東京見物−2
2日目の東京見物は朝の9時半出発、ホテルに帰ってきたのは夜の8時前で約10時間をかけました。天気は快晴ではありませんがまずまずで、気温も12ー3度でかなり暖かい1日でした。

前の晩ホテルのバーのカウンターで、ウイスキーをちびちびやりながらコースをどのようにするか地図を拡げていたら、隣りにいたオバサンとオネエサンの中間くらいの人が中国語で話しかけてきました。

この人は中国人を相手に東京の観光ガイドをやっている人で、私が英語の観光地図を拡げていたので、日本人じゃなく中国人と間違えたと言っておりました。
ホテルには日本語の東京の観光市街地図はなく、仕方なくこれを見ていただけなのですが。

私は純粋な日本人である旨を伝えましたが、この人はガイドをやっていて経験する面白い話をイロイロと聞かせてくれました。
でもオレって中国人に似ているのかなー。
靖国神社

JR市ヶ谷で降りて15分程歩くと靖国神社です。この大鳥居をくぐると長い銀杏並木があります。

朝の10時頃なので日曜にもかかわらず、殆ど人がおりません。
境内の大きさとか林の規模とかは明治神宮には比べる由もありませんが、いろいろと話題に上る神社です。

ボランティアの中学生だか、高校生が境内を掃除しておりました。

ここには20年振りに来ました.。
靖国の白鳩

本殿の手前にたくさんの白い鳩がおりました。
靖国神社とこの白鳩は大いに関係があるそうなのですが、説明の看板を見てくるのを忘れました。

餌の自動販売機があり、ここで餌を買って鳩にやる事ができるのですが、誰もいないにもかかわらず自動販売機の餌の出口に鳩が群がっておりました。

鳩はこの出口から餌が出てくるのをちゃんと知っているようです。
本殿

私の知る限り、私の親戚で戦争で戦死した人はおりません。
が、何百万人もの人が戦争で戦死している訳で、ここに来る人はこれら英霊になった人達の家族、親戚が多いのではないかと思われます。

私がここを出たのは2時間程後でしたが、参拝に来る人を見ているとやはり年輩の人が目立ちました。

国のために死んで行った人を奉り、それに対してお参りをするという事に対して私は単純に当然の事だと思っております。
お茶会の受け付け

社務所の横を通り、少し行くと何かの受け付けをやっておりました。
近くに行ってよく見ると某女子大主催のお茶会の看板が立っておりました。

この写真の右手が茶室になっている様子で、近くまで行ってみましたが中は見えませんでした。

入ってみたかった。
展示記念館

正式な名前は忘れてしまいました。
かっての戦争で戦死した英霊の遺品等が展示してあります。

これも何かと話題になることが多いのですが、このような事は世界中で日本だけのような気がします。

いろいろな戦死者の写真、遺書がありましたが大半があまりにも若く、中には17才という遺書もありました。

どのような気持ちだったのか、遺書に記された文字からは大変純粋であったように感じられました。
北の丸公園入り口

靖国神社を出て靖国通りを渡るとすぐに北の丸公園入り口です。
前方に写っているのは日本武道館。

全日本空手選手権をやっている様子で、武道館の前はたくさんの人が列を作っておりました。

空手というのは外国人にも人気があるのでしょうか、ちらほら青目の連中の姿も見えました。

ダフ屋が入場切符を売っていたので幾らか尋ねたところ、8000円との事。
北の丸公園の中

初冬という季節だからでしょうか、ここもあまり人影は見えませんでした。

袋を持って何かを集めている人がおりました。銀杏の実でも拾っているのでしょうか。

ここから少し西に行ったところに科学博物館があり、その先は皇居になっております。

秋あたりに来てお弁当でも食べたら最高の公園に思えました。
皇居北門から大手町方面

北の丸公園を出るとすぐに皇居の北門です。
入り口には警官の詰め所があり、この横でポケットに手を入れてゴソゴソやっていたらお巡りさんにじーっと睨まれてしまいました。

これらのお巡りさんは機動隊の連中で、今から25年以上前に剣道の合宿で市ヶ谷の第四機動隊に行って、半殺しの目に遭った事をふと思い出してしまいました。
このお巡りさんも獰猛なのかな?

