15−07−07 SFの名所
SF市内はハリウッドの映画撮影のロケ地としてもたくさんの場所が使われています。
有名なところではクリント・イーストウッド主演の”ダーティー・ハリー”、これもクリント・イーストウッドの”アルカトラズからの脱出”、その他一杯あります。

SF市は映画会社がロケを行う場合、ロケの要員7人ごとに警官1人を”雇う”事を義務づけています。
日本では警官を”雇う”、という感覚は何か違和感を感じますがアメリカではよくある話です。

交通事故があったので、朝夕の道路警備を警察に頼んだ場合も、”頼んだ方がお金を払う”、つまり警備のために警官を雇う、という訳です。

さてこの日は午前中はSFの半日市内観光、午後はアルカトラズ島の見学ツアーに参加をしました。
SFシビックセンター

午前中はSFの有名どころをざっと廻ります。
最初にシビックセンターです。

ホテルから南西方向にありますが、この方向は明らかに治安に問題のあるエリアである事が直ぐにわかります。

ガイドはSFに来て20年の方でしたがロッキー山脈から東の事は何もわかりません、と言ってました。。
ツインピークス

SFで展望の良さで一番のところです。
そう言えばズッと前に来たとき、夜のSFツアーとかでここに来て何も見えなかったのを思い出しました。

ダウンタウンの高層ビル、ベイ・ブリッジ、ゴールデン・ゲート・ブリッジなどが全部見えます。
ガイドさんによるとこんなによく見えるのは珍しい、との事でした。
ゴールデン・ゲート・ブリッジ(1)

1937年、つまり昭和12年に完成した吊り橋で歩いて渡る事もできます。
全長2700m。水面からの橋の中央までは67mもあり、今のところくぐれなかった船はないそうです。

私が小学生の時に堀江謙一さんという人がひとりでヨットに乗って日本を出航、たどり着いたのがSF。
私はこの人の手記を一生懸命に読んで、こういう橋がSFにあるのを知りました。
ゴールデン・ゲート・ブリッジ(2)

世界一美しい吊り橋との事ですが、ま、そう言われればそうですね。

ゴールデン・ゲート・ブリッジの手前にはウオルト・ディズニー・ファミリー博物館がありますが、ここは車窓からでした。

小学生の頃、テレビでウオルト・ディズニー・ショーというのを一生懸命見たのを思い出しました。
パレス・オブ・ファインアーツ(1)

巨大な円形ドーム、噴水のある池、緑の木々、素晴らしい景観です。

1906年のSF大地震、パナマ運河の開通記念で等の記念エキスポがあってその一部が記念で残されたもの、という説明でした。

この周りもSFとは思えないようないい環境です。
パレス・オブ・ファインアーツ(2)

池の周りに建つこれらの家、一軒が大体5〜10億円くらいだそうです。
SFは土地が狭いので不動産は非常に高価です。

市内では一部屋のアパート(スタジオ)の場合、場所にもよりますが家賃は3000ドル(36万円)くらいはザラですからNYと同じか、それより高い感じです。
坂のSF

SFは坂道でも有名です。坂の上にいけば行くほど住まいは高く、そして治安もいいそうです。

狭くて坂道が多いSF,駐車についてはびっくりするくらいに細かい規則があり、決してメチャクチャに駐・停車したりしている訳ではありません。

アメリカでもこんな細かい規則が守れるんだ〜、という感じです。
今日の昼食

カミさんがこの前にここに来たときに目をつけてあったというレストランに入ってみました。

シーフードのパスタとフライド・カラマリを注文、パスタは直径35cmくらいの皿に一杯、カラマリも山盛りで2人でも十分すぎる量です。

味はまずまず、飲み物を入れて54ドル(約7000円)ですからちょっと高めです。

アメリカでは注文の時にぐるっと周りを見て量の見当をつけないとエライ事になります。。
家族の食事風景

夫婦と子供、それにおばあちゃんでしょうか。4人で食べ終わったところです。
父さんがお母さんに説教しているみたいで、お母さんは下を向いています。
違うか〜、、、。(笑)

話は違いますがアメリカでお母さんが中学生くらいの子供を叱っているのを何度も見たことがあります。
子供は下なんか向きません。
腕組みをしてお母さんをキッと睨むようにして目を見るのが普通です。
ノースビーチ

SF湾は当然ですが海水です。
でも日本の海と大きく違う点があります。
何が違うか?
”磯の香り”、が全くしないのです。

ナゼか、日本近海に比べて植物プランクトンが海水の中に殆どないからだそうです。
磯の香りとは実は植物プランクトンの死骸の匂いなのです。

磯の香りがしないとやっぱり海って感じがしないよな〜、ボクは。
監獄島への渡し船

午後はアルカトラズ島へ渡り、2時間ちょっとのムショ経験をします。

この船で行きますので森鴎外の小説で言うところの高瀬舟、SFではさしずめ”アルカトラズ・ボート”、かな。

この船に乗るために列に並んでいると、昔アメリカ海軍厚木航空基地にいた、という老人から声を掛けられました。
ムショの入り口

島はフッシャマンズワーフから僅か3kmしかありません。
しかし島の周りの海水温度は10℃以下なので、島から泳いで逃げるのは絶対にムリ、というところです。

昔は灯台・軍事要塞、その後軍刑務所、1934年に連峰刑務所になり1963年に閉鎖されたそうです。
ここに来る囚人達

”法律を破った者は刑務所に行く、そして刑務所の規則を破った者はアルカトラズに行くことになる、、、”

