16−02−28 日本語
先日バンコックに滞在しているSTさんの奥さんからこんな話を聞きました。

「SHINさん、タイのトマトって赤じゃなくって白いって知っている?」
どういう事かと言うと普通の市場ではトマトは白色をしているそうです。
ナゼか?農薬です。よく洗えば問題はないのか知れませんが奥さんは高くても特別なトマト(これは赤い)を買うそうです。

「SHINさん、その辺の市場で売っているタイの葉野菜って全く虫食いがないのって知ってる?」
タイのような暖い国で虫食いのない葉野菜など有り得ないのですが、これも大量の農薬を使っているので虫食いがないのです。

「SHINさん、タイの豚肉って同じような肉でも買う場所によって値段が5倍以上違うのよ」
安い肉はどこで解体したのかわからない肉で、国が保証している所で解体した肉(衛生基準)はうんと高いそうです。
「買い物をする時は本当に注意が必要、アーア、やっぱり日本がいい」

STさんは言います。
「こういうものを平気で食べられる人にとってタイは物価が安い、となります、そうでない人は日本よりも高いものを買わなくてはなりません」

「でも60才、70才の私みたいな年令になれば具合が悪くなっても農薬のせいなのか、元々の寿命なのかわかりませんから、あまり気にする事はないかも、、、」
会社を辞める1年前から一緒の職場になったTYさんと久し振りに会いました。
TYさんは20代の時から世界中を飛び回っており、30代の時には会社から北京のある大学に語学留学もしておりその後中国駐在、イギリス駐在などを経験している人です。

2年前から関連会社に出向していましたが今回の人事異動でその会社に転籍になると聞いたので、いろいろと話を聞こうと思い、会おうという事になったのでした。

TYさんは私より6才ほど下ですが真面目で勉強家でもあります。昨年は日本語教師の資格(日本語教育能力検定)を1年間掛かって取得したそうです。
彼は転籍先の会社でも重要なポストで仕事をしている技術系の人ですが、こういう方面にも才能を発揮するようです。
今のところこの資格で何かをやる、というのは考えていないようですが、これから有望な資格だと思います。

現在の日本では製造業、建築業、サービス業等の全ての領域で"人手不足"に陥っています。
私の経験、それにいろいろと調べたり聞いたりした範疇では人手不足の原因のひとつに、"働かない人が増えた"というのがあります。

仕事はあるが働かない、つまり労働意欲がない人が日本では増えている、という事実です。
これは大変な問題なわけですが、こう状況の中でそれぞれの業界・業種では外国人労働者の採用に力を入れています。
私は現役時代に多くの部品メーカーなどに行き現場を見る機会がありましたが、ライン丸ごと外国人という工場もありました。
そういう会社の社長さんとかの話では日本人を採用しても直ぐに辞めていくが彼等は真面目にきちんと仕事をしてくれるという事で評判は概ね良好でした。
こういう人手不足に対して多くの会社が厚生労働省が推進する、”外国人技能実習生制度”を利用して労働力を確保しているのです。

外国人技能実習生制度を使って日本に来る人達は途上国からです。
昨年の10月にベトナムでクチ・メコンデルタを観光案内してくれた女性も愛知県のフ〇バ電気という会社で”実習生”で働いていた、と言ってました。
「懐かしい、、、もう一度みんなに会いたい」、と目を細めていました。

日本で働く目的は"お金を稼ぐ"、"技術を習得する"、そして”日本語を覚える”、の3つです。この制度は様々な問題はあるもののどんどん拡大のようです。
外国人が日本に来て働く、そこで問題になるのが"言葉と習慣"です。

これについては国が事前教育について強化するという方向で検討されており、TYさんもそういうところでの活躍の場が近い将来出そうな感じです。

マネージメントとして製造業を知り尽くしている人で日本語教師の資格を持つ人は殆どいないと思います。
TYさんはあと4年弱程度は会社で働く事になっていると言っておりました。4年後には資格を生かした仕事に就ける事を祈ります。

ところで技能実習生の送り出し、受け入れをビジネスとしてやっている人から面白い話を聞きました。
それは実習生が問題を多発させるお手上げの国が一つあるのと、日本の受け入れ側で問題が多い業種が3つある、というものでした。
その国の名前と業種を聞いて私はナルホド、と納得しました。

それはともかく日本もどんどん変わっていくのですね、どこに行っても外国人が普通に働いている社会がそこまで来ている、、、。.

以前の関連する日記:内向きな日本人
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