北門から皇居の東御苑に入って行きました。
皇居東御苑

ここは一般人が入る事を許された唯一の皇居の一部です。
ここには何回か来た事がありますが北門から入ったのは初めてです。

広大な敷地で、よく整備されております。
小径に入るとベンチがあり、灰皿もありました。ここで一服。
さすが日本であります。

ここまで来ると都会の雑音は殆ど聞こえません。静かな素晴らしい御苑です。
百人番屋

御苑をずっと抜けると大手門の方に向かいます。石垣の横を抜け大手門の手前に来ると突然この番屋が現れます。

看板にいろいろと書いてあったのですが、忘れてしまいました。
この建物を巨大な石垣越しに見ると、それこそちょんまげを結った侍が出てきそうな雰囲気です。

昔の建物って、軒下が低いのですね。
大手門の内門

どこまでが復元で、どこまでが元のままなのかよくわかりませんが白壁には銃眼が作られており、いわゆる「お城」の跡であることを改めて知らさせれます。

外門を出て堀にかかった橋を渡るとそこはもう皇居の外です。
でも日曜の皇居前は本当に静かです。

ここまで来るとさすがに疲れてきました。
市ヶ谷からあちこち寄り道をしながらですからもう何Kmも歩いている事になります。
皇居南の日比谷通り

日曜は車の乗り入れを制限しており、家族で自転車に乗って楽しんでいる姿が見られました。

しばらく行くと、今度は駅伝か何かのランナーが何人も走ってくるのに出会いました。

都内でも工夫すればいろいろと楽しめるようです。

この右手は大手町のオフィス街、その向こうは東京駅になっており、昼と夜の人口の差が最も大きい場所です。
桜田門

皇居まで来たからには二重橋を見ていかないと様になりません。
桜田門の横を通って二重橋の方に向かいました。

この写真の左側にはやはり警察官の詰め所があり、桜田門からは一般人は入れません。

自転車で来た高校生くらいの女の子が、ここから入ろうとして止められておりました。
「入れるのは大手門からですよ。」

お巡りさんも高校生には親切です。
皇太子殿下成婚記念公園

確かこのような名前の公園だったと思いましたが。皇居と東京駅の中間にあります。
皇太子殿下とは、平成天皇の事です。

ここは5年振りくらいで来ましたが、新しい噴水ができておりました。

お腹が減ってきたので公園横のレストランで食事をしようと思いましたが、高そうだったのでヤメ。
それに一人では入りにくい雰囲気でしたので。

小さな公園ですが噴水が見物です。
大手町のオフィスビル街

どのビルも立派で、名前を聞いただけで誰でも知っている会社ばかりです。

平日は丸の内とかも含めこの数キロの範囲で何十万人もの人がこれらのビルで働いていると思いますが、日曜なので道路を歩く人もまばらです。

橋にもたれてタバコを一服。

デジカメのスマートメディアの予備を買うためにここから東京駅に向かい、秋葉原に行くことにしました。
東京駅

とにかくお腹が空いたので、何か食べたい。そんな訳で駅のレストランで食事をしました。

東京駅のレストランは結構老舗が出ており、安くておいしいメニューがあります。
店の雰囲気も何となく、一昔前の香りがします。

食事を済ませてからも10分以上休んでおりました。結構くたびれておりましたので。
秋葉原の駅前

びっくりしました。ホームをから階段を下りて行くのですが通路が人で一杯。
もう寿司詰めの状態で、改札までノロノロ。
帰りの切符を予め買っておくのが秋葉原でのコツです。

秋葉原はもう完全にパソコンの街で、それこそパソコンショップだらけ。適当な店に入ってデジカメのスマートメディアを買いました。
8MBで3000円。
16MBで5000円というのがありましたが、私のデジカメでは使えませんでした。
路地裏のCD売り

秋葉原はどんな路地でも何か売っております。これはCD売りで1枚1000円。

クラッシックとかはアメリカの方が安いのですが、アメリカではどうしても買えないCDを買いました。
そうです、日本の歌手のCDです。

この他PCのソフトとかも投げ売りの感じで売っておりました。
ただクリスマスツリーなんかにつける電球、100個で5000円。
これはアメリカですと3ドル。何でこんなに違うの?
電子部品を売っている店

