10−01−17 デトロイト・モーターショー
お正月からずっと雪が降って、気温も最高気温が−4℃とか−6℃という日が続いていましたが、最近かなり温度が上がり日中は+5℃とかの日もあります。
先週は社外での仕事が続き、今週月曜日は朝からデトロイトの取引先さんに行かなくてはなりません。デトロイトでの仕事もちょっと先が見えてきましたが、まだしばらくは続きそうです。

それはともかく、どうせ日曜日に出発しなくてはなりませんから昼前にコロンバスを出て、モーターショーを見て行く事にしました。今回デトロイトに出張するメンバーは全部で5名、オハイオの駐在社員3名と日本からの出張者2名です
デトロイトのモーターショーと言えば世界中のモーターショーの中でも最も有名なうちの一つで、私は今まで一度も行った事がありませんでした。

会場のデトロイトのCOBO(コボ)ホールまでは会社から3時間ちょっとで到着しました。COBOホールはGMの本社のあるルネッサンスセンター(この中にデトロイトの日本領事館もあります。)から1kmくらいはなれたところのダウンタウンのど真ん中です。

駐車場探しに苦労するのでは?と思っておりましたが簡単に見つかるところは、さすがアメリカです。入場は予約がしてあったので、受付に行くと予め準備がしてあった名札をくれました。
初めてのデトロイト・モーターショー、以下そのスナップショットです。
SMART・COUPE

全長3mを切る超小型車で、スマートはベンツの子会社だったと思います。
EV仕様の車が展示してあるのには驚きました。
外観は驚くほど小さく見えますが、シートに座るとそうでもありません。

これだけの小型車ではありますが、アメリカの安全基準をクリアーしており、最近の評判はウナギ登りだそうです。

昨年イタリアに行った時、たくさん見掛けました。コロンバスでも一度見ました。
KIA・SORENTO

この大きさと豪華仕様でL4が2万4000ドル(約220万円)、V6が2万7000ドル(約250万円)ですから正に驚異です。

毎年韓国車は注意深く見ていますが、装備を見ても他の同格の車より、1万〜1.5万ドル以上割安、という感じです。

アメリカでは各メーカー売り上げが伸びず悩んでいる中、韓国メーカーだけは前年比+で売り上げを伸ばしている、その理由の一端を見たような気がしました。
HONDA・CRZ

今までいろいろと噂されていましたが、新しく発売されるHONDAのハイブリッド・カーです。
発売時期は今年の夏、どこまで人気が出るか大いに注目です。

外観は素晴らしく、今までハイブリッドに求めて来なかったスポーティーなテイストを求めたい、という記事をどこかで読んだ事があります。
ACURA・TL

1年半前にフルモデルチェンジされたミドル・セダンです。
私はこれに今乗っており、室内も広く、走りも抜群です。4時間、5時間の連続ドライブも全く問題のない、走ることが楽しくなる車です。

TLは基本的に北米だけで販売されている車で、日本では売られていません。
日本の道路ではこの車の個性はわからないだろうなー、と個人的には思っています。
HYUNDAI・SONATA

見事に洗練されたなデザインです。4ドアーのクーペ風?ですね。

L4・2.4リッター、トヨタ「カムリ」、ホンダ「アコード」、ニッサン「アルティマ」、フォード「フュージョン」、等と競合する車で、リセール・バリューは低いものの売り上げを延ばしています。

アメリカのアラバマでも生産しており、時々うわさ話を聞きます。
今年の世界販売計画は50万台だそうです。
HYUNDAI・???

モデル名は忘れましたが、非常にすっきりしたデザインのインパネで目を引きました。
すっきりしている原因はツマミ類がなく、全てボタンコントロールになっているせいだと思います。

でも運転中はちらっとパネルを見るだけで、いろいろとコントロールしなくてはなりません。
ボタンは小さく、平坦なので、他のボタンを押してしまいそうです。

見た目はよさそうですが、ちょっと???でした。
HYUNDAI・BLUE−WILL

プラグイン・ハイブリッドのコンセプトカーとの事で、1.6リッターのエンジンとの組み合わせで1回の給油で650マイル以上(1000km以上)走ると書いてありました。

