12−01−05 アメリカの選挙
新しい年を迎えるとやることの一つに手帳の差し替えがあります。アメリカでは毎日の仕事などのスケジュールを書き込んだりする手帳をプランナー( planner )と言います。
差し替え用紙は文房具店、大きな本屋などで売っています。

昨年も2011年用の差し替えを買ってきて、これを1年間使ったのですが、何か使いにくい。2010年まで14年間はオハイオのSTAPLE等で差し替えを買って使っていました。
様式はそれほど違いがないのですが使い勝手がアメリカ製と日本製で明らかに違う。

何が違うのか、それは紙の厚さなのです。日本製は非常に薄い紙でアメリカ製はしっかりとした少し厚めの紙でできています。

日本製は薄いのでリングのところで破れやすいのでページをめくるときはやさしくしなければなりませんが、アメリカ製は厚めの上質紙なのでパッ、パッとめくれます。

同じような紙質のものを、有名デパートから大型文房具店まであちこち探したのですが、とうとう見つける事ができませんでした。

やむを得ず2011年は日本製を使いましたがやはりアメリカ製の使い勝手が忘れられず、2012年用はネットでアメリカ製を取り寄せました。

取り寄せたのは見開き1週間のタイプで、これ以外に罫線のみが入っているメモ用の用紙とかいろいろ入ったセット。値段は30ドルで送料が34ドルの合計64ドル(約5000円)。

手帳の差し替えだけに64ドルというのはバカげた値段とは思いましたが、欲しいと思ったら値段が目に入らないのが私の性、毎日使うものだからという理由でこれを買ちゃいました。

手続きはクレジットカード決済で画面から3分で終わりました。
最近は外国通貨に比較して円高なので、ネットで海外から買い物をする人が増えており、これに伴いトラブルも増えているそうです。

私はこの1年弱で3回海外旅行をしましたが、ホテルの予約とか観光の申し込みなどは全部それぞれ現地のホテル・旅行会社とメールと電話でやっています。
このような予約でもいろいろとトラブルがあるそうです。

オハイオに行ったばかりの頃、カタログを見て電話で買い物をした事もありました。商品名(コード)、住所、カード番号を電話で言うのです。最初はかなり心配でしたが、トラブルはありませんでした。

トラブルの多くはカード決済に関するものではなく、思ったものと違う物が送られてきた、ホテルなどで予約したグレードと違うグレードの部屋が予約されていたなどというのが多いようです。
アメリカでは間違った品物が送られてきた場合、それが間違いであると言えばまず100%交換に応じるし、返品の仕組みは購入の仕組みと同じくらいしっかりしているのが普通なので不安はありませんでした。

日本では買い手は間違いがある事自体を責め立てて怒り狂いますが、アメリカでは間違いを見つけた時点でそれの訂正を要求すればいい、という基本的な考え方の違いがあります。

肝心なのは返品のルール(ホテルなどはキャンセルのルール)と方法について、注文をする前にきっちりと確認をしておくことです。
これの問い合わせがメールとか電話などで行う事に自信がない場合は、やはりそれなりのリスクがあると解釈すべきです。
アメリカの大統領候補者選びが始まりました。まず共和党の候補者選びがアイオワ州で始まり、ロムニー元マサチューセッツ知事が勝利しました。
2位はサントラム元上院議員で僅差で破れたようです。

アメリカの選挙って日本人にはかなり分かり難いのですが、私はオハイオにいたときにKAさんという女性から、1時間くらいかけて教えてもらった事があります。
こういう事を質問するとオハイオ人は仕事そっちのけで徹底的に教えてくれます。

でも全部は理解できませんでした。知らない言葉が一杯出てくるし、でもKAさんはホワイトボードに図を描いて一生懸命に教えてくれました。

この仕組みを全部ここに表すことはできませんが、手許に残っているメモを整理すると次のとおりです。

<各党の予備選挙/州単位実施> → <代議員選出> → <党大会> → <党候補者選出>
 → <公開テレビ討論> → <大統領本選挙/一般投票>


ここで実質的に大統領は決まります。この間が10ヶ月以上あり、とにかくスゴイ金額の選挙資金が必要なので各州で行われる予備選挙で有力外になった候補者はどんどん辞退していって、党候補者が早く決まる時があります。
これに大して候補者がドングリの背比べの場合は最後までやり合ってなかなか決まりません。

アメリカ国民はこの10ヶ月以上の選挙戦で、各党・各候補者がどういう政策を持っているか、何をしようとしているか、徹底的に知ることができるのです。

それにアメリカの大統領の権限は、日本の総理大臣とは比較にならない強大なものであり、これを選ぶ選挙というのは非常に重要であることも知らなくてはなりません。
アメリカの大統領は死亡以外は4年間変わることはなく、日本のように官僚の操り人形ではないのです。
各候補がまくしたてる政策はアメリカ国内向けが中心で、日本人にはわかりにくい場合が多いのですが、民主党の対日政策は厳しいというか嫌日に近いもので、共和党は親日的であるというそれぞれの政党が持つ基本政策だけは知っておくべきでしょう。

それにしても印象的だったのはCBSのインタビューに対する一市民の答えでした。
「選挙は人気投票ではありません。私達の国を導いてくれるためには誰がプロフェッショナルなのか、そこを見ていきたいと思います。」

ポピュリズムこそ民主政治、政治はショー、政治はバラマキ、これを期待するどこかの国の国民はこのコメントの意味を理解すべきだと思います。
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