細かい部品をきちんと整理して売っております。まるで宝石のような感じです。

中央線のガード下にはこのような店がずらっと並んでおります。
秋葉原はかっては家電の街で、その前はこのような電子部品を扱う街だったのです。

何に使う部品なのか、色々と考えながらこの路地をぶらつくのも面白いものです。
(往年のラジオ少年です。)
有楽町

秋葉原から電車に乗る頃にはもう真っ暗。
JR有楽町で下車。阪急デパートを通って、銀座の方に行ってみました。

すごい人ごみです。
日本は不景気ですが、ここの人を見ていると少なくともそんな感じはありません。

それにやはり銀座のネオンは見るだけでも価値はあります。
本当は真っ暗になる前の、薄暮の頃が一番きれいと思うのですが残念、真っ暗になってしまいました。
中央通りと晴海通りの交差点

交差点から新橋方向を見たところで右手が7丁目だったかな。
よくわかりません。とにかく三越と和光の交差点です。

この辺の賑わいも相当なものです。私みたいにネオンに向けて写真を撮っているオジサンがおりました。
確かこのへんはハトバスに乗っても行く場所だったと思います。

とにかく新橋方面に向けてぶっらと歩いてみる事にしました。
とらや

例の羊羹のとらや。
今はどこでも「とらやのようかん」は買えますが、昔はそうでもなかったのでしょう、きっと。
(NYあたりにもとらやがあるって聞きましたが、ホント?)

私は両刀使いで、羊羹も大好きです。
1本だけ買いました。
とらやの羊羹は確かにおいしいと思いますが、ちょっと高い。

あと食べておいしかったのは信州の塩羊羹。ぐっと甘さを押さえたヤツです。
和光

この不景気の時代、大丈夫かな。
中に入ってみましたが、結構な人が入っておりました。

カーキー色のジャンバーと埃に汚れた靴を履いた私には誰も店員は声をかけてくれませんでした。
ショウケースをかなりのぞき込んでいても、です。

やっぱりお金持っているようには見えないもんなー、この格好じゃ。
格好だけじゃなくて無いのは事実ですが。
マツキヨ

さすがに銀座の真ん中にはまだありませんが、有楽町の駅の横にありました。

これも中に入って、いったいどんな値段で売っているのか見てみましたが高いのか、安いのかよくわかりませんでした。
よく考えてみたら他の店がどんな値段で売っているのか知らなかった。

ものを買う様子でもない、ただジロジロみているだけなので今度は店員が胡散臭そうな目で私を見出したので、店を出ました。
JR有楽町からJR池袋へ

JR市ヶ谷駅から始めた東京1日観光もやっと終わりました。
計画を綿密に立てて、効率よく行動すればもっとたくさんの所を見物できたかも知れません。
でも「ブラリ見物」だったのでこれでよかったと思います。

ひとりの東京見物もなかなかいいものでした。
有楽町から乗った日曜の夜7時の電車はガラガラ。

本当に久しぶりの、リフレッシュできた1日でした。
池袋メトロポリタンプラザ

有楽町から乗った電車で居眠りをしてしまい、2駅程乗り過ごしてしまいました。
ここしばらく歩きを主とした観光なんてやった事がなかったので疲れたのでしょう。

あわてて反対車線の電車に乗り換え、やっとホテルのある池袋に到着しました。

でも充実した一日でした。
ホテルの部屋

日本に来ると当然ながら自分の家はありませんので、ホテルが仮の宿になります。
ホテルといっても一番安いビジネスマン用のワンルームに宿泊です。

10時間以上の東京見物で疲れた私はシャワーを浴びて、すっきりして夕食のために再び外へ。

誰かいっしょに食事をしてくれる相手がいるわけじゃなし、実は電話番号を書いた手帳を会社に忘れてきてしまい、誰とも連絡がとれなくなっていたのです。
今回の東京見物は初めての場所は一つもなく、全て以前に行った事のある場所ばかりでした。それだけに、アメリカに行ってからの自分のもの事に対しての見方の変化を感じとる事もできました。
以前ならこんな事に目が向かないだろうという事にも目が行くようになったのを自分でも感じたからです。

アメリカの駐在委社員になって初めての帰国休暇。今までの日本はあくまで仕事のための出張で今回のような余裕を持つ事はできませんでした。そんな東京見物の一日は
大いにリフレッシュをさせてくれました。
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