これ以外にHYUNDAIは、SONATAのハイブリッドも今年の後半に発売開始するといいますからスゴイ勢いです。
TOYOTA・FT−CH

これもTOYOTAが初公開したハッチバック仕様のハイブリッド車で、発売予定時期は探したのですが、どこにも書いてありませんでした。

アメリカではプリウスが売れに売れており、コロンバスでもたくさん見掛けるようになりました。

TOYOTAは2010年だけで確か100万台のハイブリッドカーを売ると宣言しています。
恐るべき、TOYOTA、、、。
 
TOYOTA・ハイブリッドシステム

これはPRIUSのシステムの展示、説明でした。
私は専門家ではないので詳しくはわかりませんが、TOYOTAのハイブリッドシステムの特徴はモーターだけでも走る事ができる点のようです。

このシステムではモーターだけでも、何十キロ(具体的な距離は20〜30km?)かは走れるという事でした。
確かPRIUSは電池はリチュウム・イオンではなくニッケル水素電池を使っていたと思うのですが、とにかくこの領域、技術革新の真っ最中です。
コンパニオンさん

モーターショーと言えば、べっぴんさんのコンパニオンが話題になります。
時として、車よりコンパニオンさんの美貌に目が行きがちなオジサンも多いと聞きます。

各社それぞれコンパニオンによる説明を行っていましたが山のようにあちこちにいる、という数ではありませんでした。

やはりみなさん、A++のべっぴんさんでした。
GMC・ACADIA

この類の車は街で非常によく見掛けます。
燃費は市街で17マイル/ガロン(7km/リッター)となっていましたが、実際はこの7割でしょうから、5km/リッターくらいと思われます。

こういう車でフリーウエーをゆったり走るのは悪くないと思うのですが、やはりこれからの時代の車ではないな〜、という気がしました。

あまり見る人もなく、会場の中でひっそりと鎮座しておりました。
CHEVROLET・TAHOE

オハイオ、インディアナ、イリノイとかの中西部地方ではこういうトラックは超人気があり、これからも不滅だと思います。
正に、働く車、って感じです。

エンジンは5リッターとか6リッターのV8、トラックですから排ガス規制も緩やか、これぞアメリカン・カーって感じです。
SUBARU

モーターショーでは日本のメーカーはHONDA、TOYOTA、そしてこのSUBARU以外のメーカーは目に入りませんでした。(本当は各社2〜3台の展示があったそうですが。)

SUBARUと言えば富士重工、富士重工と言えば中島飛行機、中島飛行機と言えば「富嶽」、、、。
なーんて言っても、みんなわからないだろうな。
FORD・バイブリッドエンジン

アメリカメーカーの中で一番大きな展示スペースはFORDでした。
FORDは他のアメリカメーカーと違って、ハイブリッド技術を全面に打ち出しており、小型車にも真剣に取り組んでいる様子がよくわかりました。

それにマスタングの新型車も目を引いておりました。フォードは他の2社のアメリカメーカーとは一味違う感じがします。
テレビ取材

プレス公開は初日の数日行われ、その後一般公開になりますので、会場には報道関係者は見掛けませんでした。

唯一、会場に見学に来ていた若いカップルにインタビューしているのが目に入っただけでした。

インタビューされているのは学生風の若者でしたが、顔を紅潮させて緊張しているようすでした。
何を聞かれていたのかな〜、、、。
ルネッサンスセンター

昨年はこのビルがテレビで、何度も何度も出てきました。GM本社、これはデトロイトの象徴でもありました。(過去形でいいのかな〜。)

オバマ大統領はGMの再生には20年かかると言ったそうです。
誰も20年先のGMには期待していないだろうし、今回のモーターショーでも売れる車は何もない、という実態を他のメーカーの前で暴露した、というのが本当の今の姿のようでした。

駆け足で回ったデトロイト・モーターショー、報道を見ると規模がかなり小さくなったという事でしたが、初めての私には非常に興味深いイベントでした。
今回は韓国メーカー社をじっくり見てきましたが、他に中国メーカーの展示もあり、時間の都合で見れなかったのが残念でした。

日本では若者が車を買わなくなり、メーカーもますます海外での事業を拡大する方向になっています。
アメリカもかつては年間何と1600万台もの車が売れていましたが、今は1000万台ちょっとになってしまい、これが戻る事はないだろうと言われています。

新しい技術の開発もあってここ数年で自動車業界も大きく変わるであろうというのが、今回のオートショーを見て実感した次第です。
さて、オレは、、、、。

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