14−09−19 ディープな世界
成田から12時間フライト、NYのJFK国際空港に到着しました。やはり長いフライトです。
時刻は日本出発と同日の10:30、入国審査を終えて税関申告は申告書を提出して通関素通りは日本以外の殆どの国に共通です。

到着ロビーに出ると名前を書いた大きな看板を持った人がたくさん待ち受けている風景も国際空港共通です。

到着して直ぐにやる事はATMでキャッシュの引き出し、これも旅行ではいつも同じです。

ちょっと多いかな、と思いましたがデビッド・カードでとりあえず400ドルを引き出しました。

JFK国際空港は巨大な空港ですが、レイアウトが良いため成田のようり通路が曲がりくねったり、長い距離を歩かせたりしません。

入国審査の窓口も10以上オープンで非常に素早く済ませる事ができます。

成田の外国人用の入国審査の窓口の前ではいつも長蛇の列を作っているのを見ると、日本の空港は効率が悪いとつくづく思います。

成田などは空港発着の飛行機の便数をどんどん増やすのはいいのですが、そういう付帯設備が追いついていません。

ここからはタクシーでホテルまで行きます。
タクシー乗り場も20人くらいの列で、直ぐに乗れます。空港からマンハッタン7AV/53STのシェラトンホテルまで40分以上かかりました。

料金は52ドルの定額制だったので60ドルを渡したら東洋人の運転手はちょっと「?」、というような顔をしていました。
つまりチップがちょっと少ない、というような不満そうな顔でした。

メーターは52ドルと表示されていましたので、8ドルのチップは普通かな〜、と思ったのですが料金をきちんと聞くべきでした。

ホテルのチェックインは直ぐにできましたが、まだ部屋が清掃中なので1時間ほど待って欲しいと言われ、荷物を6Fのクロークに1時間ほど預けて外をブラブラしました。

ここでは荷物1個につき4ドルを払わなくてはならないのはアメリカらしいシステムです。

ホテルの正面は7AVなので、更に1ブロック西に歩いてブロード・アベニューを少し歩いてみました。

この店にも入ったよな〜、とか直ぐに街の様子が頭の中に蘇ってきました。気温は22〜3℃くらいで爽やかです。
この日は19:45集合でハーレムのJAZZナイト・ツアーです。
私は今までハーレムはバスで通っただけで街の中を歩いたりレストランに入ったりした事がありませんでした。

今は昔と違って昼間はそれほど危険という訳ではないそうですが、それでも夜は観光客がぶらつく場所ではないのは変わりないようです。

このツアーはレストランで食事をしたあとライブバーでJAZZを聞くという4時間弱のコースでお手頃にみえたので参加する事にしたのです。

ツア・コンはNYに住んで12年という佐々木さんという30代半ばの感じのいい人、メンバーは奈良と京都から来たオバサン3人と30才くらいの女性で、私以外は全部女性という組み合わせです。

バスはセントラルパーク横の8AVの北上、やがてハーレムに入ってシルビアズ( Silvia's )というレストランに入ります。

ここは50年以上の歴史と著名人が訪れるという事で有名なレストランで、ソウル・フード、つまり黒人の家庭料理を食べさせるレストランです。

中に入るとバーカウンタがあり、90%は黒人、みんなカウンターーで一杯やりながらお話に夢中です。

ハーレムには最近は黒人以外の人もちらほら住むようになってきているそうですが、バーにもレストランにも白人は数えるほど、東洋人は我々の6人の観光客だけです。

中はバーを挟んで右が観光客などのゲスト(?)用の部屋で左側が地元の衆が使う部屋という感じです。

出された料理は6人では間違いなく食べきれない量のポークリブ、チキンの唐揚げ、白身魚の唐揚げ、小松菜に似た野菜の油炒め、ポテトサラダ、コーンで作ったケーキなどでした。

どれも素朴な味でおいしい。アメリカ南部の黒人が貧しく限られた材料で作った素朴な料理、ソウルフード、、、。
私は"SUGAR HILL"というビールを2本飲んでみました。このビールはハーレムのある地名をとった地ビールだそうで、割とあっさりした黒ビールでした。

ここで改めてメンバー同士の自己紹介。4人の女性たちは一組は親子、みんなは南米のペルに行ってそのその帰りにNYに立ち寄るというコースで一緒になった方々だそうです。

この4人、私が想像していたよりたくさんの料理を食べていました。2人がレストランで出された水を飲むのはちょっと、、、という事でツア・コンの佐々木さんにペット・ボトルの水を買いに行かせたりしていましたっけ。

私は液体燃料を注入しましたので、出された水は口にしませんでしたが、カミさんによると十分においしい水だったとの事でした。

ソウル・フードではち切れそうになったお腹を抱えて向かったのは" Paris "というJAZZのライブバーです。
中に入るとド迫力のJAZZの洪水の中に飛び込んだ、という感じです。

6人は左脇の囲いの中にあるテーブル席に案内されて座りました。
店内は80%が黒人、白人の客もちらほらです。

私はここでも"SUGAR HILL"を注文してこれをチビチビやりながらJAZZに耳を傾けます。

とにかく客のノリがすごくて、みんなが非常にフレンドリーなのには驚きました。

行く前は我々東洋人はきっと浮いた存在になるのではないか、と思っていましたがそんな雰囲気は全くありません。

私はボックス席を出てバンドが正面に見える席に移動して椅子に座っていたら店に入ってきた女性に声をかけられ、少し話をしました。

私が日本から来た観光客である事がわかると、急にしゃべり方を変えてくれました。
つまりゆっくりとわかりやすい発音に切り替えてくれたのです。

黒人の英語というのは私には殆ど聞き取れないのが普通なのですが、こうやって切り替えができる人は教育を受けた人と見ていいと思います。
彼女はスマート端末を取り出して家族とか友人の写真を一杯見せてくれました。

4人の中の奈良から来た親子連れのお母さんは恐らく70才くらいの方でしたが目をパチパチさせながらJAZZを聞いていたのが印象的でした。

JAZZはとにかくパワフルで、自然に体が動いてくる、という感じです。
特にドラムの迫力は私のようなJAZZの素人でもスゴいな〜、と感激するものでした。

トランペッターの黒人は我々のグループのところに来てくれて挨拶、一緒に写真も撮っったりしてサービスたっぷりの人でした。

私は今までにJAZZのライブを聴いたのは5〜6目くらいしかないのですが、そのうち2回がここNYで聞ききました。

1回目は2年前にNYに来たときに行った" Village Vanguard "、2回目が今回の" Paris "で、ハーレムのちょっと荒削りな本物はやはり誰でも聞く人を感激させると思いました。

あっという間に1時間ちょっとの演奏の区切りが終わって店を出てホテルに着いたのが23:00ちょっと過ぎでした。
NY到着1日目から濃い夜を過ごしました。

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