町の管理する施設です。

この屋内運動場は”ホタルドーム”と言い、入り口には管理事務所があり、職員が数名いたので、断りを入れてトイレを借りました。
久米島町総合運動公園(2)

ホタルドームの中を見てみました。中も立派なものです。
人工芝が敷いてあり4名の人がゲートボールをやっていました。
利用料は細かい料金体系が掲げられていましたが驚くほど安い金額でした。

駐車場には車が9台(ゲートボールの4人、管理職員職員が5人のようです)、それに作業車が3台(作業員が5名)ありました。

作業員のうち1名は車の中で寝ておりました。
久米島町総合運動公園(3)

利用の予約表ですが、全体の70%ある1人の方(老人会)の名前になっており、これは今ゲートボールをやっている方の事でしょう。
ここは実質的に数人の方のゲートボール専用体育館という事でしょうか。

あとは高校の野球部・陸上部の予約が土曜日に入っているくらいで、利用率は高くない感じでした。

久米島は楽天の冬のキャンプ場になっているので、その時は隣の球場は使われるのでしょう。
久米島紬(1)

久米島紬の起こりは15世紀の後半に中国から養蚕技術が伝わり、これを広めた事による、とあります。

そして日本の紬技術は久米島を起点に発達、沖縄本島、奄美大島を経て本土に伝わっていったそうです。

従って久米島紬が紬の発祥の地とも言われる所以で、いわば久米島は日本の紬の里である。

と、観光パンフレットには書かれています。

久米島紬に関する資料、人材育成施設、その他作業見学もできる施設があり、これを”久米島紬ユイマール館”と言います。

前回の久米島訪問ではここに行っておりませんので、訪れてみました。
ユイマール館はホテルから車で7〜8分、見学者は私達2人だけでした。
久米島紬(2)

ここの見学は有料で200円を払います。
まず久米島紬とは何か、どんな工程で作られるのか、10分ほどのビデオを見せてもらいます。

私は紬に関しては何の知識もなかったのですが、これほどの手間がかかるものとは想像さえしておりませんでした。

私は三重県津市で育ったのですが、子どもの頃近所に広い敷地に桑畑があったけ。
そんな事を思い出してしまいました。
久米島紬(3)

隣の建物にはビデオで解説のあったカイコの養殖、糸繰りの実演を見せる作業上などがあります。

また2階は織場の見学ができるようになっており、12〜3台の機織り機があってその作業を目の前で見ることができました。

いずれにせよ全ての作業は私から見ると気が遠くなるような細かい手作業で成り立っており、紬が高価である理由がよくわかりました。
久米島紬(4)

数人の方が実際に機織りをやっていたのでjすこしだけ質問をさせてもらいました。

私: 「1日でどれくらい仕上げることができるのですか」

機織りをしていたご婦人: 「そうですね〜、、、1日にどれだけここに座っているかで決まりますね〜、ハハハ、、、」

なかなか面白い返事してくれる方でした。
久米島紬(5)

これが門外不出の設計図です。
あの紬の模様をどのようにして作るのか、横糸の染めはどのような間隔でやるのか、などが書いてあるようです。

中には56才になってから機織りを始めた方とか、きょとから来てここで仕事をしている方とか様々な人がみえました。

私は記念にお土産コーナーで見つけた、端布で作った巾着を買って帰りました。。
車エビの養殖場見学(1)

4日目の午後に四日市に住む友人のMKさんご夫妻が見えたので空港まで迎えに行き、ホテルに行く前に少し島の中を巡ってみました。

MKさんご夫妻も久米島は2回目、でも車エビの養殖場見学をしていないという事だったので、ここに行ってみました。

車エビの養殖は久米島の重要な産業の一つで、全国の20%以上の車エビがこの島から出荷されているそうです。
車エビの養殖場見学(2)

見学のあと事務所に行くとベッピンさんが車エビの売り込みをします。
(久米島はどこに行ってもこういう場所はベッピンさんが多い)

「MKさん、どうする?買おうか、、、」

という事で”大20匹”を買っちゃいました。
数日後、宅急便で自宅に送られてきました。
久米そば

車エビを買って比屋定バンタに行ってみました。
ここからの眺めは素晴らしいのですが、この日は生憎の小雨模様。
残念!!

という訳で憂さ晴らしに展望台横の売店で、一杯100円の久米ソバをみんなで食べました。

那覇空港のフードコートの沖縄ソバは確か750円、これよりずっとおいしかったです。
皆さんと再会、大宴会です

昨年に久米島に来た時に知り合った3人の方、再び行くことを連絡してあったので集まってくれました。

手前のお2人はリタイア組、奧のお1人は現役という事で楽しく時間を過ごさせて頂きました。

旅行をしてこうやって地元の方と話すとそこの土地の”生活”が見えてきて、来た甲斐があるというものです。

ありがとうございました。また来たらよろしくお願い致します。
あっと言う間の4泊5日でした(1)

MKさんご夫妻はもう1泊、私達は08:50の那覇行きのフライトで久米島を離れました。

カミさんが言うには、08:45のフライトで東京に向かう”やむちん工房”の宇江城さんの姿を見たとのこと。
私はトイレに行っている最中だったので、ご挨拶はできませんでした。

私達の滞在の間、観光客は殆どいませんでしたが来週からはゴールデンウイーク、久米島も大いに賑わう事でしょう。
2回目の久米島、カミさんもこのゆったりとした雰囲気の島が気に入ったようです。気に入った理由の中には、地元の方との触れ合いもあるようです。
1回目の訪問で知り合った方々を通じて、付き合いを拡げていけるような感じもしました。

滋賀県から来ていた夫婦は私達より少し年配の方でしたが、毎日バーデハウスで温浴・水圧マッサージするのを目的でここに来た、という事を言ってみえました。
これも大いに納得です。

これからの沖縄の離島ミドルステイ先は久米島でほぼ決定です。
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