丸8年の駐在社員生活 : さてオレは、、、
気が付けば間もなく丸8年の駐在社員生活。
短い人は3年、普通5−6年で転勤をしていくので、平均より長くなってしまいました。でもオハイオ10年、15年という猛者もたくさんいますので、まだ、「長い方」、の部類には入りません。

そこで暴言集の第二弾としまして、駐在社員を私の独断と偏見で分類してみました。
1.オハイオとオハイオ人に何の違和感もなく溶け込み、日々能天気(のように見える)に過ごすタイプ。

この人達は自他共にオハイオ人になりきっている人達です。決して多くはいませんが、ごく少数存在します。
会社での昼食も訳のわからないスープとか、ハンバーガーとかを食べて、たまに出る日本食(もどき)には一切手を出しません。

英語がそんなにうまい訳ではないのに、ナゼかアメリカ人とも意見が合い、グジョブとか叫んで、悦に入っています。この人の前でオハイオ人の悪口を言うと、途端にしかめっ面になり、後でオハイオ人にチクられるのではないかと思うくらいに、オハイオとオハイオ人が好きなタイプです。

でも家に帰るとちゃんと毎日ご飯と味噌汁を食べていて、芯まではオハイオ人にはなっていません。


2.休日はやたらとどこかのコンサートとか、有名なレストランなんか回って、異常に探求心の旺盛なタイプ。

コロンバスのどこどこでコンサートがある、どこどこのレストランはおいしい、どこどこショッピングモールのXXX(有名ブランド)はイイとか、とにかく情報が豊富です。私なんかにとっては貴重な存在です。どうやって情報を仕入れるのか教えてくれません。

私なんかから見ると、やっている事がキザで胡散臭い。話をして、私が、「えー、そうなんだ。知らなかったナー。」、何て言うと、8年もオハイオにいるのに何も知らないの?、とかアンタとは趣味が違うね、というような素振りをするイヤなタイプでもあります。

でも日本に行った時なんか、黒の靴に黄色の縞縞の靴下なんかはいて、センスそのものは全くない事を簡単に露呈しています。


3,年数を経るごとに不精な格好になっていく。不精こそオハイオと勘違いして、それを実行しているタイプ。

ヒゲもたまにしか剃らない、ズボンなんか絶対にプレスがなく、Gパンみたいな感じになっています。
汚れた手拭いを腰からぶら下げると、私なんかが中学生の頃の学校の先生とまるでそっくりになります。

オハイオの彼らは手拭いの代わりに、携帯電話を腰にぶら下げています。
毒にも薬にもならないタイプですが、ジャージと運動靴で本社に行って、本社の連中の目を丸くさせてしまったのもこのタイプです。
4.オハイオ人のやる事、なす事全てにケチをつけていつも憤慨しているタイプ。

これを口に出すタイプと口に出さないタイプの人がいます。口に出すのは割にカワイイほう。口に出さないタイプは要注意。でも不思議とこのタイプの人に、仕事ができるのが多い特徴です。
オハイオ人が聞いたら、その場で撲殺されるような過激な発言を頻発させ、周囲をハラハラさせます。

ケチをつけている割には、夏になると短足なのにダブダブの短パンはいて、2ドル50セントで買ってきた妙な帽子かぶってオハイオ人と同じような格好をして結構得意がっています。

オハイオ文化摩擦敏感症駐在社員。


5.言葉の壁をものともせず、持てるマネージメント力と技術力を目一杯発揮し、オハイオ人をグイグイ引っ張っていくタイプ。

日本ではぱっとしなかった人が、オハイオに来た瞬間このような事ができるという訳ではありません。
やはりこのタイプの人は、日本でもかなりデキル人で、それをやってきた人です。さらに会社には毎日12時間以上おり、土曜・日曜の出勤は当たり前というタイプ。

別名ポックリ病死予備軍駐在社員。不思議とオハイオでは病気にはなりませんが、日本に帰ってからが心配。


6.オハイオ人といつも行動をし、自ら実務を率先してやり、彼らにとっては大事な存在になり、そして頼りにされているタイプ。

実はオハイオ人はこのテの日本人駐在社員をよく見分けており、オハイオ人がやらなくてはならない事でも、その駐在社員にそれとはなしに頼んで、やってもらいます。
つまりオハイオ人はどこで彼を利用すればいいのかちゃんと判断している。でも本人はそれに気がついておりません。

別名アッシー君タイプ駐在社員。
7.何か、ものすごくオハイオ人の肩を持って、日本人が彼らを批判すると擁護する発言をするタイプ。

実はこれが日本人駐在社員にとって一番危険なタイプ。殆どはまるきり反対のことを頭の中では考えている。
彼らとの対立を異常に恐れている。

この発言に乗じて首を縦に振ったり、行動に移すと、後で全て自分の頭の上に火の粉として降りかかってきます。
ジキルとハイド氏(二重人格)型駐在社員。


8.何でもかんでもとにかく、目は日本ばっかり向いている。一体何のためにオハイオに来て仕事をしているんだい?と言いたくなるタイプ。

仕事では最小限でしかオハイオ人とコミニケーションはしません。そしていつも日本に向けて日本語でメールを書いたり電話をしたりして、結構忙しそうに見える。

オハイオの情報を刻々と日本に送るので、日本からは重宝されていますが、オハイオ人からは実は完全に無視されています。
別名、ニュースレポータータイプ駐在社員。
これ以外にもいろいろなタイプの駐在社員がおります。

例えば、仕事をどんどん抱え込んで机の上は書類だらけ、一旦彼の机の上に回覧書類が回ると2度と出てこないバミューダトライアングル型駐在社員とか、反対に何かをお願いするとさっと書類が出てくる大容量高速アクセスDVDタイプ駐在社員とか、このような人は今回の分類から外してあります。

理由は、これらのタイプは日本の社員と共通で、海外で勤務する中での特徴にはならないからです。

こうやって分類すると、実際はそれぞれの要素を誰もが複数、いえ、全部を持って駐在員勤務・生活をしております。人によってほんの少し比率というか、重みが違うだけなのです。

それに同じ駐在者と言いましても、上は役員から下は担当者レベルまで様々な立場の者がいるという事を忘れてはなりません。一言で、「駐在社員」、という言葉を使うのは適切ではありません。つまり立場でスタンスが変わってくるのは日本国内で勤務する者と全く同じです。

さて私はどのタイプの比重が高いのかな、、、、、、、、、。
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