冬のニューヨーク(2)
NYはあまりにも多くの見学場所が狭い場所に集中しています。
バスによる1日観光を利用した残りのもうい日をどう使うか、いろいろと考えましたが、国連見学とメトロポリタン美術館に費やす事に決めました。

ブラブラと、キョロキョロしながらのんびりと歩く大晦日のNY、これもなかなか味のあるものです。
さ、早起きして出発です。
先ずは朝の腹ごしらえです−1

ホテルで済ませるという方法もなくはありませんが、これでは能がなさ過ぎます。
NYは朝食を食べさせるレストランが無数にありますので、ちょっと外に出て、このようなところを探します。

どんなのがあるか、店に入ってじっくり見ておいしそうでなければ別の店を探せばいいのです。

アメリカンスタイルの店で、なんや、コレ?って店は今まで1回もありません。
先ずは朝の腹ごしらえです−2

典型的アメリカンブレックファスト。
オムレツに入れるトッピングを2−3種類自分で指定できるのが普通です。

これにベーコンかソーセージ、それにポテトがついて5−6ドルです。
結構ボリュームがありますので、昼は軽くて済む場合が多いです。
ありゃー、ミゾレ(霙)が降ってきました

食事をしてブラブラと東に向かって歩いて行きます。国連まではホテルから直行しても15分くらいで着く感じでした。

レストランを出る直前からミゾレが降ってきました。国連の前まで来ると、何と今日の見学は10時からです。まだ30分近くあります。

仕方がないので、バス停の中で待つことにしました。
見学者受付ロビー

ビルに入る前に空港でやるような荷物・身体検査があります。それを通ってここに来て、見学料を払って切符をもらいます。

私たちはこの日の3グループ目でした。東洋人の見学者も結構おりますが、日本人は一人も見掛けませんでした。

日本人は団体旅行が多いせいか、それともこのような地味なところは敬遠するのか、いずれにせよ国連見学者は意外と少ないのかも知れません。
案内のオネエさん

15人くらいのグループごとに国連の職員の案内役で説明をしてくれます。
国連のビルの中で見学ができるのは総合ビルと会議場ビルの一部で、よくテレビなどに出てくるドームを載せた建物です。

説明は普通は英語ですが、日本語のツアーもあるそうですが、どうやって参加をするのか知りません。
安全保障理事会の会議場

こうやってテレビでしか見たことのないところを実際に見るって、やはりいいですね。

ここは5カ国の常任理事国と確か10カ国の非常任理事国で構成されていると記憶しています。

常任理事国は、第二次大戦の戦勝国で構成されており、最近はこの枠拡大の動きがあり、日本もその候補として動きをとりましたが、アフリカ諸国の反対で敢えなく挫折。
これらアフリカ諸国を扇動したのは、もちろん某国であります。
地雷による一般市民の被害

世界中で何億個という地雷が埋められたまま放置されており、それにより多くの市民が死んだり傷ついたりしています。
地雷は非人道的兵器であると言うことで、我が国軍(自衛隊とも言う)はこれを所有しない・破棄するという事で世界にアピールしたそうです。
そして一生懸命地雷を掘り返す技術を世界に輸出しているそうです。

でも某国の輸出する地雷が世界中で更に埋められています。ちなみにこの国は日本の常任理事国入りを反対しています。
世界の軍事費と平和予算

世界の軍事費は約80兆円。その下のクリーンエネルギー開発費用が5兆円、老人対策費(?)が3兆円、ヘルスケア・エイズ対策費が2兆円、酸性雨対策が、、、、というパネルになっておりました。

軍事費80兆円は常任理事国の5カ国で半分以上を占めているんじゃないかなー。
そもそも中国なんかの数字は、殆ど信憑性がない訳だし、、、、、。

それと国連の通常経費は各国の拠出によって成り立っていますが2年間で30億ドル弱、つまり0.3兆円で、日本は1国でこの20%くらいを払っているそうで、アメリカと日本で40%になるどうです。
以外に個別の国連活動への支援金、それにODA(1兆円!)とか、日本は気前よくお金をばらまいています。

ちなみに常任理事国参加反対の某国、せっせと地雷を輸出している某国にはこれまで6兆円のODAを日本は差し上げております。

某国の皆さんの声:ごっつあんです。
国連地下のお土産屋さん−1

地下には結構充実したお土産屋さんがあります。国連内の案内ツアーは1時間弱で終わり、最後はこのお土産屋さんの入り口で解散です。

売り場の外は広いロビーになっており、休憩ができるようになっています。

郵便局もあって、ここでは国連専用の切手を買わないと郵便を出せません。
国連地下のお土産屋さん−2

国連のお土産屋さんですから、一応いろいろな国のお土産らしきものを売っています。
日本に関するものはあるのかなー、という事で探してみました。

ありました。舟盛りのにぎり寿司の模型を売っておりました。

今NYでは密かな日本食ブームだそうで、その影響かな?
NYのバス

マンハッタン内の移動には地下鉄が便利だと言われていますが、私たちは前回も今回も全部バスを使いました。
バスは外が見えるから地下鉄より楽しいです。

国連の前から1番街をまっすぐ北に82STくらいまで上がります。
普段は2ドルの運賃が、ナゼかこの日は1ドルで乗れました。
大晦日のプレゼントのようでした。
1番街と83STの交差点

