10−08−03 一区切りの旅
私ことSHINは実は2010年7月30日をもって満60才を迎え、会社をめでたく定年になりました。オハイオから帰国したのが6月18日でしたから1ヶ月ちょっとで定年を迎えた事になります。

今の会社に入って30年ちょっと、その中でオハイオに14年というのは会社のいろいろな事情がわかり始めるまでに数年はかかっていますから、これを除くと会社員人生の半分はオハイオにいた事になります。

それはともかく、自分が定年を迎える年令になったというのは正直言って実感がありません。理由は3つ。

1.年令はともかく、精神的にはまだまだ若いと思い込んでいる事
2.やりたい事が一杯あって年令なんか気にする余裕(?)がない事
3.今のまま同じ会社で仕事を続けるので、定年になったので仕事を辞めるという意識がない事


みなさんの話を聞くと50才を過ぎた頃から、遅くとも55才頃から定年に備えた準備を始めるという事のようですが、私の場合これら全てを今から始めるので、少なくとも5年遅れでのスタートとなっています。
従って今が55才、という気持ちでちょうどいいのではないかな、な〜んて思っています。

こういう解釈が平然とできるのも、オハイオ駐在のお陰ですかね〜、、、。。

とはいうものの、一応の区切りであるのは確かなので何か記念に、という事で鳥羽に1泊の旅行に行く事にしました。鳥羽というのは三重県の南部にある海の幸に恵まれた観光地で2年半前の冬にオハイオから一時帰国した時に娘2人を連れて民宿で1泊したところです。

今度は民宿ではなくホテル、料理も何となく期待できそうなのでそれなりの料金を払って行くことにしました。7月30日で一区切り、会社からはリフレッシュ休暇という事で1週間の休みが出ましたので、これを利用して出掛けました。
鳥羽は志摩半島の入り口付近にあり、本当は英虞湾の方まで足を延ばせばよかったのですが、今回はアンチョコに鳥羽駅の近くのホテルに決めました。
我が家を出発

今の住まいは鈴鹿市郡山というところの団地です。割とのんびりした団地で、私の家から駅までは3分ほどで行けます。
スパーも床屋も美容院もあります。液体燃料販売専門店ももちろんあります。

この駅から先ず津に向かいます。津までは約15分で到着です。
のんびりと走るワンマン電車に乗って行きます。ジス・イズ田舎って感じがじわーっとしてきます。
JR参宮線(1)

津で快速三重という列車に乗り換えます。
これは紀勢本線を通り、参宮線で終点が鳥羽という列車です。
2両連結で先頭の6列は指定席という、豪華(?)な列車です。

松坂を通り、多気を通って鳥羽に向かうこの列車、松坂の手前で親戚のお寺が遠くに見えます。
この親戚には3才年上の従兄弟がおり、夏休みによく泊まりに行ったものです。
そうそう、帰国の挨拶に行かなくっちゃ、、、。
JR参宮線(2)

鳥羽に向かう途中、こうやって車窓から風景を眺めているといろいろな思い出が蘇ってきます。

新幹線とかでドーンとすっ飛ばして行く旅ではなく、カタコトと素朴に走る列車での旅。
車内は40%くらいの乗車率でしょうか。

外は猛暑ですが、車内は何とかクーラーも効いております。
周りは故郷の訛りの言葉で満ちあふれております。
鳥羽国際ホテル(1)

鳥羽か駅からタクシーでワンメーターでホテルに到着です。
最初通された部屋は陸側の部屋でした。

”オーシャンウイング”という事で予約したのですが、”オーシャンウイング”というのは建物の名前で”オーシャン・ビュー”という意味ではない、とのこと。

4000円払えば”オーシャンウイング”の”オーシャン・ビュー”の部屋に変えます、とのこと。
その”オーシャン・ビュー”がこれです。
鳥羽国際ホテル(2)

何か詐欺にあったような感じがしない訳でもなかったのですが、ここに来た目的は青い空と海を見える部屋に泊まるのが目的の一つなので、4000円の追加料金を払いました。

部屋は56uという非常に大きな部屋で海側は全部ガラス張り、ドーンと海が見える最高の眺めです。

まあまあの気分であります。
鳥羽の港

ロビーのフロアー(2F)からベランダに出ると鳥羽港が見えます。
港の向こうの丘にもホテルなどが見えますが、この中の一等地に会社の保養所があります。

今回は保養所はパス、理由はチェックインが遅く、チェックアウトが早いからゆっくりできないし、正面に坂手島があって眺めがイマイチだったからです。。
ホテルのバー

ウエルカムドリンクがあるというので、バーに行ってみました。
ベランダから見えるのと同じ風景を見ながら、一杯やれます。
私はウエルカムドリンクのシャンパンとビールを頼んで飲んでみました。

夜にここに来て酔いつぶれるのも悪くないなー、と思いましたがカミさんが許してくれませんので、今回はパス。
カウンター横のレストエリア

ホテルの中をブラブラしてみましたが、どれくらいの客が入っているのかよくわかりません。

来てわかったのですが大浴場、露天風呂はこの建物ではなく、別館にあり、バスの送り迎えにて行かなくてはなりません。

私達も行ってみましたが大浴場、露天風呂とも満足のいくものでしたが、バスで行かなくてはならないということで満足度は半減。
ホテルの事、もっと調べておけばよかった。反省。
 
