ボストン : 古さと新しさが入り交じる街
PEI(プリンスエドワード島)から、ハプニングで宿泊したメイン州のカムデン。全くの飛び込みでの宿泊は初めての経験でした。伊勢エビ(ロブスターともいう)はおいしかった。

翌日の朝、カムデンから、今回の旅行の最終目的地ボストンに向かいました。アメリカに入ると、ナビが使えるし、そんなにややこしい道ではありませんので、気分も楽。
やはりアメリカの東海岸沿いは大きな街が続き、中西部のオハイオとは大違い。また西海岸のどこへ行っても感じるだだっ広さとも違う、独特の雰囲気です。

行く前に、職場のアメリカ人に、どの辺に宿泊したらいいのか、そのアドバイスに従ってホテルを予約し、治安の事も聞いておきましたが、大体その程度の知識でいつものとおりの地図と、AAAの観光案内と日本で買った「地球の歩き方」という旅行の本。
この3つに車があれば、もうアメリカ/カナダならどこでも行ってやる、という気になっています。

ボストンに近くなると、かなりの交通量です。かなりと言っても、日本で言えば地方都市の日中程度ですが。
予約したホテルを見つけるのは、普通、「住所番地」だけで見つけます。ホテルの予約は電話だけで行いますから、地図はありません。もし送ってもらっても、先ず地図は書いてありません。

ですから付近に来ると、通りの名前と番地を目を皿のようにして見失わないようにします。この方法で、今まで旅行だけではなく、あらゆる場所に行きましたが、必ず目的の場所に行けます。

そんな訳で、今回もボストンのダウンタウンから北に10km程の街のホテルを一発で見つけました。
日本の旅行案内書は基本的に、車で旅行をする人用には書いてありません。ですからAAAで市街地の地図やらの道路情報をもらい、目的地の案内は主として日本の旅行案内書を使うというのが私達のやりかたです。

さすがにボストンは大都会で、車の交通量も多く、込み入っております。私達はホテルにチェックインして、ホテルから1時間おきに出る、シャトルバスで市内に向かうという方法をとりました。

このバスは無料で空港近くの地下鉄の駅まで送ってくれます。帰りも1時間ごとにこの駅まで着てくれ、夜は12時近くまで運行します。
公共のバスは殆ど発達していないというか、見かけませんでした。

ホテルから地下鉄の駅まで30分、ここで降ろされて、さあ今から「只のお上りさん」。
地下鉄は日本で言えば、30年くらい前の感じ。改めて日本の地下鉄の素晴らしさを感じました。
切符は自動販売機もありますが、基本的に列を作って並んで、トークンを買い、これを自動改札機に入れてガチャンと入ります。


ボストンは見物する場所は結構ありますが、私達は2泊しかしませんでしたので、見られる場所も限られてしまいましたが、この地下鉄をフルに利用しました。
ボストンも結構危険な場所も多く、そんな雰囲気の場所も見かけましたが、人通りの多い観光客の集まる場所から大きく外れなければ大丈夫だと思います。

ブラジルのサンパウロみたいに街のど真ん中で信号待ちしてたら、ナイフ突きつけられたという事はないと思います。
でも私はいつもポケットに20ドル札を入れており、直ぐに取り出せるようにしております。何かあった時のために。
ボストンは、正直言って大変いい印象を受けて帰ってきました。町並みも何となくヨーロッパの匂いがしてしゃれていたましたし、食べ物もまあまあだったし、美術館にも行ったし。

ビジネス街のど真ん中にも行ってみました。丁度ランチの時間で、あちこちのビルからゾロゾロと一杯人が出てきて、レストランへ行く人、公園でサンドイッチを食べてる人、様々で日本と同じでした。(おにぎり弁当の人は見かけませんでしたけど。)

私達も予め目星の付けてあった日本レストランに入ってみました。実は今回の旅行、出発して6日間、全く日本食を食べていなかったからです。カミさんも娘も、この辺はあんまり気にならないようで、私だけが食べたいという事を言い出して入ってみました。

驚いた事に中はビジネスマンのランチ客で一杯。
ようやく席に案内され、メニューを見て注文。前後左右の席を見ると、白人、日焼けの濃い人、中位の人、それに東洋人。短パン、Tシャツ姿の家族連れは私達くらい。


注文しで出てきたものを見てびっくり。とてつもなく、量が多い。ランチタイムなので定食みたいなのをやっており、娘は「何とかセットメニュー」というのを注文しましたが、すごい量。
アペタイザー(前菜)で寿司か、刺身かチョイスできたので刺身を頼んでおりましたが、寿司を頼んでいたら、こりゃもう大変な事になっておりました。ウーン、アペタイザーに寿司か。


隣の東洋人の女性と白人の女性は直径40cmくらいの皿にカルフォルニアロールのテンコ盛り。あれ2人で食べるのかナー、と思っていたら1人1皿。あの2人は絶対に相当重症の胃拡張だ、と今でも思っております。
後ろの席の人も、寿司と、これまた直径40cmくらいの皿にどっさと盛った、テンプラ。