バスは次はどこに停まります、とかのアナウンスがありませんので外を見ながらどの辺に来ているかチェエクして、近くに来たら合図のボタンを押します。

ここで降りてここからこの82STを西に歩いて5番街まで行きます。バスもありますが、やはりトボトボ歩くのが一番です。

この辺りは特に観光スポットがありませんので観光客はあまり見掛けません。夜はあまりブラブラしたくはない雰囲気でした。
(特に問題はないのでしょうけど)
5番街、メトロポリタン美術館の前です

バスを降りて15分ほど歩くと美術館の前に出ました。この写真の奥が美術館への入り口です。

この通りには観光客に絵を売る絵描きのテーブルが並んでいました。
10ドルから20ドルくらいの値札が多かったように思います。
買っておけばよかった、ちょっと後悔しております。
美術館入り口の扉を背にした風景

横方向が5番街、向こうに伸びている通りが82STです。昨日とうって変わって、今にも雪かミゾレが降ってきそうなお天気です。

でも構いません、今日は国連のあと、メトロポリタン美術館、つまり室内ばかりの見学ですから。

ここは入場料は任意、つまり志と思っていたのですが1人15ドルを払ってバッジをつけてないと、買って下さいと言われました。

どうなってるの?よくわかりません。
エジプト美術−1

1F入り口の右側がエジプト美術のエリアです。
じっくり見て説明をじっくり読んで歩けばここだけで軽く2−3時間は必要だと思います。

メトロポリタン美術館のコレクションは200万点だそうで、スタッフの数も1800人、それ以外にボランティアーが1000人いるといいますから、その規模がわかるというものです。、
エジプト美術−2

ゲーム、だそうです。4000年前にこんなゲームで遊んでいたのですね。
どうやって遊ぶのか裏に回ったりあちこちから眺めて考えてみましたが、よくわかりませんでした。

古代エジプト人もきっとこのゲームで昼飯を賭けたり、ひょっとしたら飲みながら、飲み代賭けたりしていたのかな?
エジプト美術−3:テンドール神殿

3500年前に作られた神殿で、ダム建設により水没の運命にあったものをエジプトから持ってきたそうです。
この美術館のコレクションは、実は多くは金持ちが個人的に収集した物を寄贈した事で成り立っているそうです。
アメリカにはとてつもない大金持ちがいて、そういう人が世界中から美術品を買い集めて来たという訳です。
バブルの頃日本人がこれをやったら、アメリカ人は怒っていましたけど。自分のやるのはイイけど日本人は許せないのですね、彼らって。
武器・鎧−1

中世ヨーロッパの王族・戦士たちの装飾品は圧巻です。これを見ただけでもメトロポリタン美術館に来た甲斐があるというものです。

これだけの甲冑を人間も馬も装備して本当に戦ったのか、ちょっと信じられません。
落馬したら鎧を脱がない限り、走る事もできませんから、その場で敵に串刺し、一巻の終わりじゃないのかナー、、、、、。

確かシカゴ美術館の鎧の展示のところにはそのように書いてありました。
武器・鎧−2

これも見事な兜です。この兜を見ると、頭部全部、顔も露出をしていません。
一方、槍とか長刀の類の展示を見ると、日本のような細身の長突で敵を倒すという感じではありません。

斧というか、鉞(まさかり)に近いような物で、かつあちこちに引っかかりがあります。
つまり引っかけて倒し、或いは落馬させ、そして鉞で力任せに両断するような戦い方であったようです。
武器・鎧−3

これを見ると、実戦で使うための鎧・兜ではなく、装飾のためのものという気もしてきます。

鎧の表面は全体に非常に細かい装飾加工がされており、関節部分も非常にうまく作られています。

ここには中世ヨーロッパのものだけではなく、日本とか中国の鎧・兜も展示されておりました。

ヨーロッパも日本も当時のものは、非常に芸術性が高い、つまり目的は人殺しの道具であったり、それから身を守る物であったりする訳ですが、こうやってじっくり見ていると武器ではありますが、美術館に展示するにふさわしい物であるのは間違いありません。

