14−05−26 緊急提案

本日ある雑誌で大変興味を持つ話題を見つけたのと同時に、大きな間違いを発見しました。

話題とは何かと言いますと、"憲法9条をもつ日本人にノーベル平和賞を"、という動きがあって一般市民、数十人の国会議員、学者など多くの人がこれに賛同して活動を行い、それをノーベル委員会に推薦し、委員会はこれを受理したというものです。

何でも日本がこの70年間戦争をすることなく、平和で過ごすことができたのは日本に憲法第9条があってこれを日本人が守ったからで、これこそノーベル平和賞に値する、という事らしい。
ウーン、ナルホド、、、。

日本は憲法第9条によって戦争を放棄しているし、だからこの70年間戦争を行っていない、だから平和だった、だからこの憲法を守ってきた日本人は世界に冠たる平和国民で、ノーベル平和賞をもらうべき、か〜、、、。

言われてみればごもっともに聞こえますが、でもちょっと待てよ。

一般的に物とか、考えとか、法律でもそれを持っている人よりも、先ずそれを作ったり考えた人の方がエライはずです。

憲法だって飛鳥時代に聖徳太子が十七条の憲法を作った、という事は歴史の教科書にも出てきますが、その憲法を与えられてこれに従った人の事は一文字の記述もありません。

ちょっとジャンルは違いますが、高性能な車だってその車を持っている人より、それを設計して作った人の方が素晴らしい、という事になっていますよね。

憲法第9条が日本の平和を守ってきたという事が仮に正しいとすれば、この憲法9条を作った人がまずノーベル平和賞をもらうべきではないでしょうか。

では、この素晴らしい世界に無比の憲法を作ったのは誰か?それは日本が太平洋戦争で連合国に負けて、連合国(軍)が日本を占領していた時の司令官、ダグラス・マッカーサー元帥です。

そしてマッカーサー元帥の指示で具体的に作ったのは誰か?
GHQのホイットニー民政局長の下にいた数人の40才前後の陸軍中佐を含む25人衆です。
それもこれもよく知られている事で、議論の余地はありません。

今の憲法を誰が作ったか、日本人が意外と知らないのが不思議です。
つまり日本が70年間平和であり続ける事ができたのは、これらの人々のお陰なのです。更にこの憲法を作った人達は、憲法の内容を変えるのがほぼ不可能なような条件も盛り込んでくれました

実に行き届いた配慮である、と言うべきでしょう。
これにより日本は70年間もオリジナルのままの憲法を保つ事ができた訳ですから。

"憲法9条をもつ日本人にノーベル平和賞を"、という活動はある主婦が発起人になって活動が始まったらしいのですが、常識からすると作った人達が先ずノーベル平和賞は頂き、その後に日本人が頂くのも可、というくらいの感じで、決して日本人が主役ではないと思うのですが。

作った人達は残念ながら殆どはご存命ではないと考えられますが、もし今の日本の様子を知る事ができたならば、感激をされる事と思います。

以上の事から、ノーベル委員会には、ノーベル平和賞の受賞は日本ではなく、”GHQ総司令官ダグラスマッカーサー元帥、GHQ民政局長ホイットニー少将他25名”、という内容で修正提案をすべきと考えます。

日本がこれを70年間守った、という事で日本人はエライという事を言っているようですが、上にも述べたように実質的に変えることが不可能に近いように作られたのですから、”守った”という事にはならないと思います。

ですから"憲法9条をもつ日本人にノーベル平和賞を"、という活動をやっている方々は、まずアメリカに行ってアメリカ政府とアメリカ人にお礼を述べて、そして日本のどこかにマッカーサー元帥他の方々の銅像でも建てるのが先にやる事だと思います。

考えれば考えるほどアメリカという国とGHQのアメリカ人達は、実に素晴らしいものを日本と日本人にくれました。
感謝の念に堪えません。

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