ここの刑務所の収容人員は275人しかなく、凶悪犯、脱獄常習犯、刑務所内での暴力常習犯などが送り込まれたそうです。

ギャングの親玉で有名なのアル・カポネもここに修養されていたそうです。
被服等受け取り場所

見学はオーディオガイドを借りて、これの説明を聞きながら刑務所内を見学します。

約1時間15分のコースで日本語の音声ガイドがあるのでラクチンです。

ここは被服、寝具、それに洗面用品等を受け取る部屋でこの手前にはシャワーが並んでおり、これを浴びてから受け取ったようです。
独房

3階になっており、独法は2mX4mちょっとくらいのスペースでベッド、洗面台、トイレ、50cm四方の机(台)があるだけです。

看守は銃を持ってガンギャラリーというこれも一種の檻の中から囚人を監視するようになっています。

食事は大食堂があってここで摂り、ここも見学コースに入っています。
囚人達の作品

囚人達は余暇に絵を描いたり、読書をしたりする事が許されていたそうです。

囚人は食料・衣服・居住・医療は権利としてありましたが、それ以外の全ては努力(真面目に服役?)で得るもの、となっていたそうです。

ですからこのように絵を描くことを許された囚人は”模範囚”、だっと言えます。

クリント・イースト・ウッド主演の、「アルカトラズからの脱出」、という映画を観るとこの刑務所での生活がより一層詳しく具体的にわかります。

建物のほぼ中央にかなり広いスペースで図書室があり、本をどのように独房に配るのか、これも映画に出てきます。

囚人が日向ぼっこをするスペースは予想以上に狭く、つまり少人数でほんの限られた時間しか許されていなかったのがよく分かりました。
フィッシャマンズワーフ方向

ここのデッキは看守などが出入りする部屋の前にあるので、囚人はこういう風景は普段は目にする事はなかったと思われます。

しかし刑務所内の一カ所だけ小さな窓からこの風景の一分が見れる場所がありました。
(他にもっとあったのかどうかはわからなかった)

この海水温度が真夏でも10℃以下であるとはちょっと信じられません。
脱獄

連邦刑務所時代に14回の脱獄があり36人が関与しましたが、行方不明5人以外は全部捕まるか射殺されており、この5人も溺死と推定されているそうです。

クリント・イースト・ウッドの映画は1962年に実際に3人の囚人によって起きた脱獄を映画化したものです。

脱獄した夜は見回りに来た看守を騙すために頭の模型を作って寝かせておいたので、朝まで気づかれなかった、というのは本当だったようです。

3人はどうなったか、いずれも行方府営で泳ぎ切ったとは考えられない、と説明にはありました。
土産物屋

監獄グッズが中心に売られています。
私も縁あってここに2時間近くも収監されたので、記念に囚人が使うブリキのカップを買いました。
厚手のステンレス製で、かなり大きなしっかりしたカップです。

カミさんは、「2つ買ってこれでご飯とみそ汁を毎日食べたら?」、と提案されましたが遠慮しておきました。
見学を終えて

見学はオーディオガイドで廻る場所以外にあまりなく、ゆっくり見ても3時間もあれば十です。
ここはSFの中でも最も人気のある観光場所です。行く前でも、行った後でもいいのですが映画を観ておくことをお勧めします。

行くには事前の予約が必須で、WEBで申し込んでおくか、私のように観光業者のツアーを申し込む2つの方法があります。
ピア39

ツアーの集合場所で、ここで解散してもよし、ホテルまで送ってもらってもよし、でした。名古屋から来た親子は現れませんでした。

学会でSFに来たと言う夫婦はフェアーモント・ホテルで降りていきました。
このホテルは先日阿部総理が泊まったホテルです。
大統領もSFではここに泊まるというホテルだそうです。
ピア39の空缶集め

ズバリ、SFは乞食というかホームレスのような人が凄く多い。

ユニオンスクエア、それにピア39付近、人通りの多いところは特に多い。
20mおきにひとりはいる感じです。

このオバサンについては空き缶を自分で売るために集めているのか、雇われて清掃をしているのかは不明です。
私はSFは始めてではありませんが、とにかく外国の観光は旅行会社が企画するツアーへの参加が一番です。

アメリカはどこでも車で行けるし、いろいろな旅行案内書も一杯ありますので誰にも頼らずにどこでも観光はできます。
しかし実際にその地に行っても、そこの歴史とかポイントを全て押さえるのは容易ではありません。と言うかそれは不可能に近いと思います。

旅行会社企画の1日観光はうまく選べば非常に濃い率良く、そしてポイントを押さえたところを回る事ができます。
また疑問が出た場合もその場で質問をすると大抵の場合は適切な返事が返ってきます。

団体でゾロゾロというのが好きではない、という人でどこでも個人で行くという人もいますが、話を聞くと意外と”行った”、というだけでポイントとかその場所についての背景とかを見逃している人が多いように感じます。

旅行会社企画のグループツアーは私は参加する価値があると思っています。
これに参加して、その後で自分の気に入ったところをじっくりと時間を掛ければいいわけですから。
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