夕食バイキング

夕食はバイキングで注文してありましたので指定の時間に食堂に行きました。

液体燃料は別料金という事で、ビール・焼酎・ウイスキー飲み放題で1500円というのを注文。

バイキングはウーン、ま、こんなモンですかね。
でも従業員がウロウロしているのに、食べ終わった皿をいちいち言わないと下げないというのは、ちょっと不満。
これは朝食も同じでした。
港の夜景

お腹も一杯になったし、結構飲んだので酔っ払ったし、という事で再度ベランダに出て港の夜景を楽しみます。

鳥羽は伊勢神宮に来た観光客が帰りに海の幸を堪能するために泊まるところで、鳥羽自体に観光をするところはそれ程多くはありません。

やはり一番有名なのはミキモト・パールでしょうか。
夜明けです

ベッドに寝たままで、この風景が見えるというのはやはり最高です。

遠くには伊勢湾に入っていく大型船が何隻も見えます。四日市港か名古屋港に早朝に入港、荷揚げ作業等を朝から開始するためです。

双眼鏡で見ると20km以上先にある愛知県の渥美半島も見えます。
朝食

昨夜の夕食とは違うレストランでのやはりバイキングです。
朝食というのはどこで食べても同じようなもので、特に目立った何かがあったという訳ではありませんでした。

最初に窓際の席に案内されたのですが、エアコンのエアーが来ないデッドエリア、汗がにじみ出てくる感じでしたので、席を変えてもらいました。
皇太子殿下御来観

皇室はご先祖が祀ってある伊勢神宮に頻繁にみえます。
これは皇太子殿下御来観(2008年11月)の時の夕食の献立リストです。

他に秋篠宮殿下御来館、UKのエリザベス女王来館とかのものもありました。

尚、ここのホテルはまだ中国人観光客に汚染されておりませんが、これも時間の問題かと思われます。
牡蠣棚

ホテルの少し左に答志島が見えます。
2日目は1日目より天気が良く、全ての島、船がくっきりと見えました。
気温は既に30℃を軽く超えていますが、実に夏らしい風景が広がっています。

遠くに棚が見えたのでアコヤ貝の棚なのか、牡蠣の棚なのかカミさんと話していたら、掃除のおばさんが牡蠣棚ですよ、と教えてくれました。

ところでこのホテルの点数、Bランクの下、です。もう来ません。
鳥羽駅横の土産物屋

平日の朝の10時半という時間のせいもあるのでしょうか、客の姿が殆ど見えません。

鳥羽らしく海産物のお土産、それに普通のお饅頭、せんべいのようなお土産まで実に様々なお土産が売られていました。

しかしこの客の少なさは少々気になりました。
ここもやがて中国人観光客に席巻されるのでしょうか。
伊勢エビ

この店では伊勢エビの地方配達を行うとありましたが、生け簀には小さな伊勢エビが数匹暇そうに寝ているのみでした。

今回はホテルではバイキングを頼んでしまったので、残念ながら伊勢エビを食べる事ができませんでした。
今度来るときは部屋食にするか、やはり鳥羽の先にある相差あたりの民宿に泊まる事にします。
鳥羽の受験生

土産物屋は2階にあり、3階はレストラン街になっていました。
港が見える3階のこの休憩所、客は誰もいません。只一人、受験生らしき学生が英語の参考書を一生懸命に読んでいました。

クーラーもガンガン効いているし、客も少ないから静かなので、家で勉強するよりうんとはかどるのでしょう、、、。ガンバレよ。
レストランの見本

海の幸を中心にした実に食欲をそそる料理ばっかりです。1000円から1500円、高くても2000円ですからお値打ちな感じです。

オハイオのレストランではこのような見本を置いてある店は一軒もありませんでした。
メニューには写真もありません。その料理の内容がダラダラと文字で書いてあるだけでした。

ま、写真・絵・図が一枚も入っていない料理の本がある国ですからね。
近鉄特急

往きはJRで来ましたが、帰りは近鉄特急を使いました。
鳥羽発名古屋行きのこの近鉄特急、4号車はごらんのように貸し切り状態、びっくりしました。

この後の伊勢駅で数人のお客が乗ってきましたが、平日のこの時間帯(AM11:30頃)はこんなものなのでしょうか。

津まで45分、あっという間です。
鈴鹿・中瀬古に着きました

津で伊勢鉄道に乗り換えて15分、家の前の駅に着きました。

今回の旅行はちょっと失敗。やはりホテルに泊まるならバイキングではなく部屋食。
それとも食べる事に重点を置くなら民宿にすべきでした。

でも風景は素晴らしかった! 満足できました。

オハイオから14年ぶりに日本に帰ってきて、まだまだいろいろとやる事があり、落ち着きません。
そんな中で行った区切り記念の鳥羽への旅行でしたが、のんびりできたのは確かです。自分の故郷を車ではなく、コトコト走る電車に乗って旅をするのもいいものです。

一区切りを超えた我が人生、これからはもっと時間を大切に、そしてもっと自分のために使おうと思います。
さあ、これから鈍行列車に乗り換えて出発〜、、、。

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