では現代の兵士が持つ武器があと何百年もしたら、美術品の一つとして、博物館に飾られるか?
それはマズ、ないですね、、、、、、。

とにかく見事なコレクションです。
ヨーロッパの絵画−1

相当な数の見学者が入館していると思うのですが、館内はそんなに人がいるという気配はしません。それだけ広いという事なのでしょう。

今回は半日しか時間が取れませんでしたので、絵画の展示エリアはパスをせざるを得ませんでした。

部屋を順番に回って、疲れたらこうやって腰をかけて、1日を過ごす。
いつか時間を気にしないで見学をしたいものです。
ヨーロッパの絵画−2

館内は写真撮影は自由ですが、フラッシュは禁止です。最近は誰もがデジカメを持っていますので、みんなパチリパチリ。

そんな中でやはり相当な数の人がフラッシュをONにしたまま撮影してしまいます。
するとその都度、監視の職員が、「ノーフラッシュ!」、と大声で注意します。

パチリ、ピカ(フラッシュ)、「ノーフラッシュ!」、この現象が館内中で発生しておりました。
時代も変わったものです。
仏像関連

ここは中国・インドの仏像関連の展示も圧巻です。
よくもまあ、これだけ集めたという感じです。

メトロポリタン美術館、ここにも日本美術の展示コーナーが少しだけあります。
パンフレットにも載っているので、そこに行くと閉まっております。

係員のオバサンに聞くと、「ナゼ閉まっているのかよく知らない、多分今日は人が少ない(美術館の職員)から締めたんじゃない?」
という返事でした。
お決まりのコースです

カミさんと娘はどこに行っても最後はお土産屋さんに入ります。
自然に私も入ります。

やはりちょっとした物を買って帰るのは楽しみです。美術館ですからやはり美術品の写真集とかが非常に充実していました。
値段も90ドル(!)なんて写真集が売っておりました。
やっぱりミゾレです

今日は大晦日なので博物館は4時半で閉館です。4時少しに外に出ると、ミゾレが降っています。
私とカミさんは準備してきたポンチョを着て、娘はカサをさしての帰路です。

頑張って歩いて帰ろうかと思いましたが、これじゃ無理です。4番街に行ってバスを待ったところ、幸いにも直ぐにきましたので、これに飛び乗って44STまで。

この天気が昨日じゃなくてよかったです。
既に通行止め!?

バスを降りてホテルに帰ろうとしたら、タイムズスクエア付近の道路が封鎖されています。

これではホテルに帰る事もできません。
警備のお巡りさんにホテルのルームキーを見せてやっとバリケードの中に入れてもらいました。

ホテルに入ると入り口には体のデカイ黒人が2人立っていて、宿泊客以外をホテルに入れないようにしています。
「ファミリィーです。」、と言ってここでもルームキーを見せないと通してくれません。
カウントダウンの腹ごしらえ

ホテルのルームキーさえあればタイムズスクエアの真ん中に行く以外のバリケードは通行できる事がわかったので、この範囲でレストランを探し、腹ごしらえをしました。

丁度中華レストランがあったので、ここで食事。
4品頼んだら予想どおり、大盛りでドカッと出てきました。これ以外に銀シャリが大きな茶碗2つ。

3人で全部食べてしまいました。みんな胃拡張です。
タイムズスクエアのど真ん中

食事を済ませてホテルの前まで戻ってきました。
しかしホテルから先のタイムズスクエア側にはバリケードが作られて、入れません。

警備の警官にホテルのルームキーを見せてもダメです。
「すみません。ここからは入る事はできません。」、人のよさそうな警官ですが、ダメです。

しょうがない、こうなったらホテルの部屋から参加するしかない、と部屋に一旦帰りましたが、カミさんと娘は納得が出来ない様子。
「ぐるっと回って、反対側からホテルに帰るからって言って入れてもらう。」、とか言って2人は再び出ていきました。

私はそんな元気はないので、部屋の中からウイスキーグラスを片手に参加。
2人が見える!!!

しばらくしたら持たせてあったトランシーバーから、「入れました!!!」、というカミさんの興奮した声。

。どこにいるのか位置を教えてもらい、双眼鏡で覗くと2人はちゃんと手を振っています。
やはりホテルに帰る、とか言って入れてもらったそうです。

私は部屋の電気を点けたり消したりして、どの部屋なのか2人に知らせました。
部屋がどこかよくわかったと言っておりました。
宴のあと

翌日は1月1日、元日です。今日は昼のフライトでコロンバスに帰る日です。
あれだけ大量の紙吹雪も清掃車が夜通しの作業で掃除をしたので、殆ど片づいていました。

大量の人が出て信じられないような大騒ぎをした訳ですが、安全上の問題は少ないように思いました。
とにかく大量の警官が出動しており、ビルの陰には自動小銃を持った警官も配置されていました。
今回は3泊4日、実質的な見学日数は2日半でしたが、かなり中身の濃いNY観光をする事ができました。
天気にも恵まれ、気温もそれ程下がる事もなく、マズマズでした。

コロンバスから1時間ちょっとで行けるNY、もっと気軽に行ってもいいところだなー、と思っております。
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