13−04−23 アドバイス

先週の土曜日は会社の親睦会で大阪難波の吉本新喜劇、「なんばグランド花月」へ行ってきました。
ここは昨年も同じ時期にやはり親睦会の行事で行っており、これで2回目です。親睦会ではいろいろと企画をしたようですがアンケートの結果、吉本新喜劇の観劇になったようです。

吉本新喜劇は関東の人に話をすると、「ああ、あれね」という程度で興味を示す人はあまりいません。

というか、面白くない、何であんなもので笑うことができるのか理解できない、などと言う人もいます。

同じく関東の人は、「吉本って”さんま”の吉本?」、とか言う人も多いです。
”さんま”は吉本ですが彼は本流ではないと私は思っています。

吉本はやはり吉本新喜劇に尽きます。
関西(三重県も含む)人であれば吉本新喜劇と言えば、さっと10人以上の役者の名前が出て来ます。これが出てこない人は先ず関西人の仲間に入れません。(そんなことはありません)

花紀京、岡八郎、狭間寛平、木村進、池乃めだか、内場勝則、MRオクレ、末地やすえ、山田花子、島田珠代、桑原和男、、、
私でもさっと10人や15人の名前は直ぐに出てきます。関東の人に島田珠代(通称、タマちゃん)って知ってるか?と聞いても誰も知らないと思います。

私は芸能界というものに殆ど興味がありません。知ってるのは美空ひばりとか高倉健くらいです。(本当はもうちょっとだけ知っていますけど)

最近の若い女の子はみんな顔が同じに見えるし、歌を聞いても何を言っているのか意味が殆どわかりません。

秋葉原に行くと駅の横で小学生がはくようなスカートをはいて、その上に前掛け(エプロンとも言う)をして立っている女の子がテレビに出てる、くらいの感覚です。

その私でさえ、吉本新喜劇というだけで名前と顔、そしてそれぞれのギャクがさっと頭に浮かんできます。名前を知らない芸人でも顔とギャクはほぼ100%合致します。

「何がそんなに面白いの?ワンパターンだし」、「ウーン、笑点と同じような感じ?違うな、、、笑っていいともかな?でも違うな」、とかまるでトンチンカンな事を関東の人は言います。

関東の人が面白くない、と言うのは私は結局は文化の違いだと思います。関西のギャグというのは突っ込みの質が関東とは違います。

例えば吉本新喜劇でヤクザ風の男が、「邪魔するで〜、、、」、と言って店に入ろうとします。するとすかさず、「邪魔するんやったら入らんといて〜」、と答えます。これを鉄板の流れというそうです。

また吉本新喜劇には公式がある、客はこの公式がわかっていないと面白さが理解できない、という意見もあります。

その人によると、客はストーリーを見ているのではなく、この公式がスパスパ解けていくのを楽しんでいる、のだそうです。

私もこの”公式説”にある程度賛成です。
では公式はどうやって覚えるのか?それは小学生の時から繰り返し、繰り返しテレビを見て、覚えるのです。

公式をもう少し別な言葉で言うと、観る方は役者が最初から何をやるか、どんなギャグをいつ飛ばすか全部知っており、これが公式です。

そしてそれらのギャグについて観る方が、「ここで出る」、と思ったとき、実際に出ると客は安心するというか”面白い”と感じるのです。

私はコテコテの三重県人です。ですから吉本は文句なしに好きです。カミさんは東北人で、三重県には15年くらいしか住んでいませんが吉本は嫌いではないそうです。
今回連れて行った下の娘は年令の半分くらいの年数を三重県で過ごしていますので、吉本は大好きみたいです。

上の娘は三重県で住んだのが我が家では一番短いので、今度会ったときに吉本についての感想を聞いてみます。

今度転勤でテキサスのヒューストンに行く、知人のHAさんと話をする機会がありました。その時にHAさんは言葉の事に触れ、私に何かアドバイスを欲しいと言われました。

私もオハイオ生活の14年間、言葉では本当に苦労しました。会社の会議などで言いたいことの3分の1も言えないときとか、街中で一般のオハイオ人のいう事が全くわからなかった時とか、空港のアナウンスが聞き取れなくて飛行機に乗り遅れそうになったりもしました。

HAさんは英語の勉強は私よりずっと真面目に長期間やってきた人で、”学”としては随分ハイレベルです。単語力とか文法力も私とは比較になりません。
このHAさんに何をアドバイスしたらいいのかちょっと迷いましたが、私が20代後半の時にある人からもらったアドバイスをそのまましておきました。

私がかつて受けた英会話のアドバイスとは、”Thank you”、”please”、”yes”、”no”の4つの言葉をいつでも使えるようにしておくこと、というものでした。
私はこのアドバイスをもらった時はその意味がよくわかりませんでしたが、延べ300日の海外出張、その後のオハイオ生活の14年間で理解をする事ができました。

何かをしてもらったら”Thank you”、そして何かをお願いするときは”Please”。それに日本人は普段の生活の中で曖昧な”Yes”、”No”、つまり自分の考えをはっきり口に出すという意味から、4つの言葉を使えるようにしておくという意味であると今では解釈しています。

もう一つこの4つの言葉で大事なのは、断り・否定、それに受諾・肯定をするときの使い方です。
断り・否定の場合、日本人は単にNoだけを言う人が非常に多いのですが、相手が何かをしてくれようとした場合においては”No”だけではよろしくない言い方である理解すべきです。

ズバリ、この言い方を日本語に直すと、「いらねえよ」、くらいの非常につっけんどんな言い方と同じになって、マズイのです。この場合は”No,thank you.”と言うべきなのです。
受諾・肯定の”Yes”も同じです。相手の自分に対する行為を受け入れるときは必ず”Yes,please.”です。”Yes”だけでは日本語でいうと、「よろしい!」、くらいの横柄な言い方である事がわかりました。

この”Yes,please””.No,thank you.”の2つ、意外と日本人で使えている人って少ないのです。かなり英語の上手な人でも使えていないのをよく見かけました。

HAさんには僭越ではありましたが、これをアドバイスしておきました。

それとHAさんには”Good”は実はどれくらい”Good”なのか、”Good”は実は日本語で言うところの、「良い」、ではない場合が殆どで、日本語で「良い」、と同じ意味を英語で言う場合は別な言い方をしないとダメとか、英語では会話の中に頻繁に名前が出てくるのが日本語と違うところ、などの私の感じたところの話をしておきました。

階段で会った時にアメリカ人は必ずと言っていいほど”How are you,Shin?”とか声をかけてきます。これにすかさず”Very fine,Jim. How about you?”と答えられるようになるには少し時間がかかりました。
こういう習慣には慣れるしかなかったのですが、日本の会社に戻ってきて朝もロクに挨拶しない人が多いのには、逆に非常に違和感を覚えました。

「風邪をひいていて、調子が悪いときも”Fine”なのか?」、などという質問を受けたりしますが、アメリカ的に言うと死ぬほど辛い時は別として、”Fine”だと思います。
但しそういう場合は、その後に”but I have a cold and headache.”とか何とか付け加えますが。

こんな私の経験からの英会話の話を、液体燃料を注入しながらHAさんとやって別れたのは夜の9時頃でした。
HAさん、がんばって下さい。
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