12−10−20 〆の〆
仕事を辞めて2ヶ月と20日、たった80日しか経っていませんが気持ちとしては会社に行っていたのはずっとずっと昔のような気がします。
他の人はどうなのか、不思議な気持ちです。

そんな中、浜松にいるSZさんとSGさんが私の退職送別の会を開いてくれました。
SZさんは本社にいた時に私のところで一緒に仕事をしていた人で、SGさんは2002年から5年間オハイオに駐在していた仲間です。
それぞれSZさんは浜松の工場で係長として率先垂範・リーダーシップを発揮中、SGさんは今年1月に定年になり再雇用、ある領域の超エキスパートとして活躍中という立場です。

2人は私の退職日である7月30日までに送別会を計画してくれたのですが、スケジュールが立て込んでいたため退職後にゆっくりとやりましょうという事でこの日になったという次第でした。

そんな訳で19日の土曜日、鈴鹿を発って浜松に向かいました。お昼前に到着、新幹線の改札口でSGさんが待ってくれていました。
まず昼食です

駅の横に駐車して待ってくれていたSZさんの車にSGさんと乗り込みます。

浜松に最後に来たのは多分20年以上前で、しかも駅と会社の往復だけ。つまり浜松は全く知らないところと言えます。

SZさんは浜名港の近くまで車を走らせ、その近くで昼食。
なかなかの人気のお店らしく、先客がいて10分くらい待ちました。
新居関(1)

港の近くに”新居関跡”がありましたのでちょっと寄って見ることにしました。
”新居関”というのは聞いた事はあったのですが、ここにあるとは知りませんでした。
主要街道の関所の建物としては、現存する唯一のものだそうです。

「SGさん、ここには来た事ある?」
「イエ、前を通った事は何度もありますが、初めてです」

私もそうですが地元の人って地元の観光地などには行かないですよね。
新居関(2)

関所の中で一番中心となる「面番所」、つまり東海道を往来する通行人を取り調べる役人が控えていたところです。
全部で7人の人形が座っていましたが関所勤務の人数は57人、うち侍は20人とありました。

江戸時代ですから取り調べは相当に高飛車で厳しかったのでしょうね。
人形もみんなコワイ顔をしてました。
新居関(3)

関所には女性が2人いました。女改(おんなあらため)と言ったそうです。
取り調べ場所は面番所の裏にありました。

女性は特に厳しく証文との照合が行われたようで、時にはこの取り調べの部屋に連れて来られ、密書などを隠していないか、髪の中まで引っかき回され、着物も脱がせられたりしたらしいです。

SGさんもSZさんも背が高く、頭と鴨居がギリギリです。昔の家の鴨居は低かったのですね。
エアーパーク(1)

エアーパーク、つまり”航空自衛隊浜松広報館”の事です。

「Nさんは航空自衛隊は嫌いでしょうけど、ま、今日はひとつ浜松に来たのだからで見ていって下さい」

とSZさんは航空自衛隊の広報官みたいな口調でここに連れてきてくれました。

ハイ、私は航空自衛隊は好きではありません。
理由?長くなるので書きません。
エアーパーク(2)

この広報館、規模も大きく中身もなかなか充実しています。
ここに来れば航空自衛隊の全てがわかる仕組みになっています。

SZさんもSGさんも浜松出身、子供の頃からジェット戦闘機の爆音を聞きながら育っており、爆音で機種がわかる、と言うほどのファンです。
エアーパーク(3)

航空自衛隊のパイロットの訓練コースの概要です。大きく戦闘機、輸送機、救難機の3つのコースに分かれています。

ちょっとびっくりしたのはT37とかT38、それにT1Aという機体を使った訓練はアメリカで1年半以上受ける事になっているようです。

そう言えばオハイオのデイトンの空軍ショーを見に行った時にT6の大尉が「日本空軍のパイロットを訓練している」、とか言っていたな〜。
エアーパーク(4)

ここでは本格的なフライトシュミレーターを体験させていました。
写真はこっちではなく簡易シュミレーターの方で、5セット置いてあり、自由に使えるようでした。

この女性、背面飛行が得意らしく、旋回していると空と地面が逆になってしまいました。
 

エアーパーク(5)

