12−10−21 心の故郷
日本帰国後初めてのアメリカ行き、何となく第二の「里帰り」、という気がしないでもありませんでしたが、本格的にそういう気持ちになるのはきっとオハイオに行った時なのでしょう。
それにしてもNYまでは長い長い旅でした。

1) 仕事が終わってそのまま会社から(車:25分) → 近鉄白子駅(17:50JST着)

2) 近鉄白子駅(電車:15分) → 近鉄津駅(18:20JST着)

3) 近鉄津駅(バス:15分) → 津なぎさまち(18:40JST着)

4) 津なぎさまち(高速船:45分) → セントレア空港(19:45JST着)

5) 空港ホテル泊(19:55JST着/06:30JST発)

6) セントレア空港(飛行機JL3083:1時間) → 成田空港(09:35JST着)

7) 成田空港(:JL007:13時間) → ボストン・ローガン空港(11;30EST着)

8) ボストン・ローガン空港(バス:15分) → サウス・ステーション(12:20EST着)

9) サウス・ステーション(AMTRAK:4時間) → NYペンステーション(17:50EST着)

10) NYペンステーション(バス:10分) → ホテル/ヒルトン・NY(18:30EST着)

5)の空港ホテルを出発したのが13日(土)の06:30、10)のNYのホテルに着いたのが現地時間の18:30ですから結局ドアー・ツー・ドアーで25時間です。これだけ乗り継ぎがあると待ち時間・移動・その他の時間が合計7時間くらいになります。
最終目的地がボストンであれば12:30くらいにホテルに着いているでしょうから、その場合は19時間の旅となります。

いずれにせよ、個人旅行なので自分で何もかもやらなくてはなりませんが、それはそれでいろいろと新しい発見があって楽しいものです。
日本からアメリカに着くと当然の事ですが街並みも周りの人間も一変します。でも、「おお、オレもアメリカに帰ってきたんだな〜、、、」、と感無量になるのは意外な理由によります。

1.トイレに入って用を済ませて水を流したとき

日本では自宅でもホテルなどでも水を流すと「ジャー!!」と大きな音を経てて勢い良く水が流れるのが普通です。
それがどうした?って言われそうですが、アメリカのトイレではこういう流れ方をするのは極めて稀です。
イエ、ないと言ってもいいかもしれません。

アメリカのトイレは元気なく水がサラサラと出てきて、そして直ぐにゴボゴボと排水口に吸い込まれてあっという間に終わります。

出てくる水の量が格段に少ないだけでなく、流れる勢いも民主党の藤村官房長官の記者会見みたいにボソボソと元気がありません。

でっかいほうをやって、しかも大型爆弾の場合、本当にこれを流す勢いがあるのかものすごく心配になります。

この水量が少なくて元気のないトイレの排水、これを見ると、「アメリカに来たな〜、、、」、と実感するのであります。

2.朝食を食べにレストランに入ったとき

朝食はホテルまたはホテルの近所のレストランで食べます。私は卵はオムレツにしてを食べます。
「トッピングは何?」と聞かれるので、これを注文しなくてはなりません。「エーッと、ハムとタマネギとグリーンペッパーをお願いしま〜す。」
その前に卵の数を注文しなければならないところもあります。普通は2個、たまに3個頼みます。

あとは飲み物とパンの種類を言って関で待ちます。しばらくすると直径30cmくらいのでっかい皿にでっかいオムレツとこれでもか、というくらいの量のポテトが盛られて出てきます。
このボリュームを見ただけでも十分に「アメリカに来たな〜」と思いますが私の場合、実はコーヒーなのです。

正確に言うとコーヒーと一緒に出てくるあの白いカップに入ったミルクなのです。
アメリカではあれが小さなな皿に5〜6個置かれて出てくるのです。日本のように1個なんてケチな出され方ではありません。あくまで5〜6個なのです。

出されたミルクのカップは日本と同じようにフタを破ってコーヒーに入れます。ところがミルクは日本のようにドロっとしていません。サラサラなのです。

日本のミルクは砂糖なしのコンデンスミルクですがアメリカは”普通のミルク”なのです。

小さな皿に盛られた5〜6個の小さなカップのミルク、これを見ると私はナゼか、「アメリカに来たな〜、、、」、と実感するのであります。

3.土産物屋に入ったとき

今回はオハイオ人の多くに、「あそこばアメリカじゃない」、と言われるNYとアメリカ最古の町の一つであるボストンにブラリ観光で行ってきました。
耳に入ってくる言葉は殆どが英語、街の看板も英語、散歩に連れられている犬だって「オレは英語しかわからないぞ」、という顔をしています。

これだけでこれだけで十分に「アメリカに来たな〜」と思います。
NYもボストンも観光地としても超有名なので、観光客がどこに行ってもいます。

観光客の群の中に行くと途端に映画以外の言葉がビシバシと耳に飛び込んできます。
観光客が多いのでそれぞれの観光スポットには日本と同じように土産物屋があります。

アメリカの土産物屋の定番は何か?それはスプーンです。スプーンの柄に地名と図柄が入っているアレです。
日本の土産物屋ではまだ見かける事は少ないものです。

では日本の土産物屋には普通にあってアメリカの土産物屋には絶対にないもの、それは何か。

それは食い物です。日本の土産物屋では半分、ひょっとしたらそれ以上は食い物を並べています。アメリカの土産物屋では食い物はありません。

マンハッタン煎餅とかボストン羊羹なんてのはありません。
メトロポリタン美術館の土産物、NY近代美術館の土産物屋、ここにも食い物の土産物なんてのは一切なし。

私は食い物が土産物屋に並べられてないのを見ると、「アメリカに来たな〜、、、」、と思うのであります。
今回は6泊8日という短い期間のアメリカ訪問でしたが、タイトなスケジュールは組まずにNYではジャズと美術館、ボストンではロブスターを堪能しました。
オハイオに住んでいた時にNYは確か5回、ボストンは3回行っていますが、やはり全て懐かしく感じました。

それと2年間英語を殆ど使っていなかったので少々心配していましたが、聞き取りはともかく喋る方がアレ?という場面が何度かありました。

今回の旅行の中での初体験はやはりNY・ボストン往復をAMTRAKとバスで行った事でしょうか。
これに乗るとフランスのTGVはやはりよかったな〜、というのがよくわかったし、日本の新幹線のシステムはやはり群を抜いているのもわかったし、日本の長距離高速バスの快適さもよくわかりました。

さて、次にアメリカに行くのはいつになるか、、、仕事を辞めたらオハイオに里帰り(?)してみますかね〜、、、。

(気に入った小咄)

日本人と結婚した中国娘が里帰りして母親に言いました。

「私の旦那様はとっても素敵、私の欲しいものは何でも買ってくれるの」

母親は幸せそうに話す娘にこう諭しました。

「それはお前のねだり方が未だ少ないのだよ」
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