08−03−17 冬も終わり
先週の金曜日の朝出勤するとオハイオ人のTさんから、「先ほど、中国に行っている連中に帰国指示を出しました。政府が中国には渡航を差し控えるように指示を出したのです。」。
その時点では私はインターネットでチベットで暴動になっているという小さなニュースは知っていましたが、死人が何人も出ているような大問題になっているとは知りませんでした。

ところがオハイオの土曜日、日曜には暴動のニュースが大きく取り上げられ、ダライ・ラマ14世の英語による全世界への訴えも放送され、アメリカ政府の渡航自粛指示はこの事が理由だったのかと知りました。今日の朝のミーティングでTさんは、「全員帰国済み。」、という報告をしていました。

中国には私の会社から数名のオハイオ人がある緊急の仕事で2週間ほど前から出張をしており、彼らは連絡を受けた翌日には緊急手配のチケットにより中国を脱出したのでした。
中国と言っても事件はチベットで起きており、北京の近くに出張していた連中はまだ危険な状態にあるわけではないのですが、政府からの指示を調べてみましたら中国全土ではなくチベット方面のみ自粛になっていました。

彼らにとってはチベットは中国、つまり中国は渡航自粛、こういう論理なのでしょうか。まあチベットの事件がどんな速度でどんな影響を北京まで及ぼすか不明だし、中国は何があってもおかしくない国なのでTさんの反応は間違いとは言い難いのですが、これを地理オンチ・早とちりというか、的確なマネージメントというか、ウーン、、、、。

もちろん今の中国には多くのアメリカ人が滞在しており、殆どのアメリカ人はそのまま居続けているわけですが、日本と違うのは世界中にいるアメリカ人に直接危害が加わるような事があったら、アメリカは自国民救出のため軍隊を動かす力と用意がある点でしょうか。

アメリカ人はどこか外国に行って身の危険にさらされてもアメリカは助けてくれる、という国軍に対する信頼感を持っているようです。アメリカ国民が信頼する組織の上位には消防、教会、軍隊、警察などが並びます。
さて、我が国軍(自衛隊)は上位にあるのでしょうか。

それと日本国外務省も3月15日(土)に「チベットへの渡航延期のお勧め」、を発表しています。

最近のもう一つの大きな話題はアメリカのサブオウライムローンに端に発した金融不安で、とうとう1ドルが96円を切る事態になってきました。1年くらい前まで120円くらいでしたから20%のドル安です。
私は基本的にドルで給料をもらって毎日ドルで生活をしていますから、日本で円で給料をもらって円で生活しているのと同じく直接的に為替レートを感じることはありません。

一般的に我々がレートを感じるのは日本に出張に行って出張費を清算した時とか、ドルで貯金をやっていてそれを円換算したときに目減りしているとかで実感するくらいです。
貯金の場合は仮に1万ドルがあったとすると、円換算で120万円がマイナス26万円(96万円)になったという具合で、大金持ちの皆さんの場合は、車1台分とか家1軒くらいの金額が目減りした、という事になります。

ガソリンはレギュラーで1ガロン(3.8リッター)が3ドル30セント(315円)、つまり1リッター・83円くらいの感じです。
私は3週間ほど前に私の車を新車に交換しましたが、エンジンがプレミアムガソリンを要求する車で、これは1ガロン4ドル近くします。

日本は物価がジワジワと上がっていると聞いていますが、そのうちオハイオ生活でも間接的、直接的に影響を感じるようになるかも知れません。

オハイオも最高気温が0℃以下になる日は少なく、最高温度は10℃近くになる事が最近はあります。
昨日も昼過ぎは10℃くらいになっていたと思います。昼食時にオハイオ人のBさんと会うと、Bさんは作業服の袖をめくり上げて半袖にしているではありませんか。
「Bさん、寒くない?そんな半袖で。」、と聞くと「SHIN、気持ちいいですよ。」、と腕をさすりながらニヤニヤして行ってしまいました。

その後、ある取引先の社長のSさん他4名の方々とお会いすると、その中のアメリカ人のCさんがやはり半袖でいるではありませんか。Cさんはアメリカ人ですが中学生、高校生と日本で生活しており、日本語ペラペラの人です。Cさんは社長直轄のテクニカルスタッフ、兼通訳でこの取引先にはなくてはならない人のようです。

「Cさん、半袖で寒くない?」、と同じ質問をすると、「全然ですよ。気持ちいいですよ。」、とBさんと全く同じ答えが返ってきました。
同じ会社のKさんが、「アメリカ人の皆さんはやり体温が高いのですかねー。」、と言うと、「エエ、アメリカ人は寒さには強いですよ。」、とCさんは答えました。
私は、「じゃ暑いのは弱いかもね。それで御国(アメリカ)はベトナムとか砂漠で苦労しているんかな?」、と言うとCさんはガクッと首をうな垂れたマネをしていました。またちょっと余計な事を言ってしまいました。

さて、春はすぐそこに来ています。

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