翌日は浜松基地の航空祭、これを見学き来た人達でしょうか、エアーパークの駐車場は他県ナンバーの車で一杯でした。

エアーパークを見学しての感想は、ウーン、航空自衛隊もなかなかやるわいという感じでした。

それと見学者に女性が非常に多い印象を受けました。(この感想はSGさん、SZさんも同じ)
今夜の宿

宿はSZさんが予約をとってくれた舘山寺近くの”さざなみ館”という温泉観光ホテル。
この付近にはたくさんの観光ホテルがあります。

あとで聞いた話ではこの日は土曜日である事もあってか、満室に近い状態だったそうです。
確かに駐車場には大型バスが2台ありました。

客は年配の人が多く、若い人は見掛けませんでした。温泉観光ホテル共通の傾向のようです。
舘山寺付近の観光ホテル群

食事には少し早いので小雨が降り始めたのですが浜名湖の遊覧船に乗ってみました。
観覧車の向こうに舘山寺があります。。

遊覧船には全部で12,3人しか乗っていません。
それをいいことに、若い夫婦が甲板で子供と駆けっこをするわ、傘でチャンバラをするわ、もうメチャクチャでした。
夕食(1)

ホテルに戻って大浴場でゆっくりと温泉に浸かり、個室で食事です。
こういう気のおけない連中とゆっくり食事をしながら一杯やるのは最高です。

SZさんは現役バリバリで張り切っており、頼もしく思いました。
SGさんは私と同じく娘さん2人で、上の娘さんは東京で就職、下の娘さんはまだ学生とのこと。

「卒業するまでは仕事しないとね〜、、、」

確かにそうですね〜、、、。
夕食(2)

料理の品数と量は意外と多かったのですが、ほぼ完食。仲居さんもびっくりしていました。

ビールもジョッキ3杯飲んだので、お腹がパンパンになってしまいました。

その後部屋に戻って3人でいろいろと昔話などをしながら、SGさんが持ってきた焼酎を氷で割ってチビチビ。結局寝たのは1時頃。

翌朝は7時頃に目が覚めたのですが、宿酔いなし。
すっきりでした。
うなぎパイレディー

浜松と言えばうなぎパイ、これなくして浜松を語ることはできないほど有名なお菓子。

ホテルをチェックアウトして向かったのは春華堂のうなぎパイ工場。
行ってみてびっくり、たくさんの人が見学に来ています。
ここは観光バスの見学コースにも入っているとか。

入り口では”うなぎパイ・レディー”が見学記念のうなぎパイを配っていました。
うなぎパイ生産ライン

整然とした工場、生産ラインが9本あって”うなぎパイ”が焼かれて次々に出来上がっていきます。

生産スピードを見ていると1本のラインで1時間に2千枚程度と推測。
9本のラインで1万8千枚、1日16時間稼働で、約30万枚か〜。

これだけ大量に作られるという事は、つまりこれだけ売れているという事ですね。
うなぎパイカフェ

この会社は様々な和菓子、洋菓子も作っており、作りたてのお菓子を食べさせる”うなぎパイカフェ”というのが見学コースの終わりにあります。

「何か食べて行こうか」
「そうですね」

という訳でオジサン3人でチーズケーキとジェラードのセットを頂きました。
とろろ汁

静岡県はとろろ汁でも有名です。
「ここまで来て”とろろ汁”を食べないで帰るテはありませんよ」
という訳でとろろ汁を食べる事にしました。

「朝飯お代わりして食べたし、さっきケーキ食べたばかりだしな〜、、、」
SGさんは少々食傷気味です。私はまだまだ食べれそう。

という訳で一番シンプルな”とろろ汁セット”を頂きました。
おいしかったです。
ありがとう!

とろろ汁も食べたし、そろそろ浜松駅まで送ってもらおうと思って地図を見ていると”賀茂真淵記念館”というのが駅の近くにあります。

寄ってもらおうとしましたが、かなりの雨で駐車場から建物までちょっと歩かなくてはならないので、残念ながら今回は諦めました。

そんな訳でそのまま駅まで送って頂き、お二人に別れを告げました。

SZさんの企画で楽しく充実した浜松の2日間、実にリラックスして過ごすことができました。

本社10年間の中で5年以上一緒に仕事をしたSZさん、オハイオ14年の中で5年間一緒に仕事をしたSZさん、私の会社員人生の核の部分で係わりのあった2人、その2人が私の会社員人生の〆をやってくれました。
〆はただ観光ホテルに行って一杯やるだけではなく、2日間あちこちを案内してくれました。

既に退職して2ヶ月半、今回で退職送別会は多分最後だと思います。つまりこれで〆です。
そんな〆の〆、記憶に残る2日間でした。

SZさん、SGさん本当にありがとうございました。

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