07−11−04 男だけのイベント

3週間ほど前の事、Kさんという女性社員が、「SHIN、私達、この秋にまたヨーロッパに2週間の旅行に出掛けます。」、と嬉しそうに話をしていました。
「エーッ、また行くの?いいナー、私も行きたいけど時間がないよ。」
Kさん夫婦はこの数年で、確か3回か4回のヨーロッパ旅行をやっており、夫婦の年中行事みたいな感じです。

数日前にKさんからメールが来たので、私はヨーロッパ旅行の事を思いだし、「今度旅行の話を聞かせて下さい。」、と返信の中にPSで入れておきました。
すると金曜日に、なが〜〜い旅行日記のメールが4通送られてきました。

読んでみると1日ごとに何をして何を見たかがまとめられており、Kさん夫妻が旅行中に家族・友人に出したメールのコピーだという事がわかりました。ロンドンでの出来事、フランスでは30万円のワインを見て腰を抜かした事、いろいろと書いてありますが、この長い、長い日記を読むには結構時間がかかりそうだし、疲れます。

でも読まなくてはなりません。読んでおかないと、後で、「SHIN、どうだった私の旅行記は?」、ってしつこく聞かれてコメントを求められるからです。来週後半には、「Kさん、旅行記読ませてもらいましたよ。XXのところよかったねー、」とかコーヒー飲みながら話さなくてはなりません。何だか宿題をもらった中学生の心境です。

でもこの日記、きちんとした文章で、私の英語力でも十分に読めます。
これに比べて、先日Jさんという女性からもらったメール、言い回しが何だか非常に紛らわしくギブアップ。とうとう通訳のMさんに解釈をしてもらいました。Mさん曰く、「言いたいことが単刀直入ではない。」、と仰ってみえました。

同じく1週間ほど前、かなり重要なメールがある人からFWされてきましたが、私にとっては殆ど、「理解不能」な書き方でした。これもMさんに泣きついた訳ですが、「この文章、しゃべっている言葉をそのまま文字にしてダラダラ書いているだけ。よくありますよ。こんなのは。」、というお言葉でした。

私宛のメール、みんなKさんの旅行日記みたいに書いてくれないかなー。頭痛の種です。

昨日の新聞に広島に原爆を投下した爆撃機の機長だったポール・ティベッツという人が、92才で亡くなったという記事がありました。
この爆撃機に彼は「エノラゲイ」という、彼のお母さんの名前をつけており、こちらの名前は有名です。
エノラゲイは何年か前に、ワシントンのスミソニアンへの展示を巡って、いろいろと話題を撒き散らした事で有名です。
(確か、機体と原爆被害の展示を同時にしようとしたが、反対に遭って機体のみの展示になった、とかいう事件だったと記憶しています。)

エノラゲイの機長だったポール・ティベッツという人の名前は、私は全く頭には残っていませんでしたが、ちょっと気を引いたのはずっと住んでいた場所がオハイオ州・コロンバスとなっていた点で、どうも私の家からそんなに遠くはないところだという事がわかった事でした。

原爆の投下に関しては、アメリカではほんの一部に疑問視する意見があるものの、「戦争終結に役立った、必要であった、正しい判断であった。」、というのが大部分です。ですから多くの日本人が思ったような、「彼にヒロシマに来て謝罪して欲しい。」、等というのは絶対にあり得なかった、と思って差し支えないと考えます。

広島、長崎に投下された原爆については、あまり知られていないもう一つの歴史があります。
歴史とは、この2発の原爆を昭和20年7月にテニアンに運んだアメリカ海軍のインディアナポリスという巡洋艦が、原爆を運び終えた直後、日本海軍の潜水艦に撃沈されている事です。そしてこの日本海軍の潜水艦の艦長は最近まで存命されていたそうです。
(もしこの巡洋艦が、原爆を運び終える前に潜水艦に攻撃されていたなら、、、歴史はどうなったのか。)

撃沈されたインディアナポリスの乗組員1100人のうち800人以上は艦と共に、或いは漂流で鮫の餌食になっており、艦名の由来のインディアナ州インディアナポリス市には、でっかい記念館があるそうです。
インディアナポリス市は私の家から3時間くらいで行けるところにありますが、私はまだ行っておりません。

先週初めのある会議での事、私が一緒に仕事をしているオハイオ人のDさんから、「今週の木・金と休みをとりますので何かあればこの電話番号に連絡を下さい。」、という事を言われました。
理由を聞くと、ハンティングに行くようで、行き先はカンサスだったかの山奥で、30人ほどのグループで行くそうです。

ハンティングはDさんにとって初めての経験だそうで、何を獲るかというと野豚の一種(正確な名前は忘れました)で、その他鹿とかバッファローも獲る事ができると言っていました。
現地でガイドを雇ってワイワイと行くそうで、野豚1頭を仕留めると700ドルを払わなくてはならないとの事で、これにはびっくり。
野豚一頭は100kg以上あり、仕留めた獲物はガイドが解体して持って帰れるようにしてくれ、これらの料金も700ドルに含まれていると言っていました。バッファローだと1000ドル以上を払わなくてはならないそうで、ハンティングというのは結構お金のかかる趣味と言えます。
仕留めるのに使うのはライフル、拳銃、石弓等で、これは近所のスポーツ用品店にイヤと言うほど売っています。

しかしよくよく聞くと、もう一つの目的は現地で大宴会をやる事のようです。行き掛けにビール・ウイスキー、その他を大量に仕込んで、行き先のロッジでワイワイやるのです。これは別なオハイオ人からも以前に聞いた事があり、結局はハンティングに名を借りた山奥での大宴会、と言えそうです。

そして肝心な事は、ハンティングは昔から”男の仕事”であり、奥さんとかは連れて行きません。大きめの子どもを連れていく事はあるようですが、この場合でも男の子だけです。
アメリカではどこに出掛けるのも夫婦で行くのがパターンになっていますが、実はハンティングだけは別のようです。

つまりハンティングはアメリカの男達の数少ない”男だけのイベント”という別な意味を持つのです。これが判った瞬間、彼等がナゼあそこまで喜々としてハンティングに行くのか、その理由が理解できました。
アメリカの男達は自由を求めているのです。納得であります。

気に入っているジョーク(その5)

日本人とアメリカ人の別々の会社の技術者がクルマの気密性について話し合っていました。

日本人技術者:「我が社ではクルマの気密性を試験するのにはネコをクルマの中に入れておきます。そしてそのネコが次の日に窒息死していれば気密性は十分だと判断します。

アメリカ人技術者:「我が社でもクルマの気密性を試験するためにネコをクルマの中に入れておきます。そしてそのネコが次の日に、まだクルマの中にいれば気密性は十分だと判断します。

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