14−04−26 変哲のない旅

昨年の7月末に仕事を辞めてから始めた沖縄の離島巡り、久米島、宮古島、八重山諸島と主要なところをぐるっと駆け足で行ってきました。

仕事がある訳ではないので別に駆け足で行く必要はないのですが、飛行機とホテル、その他がセットになったプランが旅行会社から出ており、これを利用すると最大で4泊5日の日程になってしまうので仕方ありません。
島は集落以外はのんびりした農地と丘です
沖縄の離島に行く目的は一般的な観光というより、冬の寒いときに2〜3週間くらいゆっくりと過ごす候補地探しというのがあります。

それぞれの島にはそれぞれの特徴があってどの島にもいいところがあるのですが、私は久米島が自分の一番イメージにぴったりのところのような気がしました。

これを他の人に言うと、「どうして?そういう目的だったら宮古島とか石垣島の方が有名じゃない?久米島って何もなさそうじゃないか」、と言われます。

確かにそうです。

宮古も石垣も退職者などが利用する施設・建物をたくさん建てて盛んに呼び込みをやっています。
それはそれでいいのですが、私が久米島を候補地に選んだ理由は、何もない、からなのです。

久米島は観光地としての開発に失敗しています。
ですからゴルフ場もありません。
飛行機も本土からの直行便はなく、那覇から1日6便だけしかありません。

観光地化をもう一度始めようとか、リゾート化をしようとかそういう計画もなさそうです。要するに大げさに言えば、8000人の人がひっそり(?)と暮らす南国の孤島とも言うべき島なのです。

主要ないわゆる観光地巡りは前回の訪問で終わっているので、今回はミドルステイを前提とした島の雰囲気を確かめるために訪れる事にしました。

21日の13:25、セントレア空港から那覇経由で飛んできた飛行機は久米島空港に無事到着到着しました。
飛行機からは100人以上の乗客が降りましたが観光客らしき人は多くはありません。と言うか殆どいない感じです。

荷物を受け取り、外に出てバスでホテルまで。ホテルは今回も前回と同じくイーフビーチホテルです。
久米島には大きなホテルは3つあり、私達が泊まるホテルは名前のとおりイーフビーチに面した素晴らしいロケーションに建っています。
久米島には2つの泡盛製造会社があります
残念ながら天気は曇り、あのエメラルドグリーンの海を見ることができません。でも視界は良く、実に爽やかな風が吹いています。

前回来たときはバスには私とカミさん2人と島の人が1人の合計3名でしたが、今回は10名くらい乗っていました。
カミさんによると運転手さんは前回と同じ人だったそうです。

この日の夜は前回の訪問で知り合った"やちむん土炎房"の宇江城さんのお宅に招かれ、ごちそうになりました。

宇江城さんは学校を卒業して三重県にいた事もあり、その後久米島に帰るまでの本土でのいろいろな経験談を聞くことができました。

時間をかけて話を聞けば恐らく1冊の本でも書ききれない程の経験をされてきたようでした。

この夜は2人で泡盛を一升(!)飲んでしまいました。イヤ〜、久し振りにかなり酔っ払いました!
奥さんが出してくれた自分で海から採ってきた"もずく"、それに自分の畑から採れた"島らっきょう"、おいしかったな〜、泡盛にぴったりでした。

かなり飲んだものの、翌日は7時前に割とすっきりした気分で目が覚めました。
この日はゆっくりと過ごしたかったので、朝食の後"バーデハウス久米島"というところに行ってきました。
ここは海洋深層水を使用した温浴施設で、水圧マッサージとか水中運動ができるところです。
山羊は食用にします
リラクゼーション効果も高いそうで、ゆったりとした気分で水圧マッサージをする事ができました。

私達と同じようなスケジュールで滋賀県から来ていた夫婦は、この"バーデハウス久米島"に入る事を主目的に久ここに来ていると言ってみえましたが、そういう滞在も理解できるような気がしました。

3日目からはレンタカーを借りて、島内をゆったりとドライブしました。レンタカーは2泊3日で1万円ちょっとです。

でも同じ2泊3日で軽自動車を借りている人は1万円札を出して5千円くらいのお釣りをもらっていましたから、軽自動車は随分お値打ちのようでした。

島内の主要な観光地の中で行っていないところが2カ所ありましたので、この日はそのうちの一つ、"鳥の口"という岩を見に行きました。
この日も残念ながら天気が悪く、きれいな海と空は見えませんでしたが沖縄の離島らしい風景でした。

ホテルに帰って一休み、私は5kmくらいジョギングをやってその後、ホテルのウリのひとつである、”海の見える大浴場”で汗を流しました。
気分のいいことこの上なしの1日でした。
4日目は午前中は久米島紬についての資料館に行って機織などを見学してきました。
この資料館は久米島紬の全工程を見学する事ができるようになっており、かなり広い部屋に機織り機が何台もあり実際の機織りを間近で説明を受けながら見学する事ができました。

イヤ〜、紬ってこんなに手間が掛かるとは知りませんでした。かいこを育てて糸をつむぎ機を織る、全て手作業ですからね〜、こういう作業を見るのは初めてでした。
久米島は車エビの養殖で有名です
実はこの日の午後には四日市に住む友人のMKさんご夫妻も久米島に来る事になっており、空港までお迎えにあがりました。
私達に昨年の秋の久米島行きを勧めてくれたのはMKさんご夫妻なのでした。

MKさんのご主人はまだ現役なので、久米島2泊、那覇1泊というちょっと短めのスケジュールでしたが、私達の最後の日に合わせて久米島に来てくれたのでした。

今回はレンタカーを借りないという事だったので、空港からホテルまで直行するのではなく少しだけ島内を廻って、今まで行ったことのない島の博物館とか車エビの養殖場など見学をして頂きました。

夜は私が前回の訪問で知り合った久米島の方3人を交えて合計7人で大宴会をやりました。

地元の3人の方は2名の方がリタイア組で同年代、もう1人の方は10才くらい若い町会議員さんで現役、という組み合わせで、久米島の事情についていろいろな話を伺う事ができました。
島には働くところがない、観光も振るわない、人口が減りつつある、という深刻な悩みがあるようでした。

翌日はレンタカーを運転して空港まで。
車の返却は指定の駐車場に車を停めてキーと給油した時に受け取ったレシートをダッシュボードに入れてそのまま空港に乗り捨てというおおらかな方法でした。(ですからドアーロックはなしです)

2回目の久米島訪問、何の変哲もないブラリ旅でしたが、只の観光客ではなく少しだけ1回目より島の人との触れあいが多くできてきました。

そんな訳で久米島訪問、既に次の訪問の計画を始めたところであります。
今度はもっと長期間で昼間は海を見ながら本を読んで、気分転換に海洋深層水温浴をやって夜は泡盛で一杯、、、久米島のミドルステイのイメージが具現化しつつあります。

一回目の久米島旅行リンク
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