私もカミさんもそれぞれ注文して食べたのですが、私は半日ちょっと胃の調子がおかしくなってしましました。今でもカミさんと娘と私の3人でこのレストランの事が話題になります。
何故かと言いますと、量はけた違いだったのと、味も非常によかったからです。


一般的にアメリカの日本レストランの量は、日本の1.5倍、メニューによっては2倍くらいの量があります。日本のように皿の上にちょこんと盛った料理を出したら、先ず誰も来なくなります。先ず、量が大切なのです。

ここのレストランはその1.5倍以上ありました。
またボストンに行きたい。いえ、このレストランに行きたい。
「ボストン茶会事件」のあった船

観光スポットの一つですが、ここでの説明は私は1/3もわからなかった。最大の理由はジョークが多すぎたから。
英語のジョークはアメリカに長い人でもわからない事が多いのです。(吉本のギャグがガイジンにわからないのと同じかな? 違うか!)
娘に聞いてみても、あんまりわからなかったみたい。 

日本人の女の子がどっさと来ていたので、どこから来たのか聞いてみたら某私大のボストン校の生徒さんでした。
船の中の船長室

ボストン茶会事件とは、当時イギリスの植民地だったアメリカが、茶の独占販売権を東インド会社に与えたイギリス政府に対して起こした事件。そしてこれが独立戦争の火蓋になった、でしたっけ。
よく覚えていませんし、興味もありません。

それより、このような当時の帆船の構造自体に私は興味があります。

ここでは紅茶をタダで飲ませてくれました。
ボストン美術館

これはワシントンのスミソニアン、NY美術館と並んで大きな美術館で、世界有数。

つまり歴史のない国が、恐喝、引ったくり、詐欺を繰り返して、世界中から美術品をかき集めた成果を見せる場所。その最たるものが大英博物館。

従って、わが国の京都、奈良の宝物とは根本的に意味が異なる。

でも私は美術館でゆっくりと時間を過ごすのが大好きです。絵には大いに興味があります。
素晴らしい絵画

内部は道に迷うほど広く、かつよく整備されています。

ただ、ざっと見るだけでしたら、5時間くらいで十分ですが、自分の興味のあるところをじっくりと見ると、ジャンルにもよりますが、丸1日は欲しいところです。

フラッシュを使わない、3脚を使わないのであれば、写真撮影は自由です。でも私は絵などは自分で撮影しようとは絶対に思いません。

何故なら、その絵の持つ素晴らしさは本物だけにあり、それを見たときの感動を大事にしたいからです。
ちょっと、キザですが、これ本音。
ちょっと一休み

いろんな人が来ておりました。

ここには写っておりませんが、日本人も結構おりました。
新婚さん、オバサンの団体、お姉さんのグループ。何故かやはり、女が多い。

日本人の若い夫婦が3ー4才の子どもを連れて来ておりました。その子どもがバタバタ走る。シンとした館内でひときわ目立ちました。
アメリカ人、特に白人の子どもはこのようなとき、お母さんの言うことを実によく聞きます。
何故か?言うことを聞かないと、一般的に体罰を加えられるからだと思います。
ウーン、いい絵だね

ここは他の美術館に比べて、絵は大物が目立ちました。

相当に大きな日本のコーナーもあり、日本刀、鎧、その他のものがかなりありました。

カミさんと娘は、このような場所にどの程度興味があるのかよくわかりませんが、少なくとも娘はぞうりを脱いでいるところを見ると、だた弛緩しているだけのようす。
ボストンのダウンタウンの通り

建物の風情も独特。しゃれた店が並んでいます。一階と半地下は店になっており、二階以上はアパートになっております。

不動産屋の看板があったのでそれを見ると、スタジオ(日本流で言うとワンルームマンション)で1000ドルくらい、2ベッドルームで2000ドル以上。ドルの実際の価値から考えるとえらい高い。

(この後ろ姿は、どこから見ても日本人です。)
つもの事

食事をした後、歩いていたらアイスクリーム屋が目に入りました。
例のごとく、
「食べたい」。

声をそろえて言います。

べったと座って、いつものパターンです。
通りに椅子とデーブルを並べた、カフェとか、私でさえ入ってみたいな、と思うような店が一杯ありました。

服とか、インテリアの店もNYなんかとは違う雰囲気でした。
ボストンはアメリカNO1?

ボストンはアメリカで最も古い街です。今も独立戦争当時の(18世紀)の建物とか町並みが一杯残っております。

同時にNYとかシカゴ程ではありませんが、今はビジネスの都市でもあります。写真のように新旧が混在しております。

220年のアメリカの歴史を肌で感じるには、いい場所かも知れません。

車で2時間も走れば、素晴らしい海岸線の保養地が山ほどあり、これがリーゾナブルな値段で利用できるのです。
都会の洗練された雰囲気、物、短いとは言え、歴史を感じさせる建物、雰囲気、それと身近にある自然。

アメリカに30年近く住む日本人が言っておりました。
「住むなら、ボストンですね。」
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