オハイオの美術館、博物館−3
コロンバスはオハイオの州都。ダウンタウンはオフィスビルとかの高層ビルも結構ありますが、普段はあまり行くことはありません。最近仕事も、プライベートも少々疲れ気味で、ある方からのお誘いもあったので、コロンバス美術館に行ってみる事にしました。

コロンバス美術館はフリーウエーに乗って、私の家から車で20分ちょっと。家を出てから美術館の駐車場に着くまで信号は4つしかなく、あっという間に到着です。
道順は同行したHさんに予め調べてもらってありましが、調べてもらうまでもなく、簡単に行くことができます。
コロンバス美術館

場所はコロンバスのダウンタウンのど真ん中。。

と言ってもご覧のように美術館としてふさわしい、建物・入り口になっております。
駐車場はこの建物の裏側にあり、この日は全部で20台くらいが駐車されておりました。

そんなに一杯の人がしょっちゅう行くところではなさそうですが、一応入場料は6ドルでした。
(クリーブランド美術館は確か、「寸志」だったのにー、と一瞬思い出してしまいました。)
正面入り口です

駐車場は裏にあり、裏口からも入れます。
が、やはり美術館というのは正面から堂々とはいらなくてはいけません。

人が誰もいませんので、ひょっとしたら今日は休み?なんて一瞬思っちゃうぐらいの雰囲気です。でも大きなドアーを押すと開いたので、一安心。

ちゃんと入場料6ドルを徴収するためのオバサンがドアから入った横のデスクに座っておりました。
左ウイングの奥の部屋−1

コロンバス美術館は、ある個人の収集家が大量の絵画をここに展示しております。(何という名前なのか忘れました。)

ですからこの部屋の絵画には、作品名・作者の説明がありません。

ちょっと不親切なようで、個人の収集品であるという事で、美術館として作者を正式にオーソライズしていないという事なのでしょうか?

でも圧巻です、この数には。
左ウイングの奥の部屋−2

コレクションの内容は、14ー5世紀の宗教画から19世紀前半まで幅広く、全部で70−80点はあると思います。
これを大きな一部屋に展示しているものですから、とにかく4面の壁一杯って感じ。

ここの美術館も、全部の部屋という訳ではありませんが、ちゃんと監視のオジサンが部屋の隅に座っております。
一応、写真撮影の確認をオジサンにしておきました。
「フラッシュを使わなければOKです。」
コロンバス美術館の一般展示室

ここの美術館は99%が絵画で、この日は19世紀から20前半にかけての近代絵画が中心でした。
ですから作者全員(多分)の写真が残っており、これの顔写真の展示もしてありました。

私の好きな17世紀ー18世紀のヨーロッパの風景画、生活を描いた絵が殆どなかったので、少し残念でした。

でも見学者の殆どいない、静かな美術館の中をゆっくりと鑑賞するのは、何とも心が落ち着きます。
モネの風景画

この日は、フランスのモネ、マティスの絵画がかなり多く展示されておりました。
モネってマネの影響を受けた画家でしたっけ?

この外光下の自然描写は誰でも一度は見たことのある絵だと思います。

短いタッチのこの配色の絵は一度見たら忘れる事のできない特徴がありますね。
美術館中央の広間

美術館は左右のウイング分かれており、中央には椅子とテーブルが並べられており、ちょっと休憩ができるようになっています。

ここにもいくつかのオブジェがそれとはなしに展示されております。
正面の作品は高さが5mくらいもある大きなもので、スカートの部分に小さな穴が空いており、多分中から光を出して、スカートの部分が星空のようになるのではないかと思います。
ここではアメリカ人2人がお弁当を食べておりました。
見学者の様子

ダウンタウンというせいか、見学者には黒人の姿が目立ちました。
一生懸命メモを取っている、学生風の黒人、若い女性の黒人、これは親子で来ていた黒人の見学者です。

コロンバスも私の住んでいる付近では黒人を見かける事は少ないのですが、こうやってダウンタウンに来るとやはりアメリカ、たくさんの人を見かけます。
SODA JERK

その場では意味がわかりませんでしたが、家に帰って調べましたら、「ソーダ売り」。左側にいる子が売り子なのでしょう。
このような絵は昔のアメリカの子供達というか、生活の様子を表している感じで、古き良きアメリカを感じさせられます。
作者はNorman Rockwell、1953年の作品です。
彼はこのようなイラストを新聞とか、雑誌に大量に掲載していたそうです。

それで、どっかで見たなー、と思ったのですね、このタッチ。納得。
素晴らしい彫刻

私は絵画も好きですが、このような彫刻作品も大好きです。これは残念ながら解説がなかったのですが、矢を射る女狩人です。

そんな訳で、誰の作品か、いつの時代のこのなのか、よくわかりませんでした。

イミテーションでもいいから、いつかこんなの欲しいなー。
20世紀の抽象画

数は多くはありませんでしたが、このような抽象画も廊下に展示されておりました。ピカソも数点ありました。

抽象画は今まで、あまり興味深く見たことはありませんでしたが、ふと感じたのは普通の絵のように、ある瞬間のスナップショットではなく、異なる時間で見えたり感じたりしたものを1枚のキャンバスの上に同時に表している、という感じがしてなりません。

絵画は2次元上に3次元を表現、ピカソはそれに時間を加えて4次元にした?やはり天才です。
美術館の前の教会

美術館は結構交通量の多い、US40という道路に面しておりますが、このような林に囲まれており、しかも正面斜めにはかなり古い教会がありました。

行ったのは土曜日、オフィス街で仕事をする人もいないため、道路を走る車も疎らでした。

美術館左側の教会

美術館の裏の受付に行くと、ちょっと着飾った10人くらいの人がワイワイ。さて?
アメリカでは滅多に見ない、ハンディービデオで撮影している人もおります。

どうも結婚式に参加した人達のようでした。美術館の書面から出て、ぐるっと裏の駐車場に行く途中で、ドレスらしきものを着た体格のいいご婦人をみましたので、きっとこの教会で結婚式でもやったのでしょう。
ダウンタウンに美術館があるのは以前から知っており、自宅から20分なのに今まで行った事がないって不思議。
このような美術館はしょっちゅ展示作品を入れ替えるので、これからも時々はぶらっと行ってみたいと思います。

それにしてもよく考えたら、私はダウンタウンをあまり知らない。もうちょっとコマメにダウンタウンを訪れてみたいと思います。
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